こんなオヤジはいらねぇ・・かもしれません
単身赴任から帰ってきて子供のわがまま放題を許すオヤジ
以前、急に態度が変わった生徒がいました。ここのご家庭はお父さんが単身赴任で、中学生や高校生のお子さんをお母さん一人が育てておられました。
子供の性格、学力、そして妥当な志望校と、状況をよく理解していて、素晴らしいお母さんでした。そこのお子さんを教えていたのですが、多分に考えが甘く安易になる子供でしたが、お母さんが叱り、なだめ、褒めてうまく操縦していたんです。
ところが、その子供がわがままを爆発させる時期が来たんです。大学入試の3教科の学習さえまともにしなかくなって、酷い点数を取りだしました。それまではお母さんのうまい操縦があり、塾でも叱り褒めながらなんとか志望校に手が届くところまできたんですが、もうすっかりダメになりかけていました。
私には子供の急変の原因は当初は分かりませんでしたが、その生徒と少し話をしてやっと状況が分かりました。単身赴任だったお父さんが帰ってきて自宅で同居するようになってからそういう状況になっていたことが分かりました。生徒からは「お父さんは優しい。」ということは何度も聞いていましたが、それまでは単身赴任からの帰宅時に甘やかすだけだったので、その後にお母さんが何とかしていたのですが、同居するようになってお母さんの歯止めが利かなくなったんです。
そして、お母さんから「主人が、子供の好きなようにやらせてあげなさい。」と言われたということで、入試まであと数か月というところでで塾もギブアップすることになりました。お母さんが夫の単身赴任中に3年にわたって築き上げてきた苦労は、入試前に木っ端みじんになったわけです。この子はおそらく当初行けた大学よりはるかに下位の大学に進むことになり。就職も厳しいものになるでしょう。
このお父さん、目の前の大学入試までの数か月の「家族団らん」を楽しむために、子供の将来を潰したんです。こんなド近視眼的オヤジいらね~と思いませんか?
それよりも最低のオヤジ
「私が見た最凶の毒親/輝かしい子供の将来を摘み取った父親」に書いたオヤジです。
私が見た中でもとびっきりに近い優秀な女の子が、自分から中学受験したいと言い、猛勉強を自分から始めていたのですが、「家族団らんが少なくなる。」との理由で、ここのお父さんは中学受験には反対でした。女の子の希望と能力そして輝かしい将来を理解していたお母さんがなんとか説得して「じゃあ、中学受験の塾に行くだけなら。」とお父さんも折れましたが家庭での勉強は厳禁で、家庭にいるときは家族団らんを求められたそうです。
そこで、ミドリゼミでは小学生は教えていないのは分かっていながら、毎日来れる当塾にお母さんは子供を連れてきたのです。「家では夫に気兼ねして、この子が勉強できない。」とそのお母さんは言いました。私は話を聞いて、気の毒に思って、体験授業をすることにしました。そこで。この子供の驚くほどの学習能力を目の当たりにして、この女の子の将来のために特例でお預かりしました。
ところが。数か月後に顔を怒りで真っ赤にしたお父さんが突然塾に来られてというか、突進してきたというほうが適切かもしれませんが、「辞めさせる!」と一言だけ言い放って辞めて行かれました。
神戸女学院でも四天王寺でもどこでも希望する中学にトップレベルで合格し、医学部でも外資系企業でも、自分が望む将来がこの女の子にはあったはずです。この女の子がどうなっているかと、今でも時々思います。もう30歳ぐらのはずです。
大昔に、「女が学校なんて!」と言われて顔を見たこともない男と見合い結婚させられていた女子の現代版のような気がしましたよ。昔の「家」が「家族団らん」に置き換わっただけで、実は自分の満足しか考えていない暴虐オヤジなどいらね~と思いませんか?