学校の成績が良くても模試の成績が悪い高校生へ
学校のテストと模試や入試問題は違うことが理解できていない
学校のテストでは、教科書やノートそれに問題集の基本問題をどれだけ暗記していたかが大きな成果につながります。特に最近の高校のテストは、問題数が多く丸暗記していないと高得点できないことが多い気がします。入試では応用力への対応が必要な数学でさえ、公式や解き方を丸暗記していないと対処できないように、計算問題や基本問題を数十とも出す教師が増えています。だから、学校の定期テストで良い点数を取るためには、例え数学であっても、ノートや教科書それに数多くの公式を丸暗記していないといけない。
けれども応用力を見る模試や入試では、そんな学習をでは対応できません。
進学校でも、学校の成績最上位の、この両方の学習に対応できる生徒では、模試も進学も良い結果を残します。ところがその下のレベルでは、学校の成績と大学進学先が合わなくなって来ます。暗記学習で学校の成績が良くても応用力がなく模試が悪い生徒は受験に失敗するからです。
学校の課題だけしていては模試の偏差値は上がりません
例えば数学では、学校も定期テストが50分で基本問題20問も出すとしても、模試や入試は120分や100分で応用問題5問です。だから、じっくりと時間をかけて題意を把握する学習をしていなければ模試や入試では対応できないんですよ。勉強方法がまるで違うのです。
もちろん上位の国立大学の数学は、学校の授業などでは不十分で入試問題集などで解法を整理理解していく必要があります。そのためには1問1問多くの時間をかけて楽手していかなければいけない。だから厳しいクラブ活動などと両立するのはよほど学習適性の高い生徒でないと無理です。もし両立出来ると並の高校生が思うのであれば、数研の入試問題集でもしてみてください。この程度できないと神戸大学以上の大学には受かりません。
生徒はもちろん、多くは受験経験もあるはずの親御さんが、このことを分かっておられない。だから塾に来て「学校の成績も! 模試も!」「パッと学習して偏差値30から有名大学に!」なんておっしゃる。それは丸暗記すれば何とかなる高校受験までのお話です。
英語でも同じです
入試問題や英語の読解に慣れていない素人受験生を相手に、予備校なんかが言うことは「単語力」です。上の数学と同じで、多くの生徒は単純な暗記しかできないから、とにかく単語を並べて和訳させる以外ないからです。英文法なんて面倒なことは学習もまともに理解もしていませんし、させられません。
だから授業では講師や教師は「こういう構文になっています。」と説明して和訳を言うだけで、「なんでそういう構文になっていると判断がつくのか? 文型や修飾様式、それに人称・時制から考えて・・・」までは説明しません。そんなこと説明しても、基本文法も身に付いていない生徒は理解できないし、面倒な理屈は聞いてないからです。だから、和訳を言って「単語をおぼえましょう」という学習しかしないんです。
ところが、模試や入試レベルになってくると、その文法の把握ができないと、英単語を並べただけではできないようになってるんです。だから、それ相応の学習ができていない生徒は、教科書や学校のノート丸暗記で定期テストで良い点数を取れても模試や入試では役に立たない。もしここに書いてることがおかしいと思うなら、長文読解のバイブル的問題集の英文基礎問題精講でも読んでみてください。
高偏差値を取って有名大学に進むには
基本問題の解法を理解し、応用問題でそれがどう使われているか考え抜いて解いたかによります。どれだけ苦労して時間をかけて学習したかに尽きるんです。それが分からない生徒は関関同立が最上の結果です。