バカと無知/名著から考える塾経営/だから私の塾はダメなんです

この本で言うバカとは?/塾が直面するよくあるシーン

アメリカの心理学者の実験によると、頭のいい生徒と悪い生徒を二人一組にしてテストを受けさせて各々得点を予想させたそうです。悪い生徒は実際、12点程度の得点に平均で60点以上の自己評価をし、良い生徒は80点以上の得点に対して70点少しの自己評価をしたそうです。

これは塾でも頻繁に目にするパターンです。あれほど勉強も努力もしていない生徒がテストに怖気づかずに「できました~」と言って、テスト返却後に「なんでやねん。」と泣き叫ぶ。良い生徒は「この準備で大丈夫か。」と準備を怠たらず、リスクも考えた上で自己評価をする。

この本では、なんでこんなことになるのかと言うと、人間が群れで生活していないと生きていけない時期が近代まで長く続き、その群れの中で自分の存在位置を示すために虚勢を張ることが遺伝されているからだと言っています。この真偽は私にはわかりません。

でも、このような傾向があるのは確かなことです。

バカは文字やデータを認知できない

そして、この本でもう一つ言っていることは、日本人では1/3以上の人が日本語を読めないということです。このネタはホリエモンなんかも最近よく使っています。

これは識字能力がないということではなく、日本語の文章が示している意味を読み取れないということです。塾での私の実感としては、別に難しい論理展開や修辞手法を読み切れないということではなく「関西学院 偏差値55 E判定」という簡単な日本語の意味が読み取れないということだと思っています。上に書いたようなバイアスで支配されるからです。

塾でもこういう明確な語句レベルの文章・データを目の前において、「ヤバい」と感じる偏差値55の生徒はほぼいません。「なとかなる。」と言う生徒ばかりです。もちろん、高校1年生の今の時期なら何とかはなります。「そうしたら、どう巻き返すの?」と聞いても、もちろん具体策もなく「頑張る!」としかいいません。・・・・お前さんの「頑張る」は通用せえへんから、こんな体たらくになってるねん。これが「日本語を読み取れていない」ということです。

それで、塾で指導するとブチ切れる

ホリエモンは、こういう人間は文章を読んでも分からないが、話し言葉なら理解できると言っています。だから動画配信の教育サイトが人気らしいです。私的には、文字の歴史はせいぜい数千年、話し言葉でコミュニケーションの歴史は数万年なわけで、その結果ではないかとも思っています。

で、こういう生徒に説教・指導をする羽目になるわけです。ここで、この表題の「バカと無知」が爆発します。自分が分かる話し言葉で痛い現実を知らされた生徒は、12点を60点=E判定をA判定と評価していた過大評価を正面から否定されることになります。ここで、多くの生徒そして親御さんでは、反省という理性より怒りの感情が前面に立ちます。「なんでお前にそんなこと言われやなアカンねん!」ということです。

だから、多くは学校でもそしてほとんどの塾でも、バカなりのことしか言わないわけです。私の塾のように「お前さんの『頑張る』は通用せえへんから、こんな体たらくになってるねん。今まで通用せえへんかった勉強以上の勉強を今習っている学習にして、今まで通用せえへんかった勉強以上の勉強で復習も並行してやらな、E判定なんかB判定にならへんのと違うんか? ほんなら少なくとも倍以上勉強せなどうしようもないやろ。自分の都合がいいことはそのままで、チョイチョイと他人に教えてもらえば入れる大学と違うから関学は名門違うんか?」なんか言おうものなら、多くの方々の機嫌を損ねることになります。

その結果

この本では、もうひとつの主張があります。頭のいい人間とバカな人間が話し合えば、バカな人間に結論は引き寄せられるというものです。だって、バカは自分が間違っているとは分からないんですから平等に主張します。結論を出すには、間違っていると分かっていても頭のいい人間が妥協して80点と12点の真ん中の46点で妥協するしかありません。どう考えても、馬鹿げた結果にならざるを得ないわけです。

それで結局、多くの学校や塾では子供や親の怒りを買わないように接客されます。言い換えれば、お客様扱い=バカ扱いされ、「子供に寄り添った指導」と言う名の下でまともな指導も受けられないわけです。これが、民主主義の最大の問題の衆愚政治であり、子供と塾が対等になった私たちの場でも最大の問題になっているのです。

こういうことを書いている私の塾でさえ子供のペースに巻き込まれて指導しきれないことが増えてきます。周囲から見ると「なんでそんなアホなことになってるんだ?」と思うようなことでも、中に入ると動かしがたい民主主義の力関係でこうなってしまうのです。

そこで当塾の対抗手段

当塾では、成績が悪くても、このような状況を親御さんが分かってくれている場合は生徒を預かることがあります。親子とも分かっていないのであればお預かりしません。

でも、親は分かっていても子供が自己を都合よく評価している場合は言明します。「今までみたいなことをやったら塾を辞めてもらうからな。それで良かったら塾に入れる。」

これで、酷いことを言う塾だとか、指導力がないから子供を嚇すのだとおっしゃる方は入塾していただかなくて結構です。この本に書かれていることは、私の経験則と一致することであり、「12点を60点だ」と思って自惚れている子供と現状を話し合って納得してもらった上で指導ができるなどないです。バカに引き寄せられた指導になるからです。

今の日本の衆愚政治による経済の体たらく、政治の体たらく、防衛の体たらくはそのままお子さんの教育に当てはまります。

この衆愚がないレベルとは?

公立中学生では通知簿の4と5が並んでいて御影高校に余裕を持って進めるレベル、私立や公立高校では関関同立に余裕をもって進めるレベルです。塾で進路指導や学習方針の話をしても、まともな会話になるのはこのレベル以上です。

その場合は、私は子供と話し合いながら学習を進めます。自己申告で「御影高校に行きたい」や「関学志望」などと言っている場合は、ほとんどまともな自己評価はできていません。塾の指導に従ってください。

「怒りを買わないように適当なことを言っておこう。」という塾ではなく、「腹が立つし認めたくはないが、その通りと言えばその通りだ・・・でも、ムカつく。」くらいの塾でないと言うことを聞く価値はありません。

ホームページはコチラ

芦屋で500人以上の個別指導の実績を持つベテラン講師が、定額で、毎日何時間でも指導します。来塾時間も帰宅時間も制限はありません。クラブなどと両立してなるべく多くの時間を学習して下さい。