高校受験の進学塾で難問を勉強しても無駄な件/大学受験で数学を選択していい生徒とは?

図形の問題を見れば普通の問題と難問のだがすぐに分かる

中3の相似の難問は中学の学習の中で最高難度です。私などには高校の数学より難しかったりします。では、相似の普通の問題と難問の差は何でしょう。

普通の問題は、図形の特徴を考えて、あてはまる定理を適応して解けば終わりです。ふつうの問題なら誰でも解けます。たとえが、三角形の2つの角が同じものを見つければ相似というものです。少し難しい問題では、定理を当てはめて解答に導く方法がワンクションが入りますが、数学が少し得意なら解けます。例えば、円周角から角度が同じことを導き出して相似を証明する問題です。

ところが難問は、これらの基本パターンの問題が複数個問題に内包されているのです。だから、その少し難しい程度の問題のパターンの図形が、どう当て込まれているのか見抜かないと解けません。これが、ほとんどの生徒にできないのです。トレーニングしてもできないのです。

では、難問を解けない理由は?

それは、目の前の問題に「どうアプローチするのか?」「どの定理(学校や塾で学習した基本)を当てはめるのか」とばかり考えるからです。少し難しい程度の問題が、どのように問題に内包されているのかという視点がないんです。

その視点の持ち方を教えたところで、身につきません。それは個人の能力を超えているからです。問題の解説を理解できたとしても、それで終わりです。組み合わせが無数にある問題パターンでは、自力でパターンを整理して考えていかなければいけません。少し数学が得意なくらいでは無理なんです。

だから、いくら教えても無駄なんです。熱心な生徒なら教えた問題は丸暗記で解けたとしても、少しあっくどを変えられればまるっきり対応できないからです。全く同じ問題がテストで出る可能性などあまりありません。

高校の数学ができないのは、このパターン把握がほとんどだからです

高校に入ると、応用問題レベルで、基本問題の組み合わせが始まりだします。だから、高校受験で数学の難問の解法を無理やり暗記して90点を取って、なんとか進学校に滑り込んだ生徒には対応できません。

鶴亀算の暗記で乗り越えた中学受験生ならなおさらです。理解力の発育も乏しい中学2年生から、この高校の数学を始めるんですから、丸暗記で中学の数学を乗り切ってきた並の進学校で並の成績の生徒が着いていけるわけがないのです。ここで並というのは、2~3番手クラスの偏差値70程度で、学年で2~3割が上位国立大学に進む進学校を言います。

だから、中学の数学で人から教えてもらわないといけないようなら、大学受験で数学を取ってはいけない

中学の数学を塾で教えてもらい、解法丸暗記で乗り切った生徒など、いくら進学校に進めたと言っても大学受験では数学を取ってはいけない。苦労した挙句、数学が足を引っ張ることになります。私立文系で少しでも上の大学を目指すことがベストチョイスです。

暗記の得意な進学校の生徒なら、中学の丸暗記学習は短時間で済みます。進学校に進んでクラブ活動も楽しみ、「大学受験の前になれば、また丸暗記で頑張れば大丈夫。」と言う生徒は非常に多いです。

「数学がそんなに得意じゃないのだから、もし数学を受験で選ぶのなら、もっと勉強時間を取ってアプローチ方法から見直さないと。」などと私などが小さな塾で諭しても、進学校に進んだという自信とプライドから言うことなど聞かないことがほとんどです。

そういう高校生は、進学校で真ん中少し上の成績を取っていたところで、それは丸暗記で通用する他教科の成績で底上げされているだけです。だから、すべての科目で応用力が試される模試の成績は悪いはずです。大学受験も失敗します。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。