タカラヅカの事件と進学校・進学塾/考えさせられます
宝塚歌劇団で25歳の団員が自殺されました
この事件では、いじめ問題があったとか、いろいろな噂が飛び交っています。真偽のほどは分かりません。
まったく事情も知らない私が、一般論として考えてみたのは、この方の年齢です。タカラヅカでは在籍期間が6年までは阪急グループの社員として給料が出ますが、7年目からは芸能人としての個人契約になるらしいのです。彼女が高校卒業してタカラヅカに入ったのなら、その切り替わりの時期と一致します。
いろいろな不安が彼女を逃げ場のない場所に追いやったのではないかと・・・無責任に思うのです。
無理にタカラヅカなどに行ってはいけない・・と思う。
正直言って、タカラヅカの歌や踊りは、クラシックのオペラや、モノホンのバレイと比べると比較できるようなものではありません。
タカラヅカで一番大切なものは、女性ファンが「キャー」と言う「華」だと思うのです。結局は容姿です。そんなものは、高校生くらいになるともう動かしがたいくらい決まっている。入試の会場で誰がスターになるかなど決まっていると言ってもいい。
この世界に必死で踊りや歌のレッスンをして入っても、結局は主役クラスにはなれないのです。バックで踊り歌う「その他大勢」になるしかない。
それに、タカラヅカレベルのレッスンで手に入れられる才能など、芸能の世界では役に立たない。あとからあとから出てくる同じレベルの若く美しい後輩に劇団での立場は脅かされる。しかし、タカラヅカを辞めて、オペラやミュージカルの道に進むほどの芸はない。もちろん、芸能界で女優として成功するだけの華もない。
そして女性の25歳と言う「的を得た」年齢でタレント契約になる。歌劇団が「もういいです。」と言えば、それで終わりの契約です。タカラヅカって残酷ですよね。それまでは、「別世界のタカラジェンヌ」って言う立て付けで団員も観客も魔法にかけていたのに、お肌の曲がり角(古い!)で冷徹な実社会に放り出すんです。
タカラヅカが一方的に契約を更新しなければ、高卒・元タカラジェンヌと言う肩書だけで、25歳で仕事も実務も全くできない状態で社会に放り出される。元タカラジェンヌと言う肩書で玉の輿に乗らなければ、かなり厳しい将来になります。でも、バックで踊ってただけの無名のタカラジェンヌには玉の輿も厳しいと思うのです。
浪人までしてレッスンに励んでタカラヅカに合格したという美談が毎年合格発表の時に出ますが、正直やるべきことではないと思う。
タカラヅカを見ていると、進学校や進学塾を見ているようです
進学塾で暗記学習に必死にしがみついてギリギリで合格した生徒など、誰も進学実績を出す主要要員とは最初から見ていません。ただの授業料被徴収要員です。主要要員の進学実績を上げるために、能力以上の要求をされ続け、落ちこぼれ、劣等生扱いされ、その上ろくな大学にも行けない。「進学校とはどういうところか?/優秀な生徒を搔き集め、チャート式も理解させられず多くは関関同立で精一杯、そういうところです」
公立に行っておけば、理解できる授業を受けてクラブも楽しめてマシな大学に行けるのに・・・それでも入るんですか? 「進学校の授業の一例を紹介/こういうところに進んで自ら行こうとしてるですよ?」
で、その結果は「進学校や進学塾への誤解/何度も書いてきたことですが・・・」
努力を重ねて進学校にギリギリで入るなど、浪人してレッスンに励んで宝塚に入るに等しい。わざわざ授業料を毟り取られて使い捨てられに行く必要はない・・・と思うんですけれど、中学受験や高校受験それに宝塚が目的になっている子供にも親にも、この言葉は届きません。
音楽学校や中高の合格発表日が人生の頂点にならないことを祈ります。