関関同立の攻略方法/史上最高の打者が史上最高の投手攻略した方法/心を惑わされないこと
まずは、この落合の佐々木投手の攻略方法をごらんください。
一般的な球筋を予測して打撃の準備をしている打者からは、佐々木のフォークが落ち始めると「消える」と言われていました。この落差をより効果的にするため、フォークは低めのストライクからボールになるようにコントロールされます。
だから、落合はやや低めの球を捨てて、やや高めの球をストレートの軌道で振ったわけです。言い換えれば、打てないフォークは捨てて、打てるストレートに全振りしたわけです。それで、この史上最高のクローザー、ほとんど得点できないため佐々木が出てきたら相手チームはあきらめた投手から4割以上の打率を誇っていました。佐々木のストレートを打てる能力があった落合からすれば、球種が2種類しかない単純な投手の佐々木はほかの投手以上に打ちやすかったのでしょう。
関関同立も同じです
一般的に、関関同立の文系の合格得点は70%と言われています。理系では60%です。
すなわち、できない問題をできるようにする学習ではなく、ボーダーにいる高校生なら、まじめに学習してきた高校生なら解ける基本問題を確実に解ければ合格します。
これは特に理系の数学で顕著です。数学の各大問は(1)(2)(3)の3問からなっていて、(1)は教科書レベル、(2)はチャートの例題レベル、(3)だけが少し難しい問題です。ということは、難問を解く能力が求められているのではなく、(1)と(2)の学校の宿題レベルの基本問題を確実に解いて2/3=66%が解ければ合格できることを意味しています。
英語などでも、よくわからない語彙問題や正誤問題は捨てて確実に解けるそう難しくない2/3をまず押さえることから始めれば合格ラインに乗ります。こうして、4学部ほど受験すれば、どこかに引っかかるということが模試のC判定=ボーダーレベルでは起こるわけです。「関学や同志社に合格する数学の勉強法/誰にでもできてチョー簡単」
まじめに学習してもこのボーダーに乗らない生徒
塾でもこういう受験を、高校2年生の夏くらいから「点数もそろそろ取って、結果も残さないと。いくら勉強だけしていてもアカンで!」と言って、模試の過去問を使い、関関同立の過去問を使い説明します。
ベネッセや河合塾などの一般模試では、この関関同立の問題構成とほぼ同じで、数学では大問の基本問題(1)(2)解いて60点台を取れば、偏差値が65(高校2年では)くらいになって関関同立でB判定がでることになっているからです。佐々木のフォークと同じで、この球筋にムラはないんです。
公立高校で受ける一般的な模試など、成績やや上の関関同立レベルに難易度を合わさないと成立しないからです。これ以上難しくして駿台のような模試にすると、神戸大以下の生徒のレベルでは30点とかに生徒が集まって正規分布にならなくなる。これ以上簡単にすると神戸大以上の生徒は団子になって差が出ないからです。
けれど、この確実に解ける問題を確実に解いて、難問は捨ててさっさと次の問題に移れという指導が、関関同立レベルではほとんどできないんです。それは、目の前の問題をどうにかしようとしてテストを受けるからです。どうせ難問は解けないのにその難問に時間を使って、次の問題の基本問題を十分に考える時間が無くなって間違えて2重にダメージを受けて合格ラインから落ちてしまうんです。
少しでも良い成績を取ろうということだけしか考えずに目の前の投球や問題に汲々として心が惑わされるから、打てないフォークを空振りし、解ける問題を解かないで解けない問題に手を出すんです。落合のように戦略を持って戦いに対峙できない。
そして、いくらテスト前に注意しても、目の前に問題が出されたらとにかく飛びつく生徒の多くは、普段まじめに学習していても合格しません。原因は、こういう簡単な理屈を忘れ、とにかく目の前の学習に飛びつく能力や判断しかないからです。
関関同立に受からない生徒の勉強
何事においても目の前のことしか考えずに。戦略をもてない。目の前の問題の解き方を教えてもらい、ポイントを押さえることもなしに丸暗記しようとするだけで、戦略的な学習もスケジュールも講師が説明しても実践できない学習の延長線上に関関同立の不合格があります。
関関同立だと言っていて、数学が苦手で指定校推薦の可能性もないのに、数学の宿題に時間をとって古文の文法学習を後回しにして、「クラブもスマホも、でも同志社。」と言って、入試科目で十分な学力が身につかない学習をする関関同立のボーダー少し下の生徒では、いくらこの戦略を教えても理解できることがない。理解できる生徒は3教科に全力投球して関関同立くらいなら受かってきます。
何事においても戦略的な考え方ができない生徒の親御さんも、やはり生徒と同じことをおっしゃる。神戸大学など無理に決まっている子供で「苦手の数学を何とかしてくれ。」などと塾に言ってくる親御さんは、その時点で子供の将来を潰しています。「数学は落第点を取らなければいい。英語と国語を関学に受かるようにしてくれ。」と判断できないんです。だから、子供も戦略がない愚かさに気が付かない。
関関同立に受かる生徒と受からない生徒の塾利用
素人の大学生講師が教える個別指導や、画一的な学校延長線上にある集団授業とは異なり、せっかくベテランの講師が個人個人のが学力や学習志向を勘案して提案している戦略的な学習方針や学習方法を理解できずに、目の前の学校の宿題、目の前の課題に汲々として「そんな面倒なことより解き方を教えてください。」という生徒です。
もちろん、こういう生徒は模試でも関関同立の入試でも、やみくもに問題を解き進め、解けない問題で時間を使って間違い、解ける問題を解く時間がなくなって偏差値60で入試にも失敗します。これが関関同立に受からない生徒です。
そして、こんな生徒の多くではいくら教えても、その解法をノートに書き込めば学習が終了で、丁寧に教えたポイントや考え方をもう一度自分で納得するまで考えることはありません。だから、いくらまじめに宿題を提出しても、長時間机の前に座っても学力は上がらない。戦略の前に戦術すら身につかない場合がほとんどです。だから、チャート式の例題のような問題も解けずに、さらにその下の産近甲龍にも受からない。これが偏差値50台です。