2024年度共通テスト 英数・全体概要
やや難化
平均点からはやや難化とあります。けれど、私がサッと見た英語と数1Aでは問題は難しいとは言えない。これで昨年度の50点付近から数点平均点が下がったから難化と言っているだけです。上位の国立大学受験者には、こんな平均点など関係はない。国公立など届きもしない高校生が多数受験して平均点を下げているに過ぎません。
各大学のボーダーラインはまだ今年度分は出ていませんが、上位大学ではどれほど大きく変わるとは思えません。
英語の対策
英文自体は難しくありません。関関同立などの英語と比べても、大人と子供レベルの差があります。高校2年生の教科書を読めていたら読めるでしょう。課題は、試験時間に対して読む量が多すぎるということです。焦ると、表面的に読み飛ばして、そこを引っかけられて失点します。
だから、英語に関しては、予備校の予想問題とともに、センター入試の過去問題を使って、「制限時間のプレッシャーの中で量を読む」に慣れなければいけません。キチンと時間を測り、志望大学には何点取らなければいけないかを考えながら、過去問題を解いて試験慣れする必要がある。
数学の対策(1・Aだけね)
問題は難しくありません。英語と同様です。これで平均点が50点ほどというのは、下位の生徒がよほど足を引っ張ているのでしょう。
ただ、普通の数学の問題とは違い、公立高校の方程式の入試問題のように、実際は大したことがないのにダラダラとした問題文で受験生を混乱させようという悪意が見えます。これに関しては、共通テストの過去問題や予想問題で慣れるしかないでしょう。
でも、このダラダラした問題だけで「創造性」なんかを測る気でいるんでしょうか? 私には、このダラダラした問題の意図を焦って把握できないあがり症の人間をイジメているだけに見えます。それに、私立も国公立2次も変わらないんだから、どう考えても「ダラダラした簡単な問題対策」というノルマが増えるだけでしょう。
昨年度の集計から振り返る
今年度詳細な集計や合否予想はまだ出ていません。共通テスト後の全体の得点分布はこんな感じです。例年、各教科ともこの分布から大差はありません。今年も英数などでやや難化しているだけなのでほぼ大差ないでしょう。
得点分布を見ると、おそらく675点、得点率75%の受験生は2割強です。神戸大や大阪大の上位国立大学はこの75%が合否ラインに必要です。だから残りの8割弱の受験生は全く関係ありません。
分布で受験生が一番多い500点台、得点率60%では地方の国立大学になります。この傾向は2024年度もほぼ同じだと思います。けれど、言い換えればこんな得点で国公立大学に行けるのだから、地方の人には凄い恩恵だと思います。就職もそれなりにあると思うので、わざわざ産近甲龍などに下宿させる気が知れない。兵庫でも県立大学などはこのレベルです。阪神間からだと通えないから地方大学の範疇だと思います。
阪神間から通える大学では、やはり70%程度必要な大学が多いです。京都工芸繊維・大阪教育大なども、学科で高低はありますが、ほぼこのラインが多いです。