上位国立大学に必要な学習・スケジュール
2年2学期からは入試問題を解く
まず「関関同立に必要な学習・スケジュール」で挙げた学習を半年前倒しで行います。3年の9月から共通テストの学習を始めなければいけないからです。だから、3年生の夏休みには、ほぼほぼ二次テストの問題を解ける学力が必要です。
「共通テスト・センター入試で成功した生徒と失敗した生徒の差」でも書いた通り、進学校でも「3年生の夏休みに復習をして、2学期から共通テストと二次の学習を始めましょう。」と言う学校もありますが、このブログに書いたようにスケジュール的に無理です。特に10月くらいからでは共通テスト対策にかかりっきりになるはずです。共通テスト後の1ヵ月半程度で、チャートレベルから難しい国立大学の二次レベルまで学力が上がるわけがありません。
したがって、英語のNEXT STAGEや英文問題精講を始めていける基礎英文法力が2年の夏休み前にはあること、数学のチャート式問題集を2年の夏休みには完成させていることが必要です。そのためには、予習中心の学習にして、英語や数学では学校の授業が終わった時点でほぼ完成されている必要があります。
理系の場合数Ⅲはまだ予習できていないところがあると思いますが、2年中には予習を終えていなければいけません。塾でまともに予習をしていれば、無理なスケジュールではありません。
2年の夏休み後からは、数研の入試問題集などの入試問題集をはじめて入試問題レベルの数学に慣れていきます。数Ⅲは3年生に上がる春休みから入試問題を始めます。英語は引き続き上の問題集を完成させていきます。終了時期は3年の夏休みです。
並行して2年の夏休みから2次の入試科目の社会や理科を学習していけばいいと思います。社会は教科書を暗記、理科は学校から配られた問題集をやり直して3年に上がったくらいから数研の重要問題集を始めて行けばいいと思います。
3年10月からは共通テスト対策
共通テストは独特の試験です。数学などは最初の(1)を間違えると、その答えを使う(2)からすべて間違え大量失点します。英語は問題数が多く、いつもの調子で読んでいたのでは時間内に終わりません。国語は独特の選択肢の問題があります。
内容はそれほど難しくないので、上記の学習を進めてきて神戸大学や大阪大学に受かる学生なら8割近くはは取れます。けれど、その独特さから慣れや対策は必要なわけです。センター入試から共通テストに変わって出題形式も変わった科目がありますが、その出題形式をまねた予想し問題集だけでは、慣れるには問題数が少なすぎます。センター入試も合わせて8年分以上学習することを推奨しています。
共通テストの過去問でも、1日で2教科が限界です。見直しもして、苦手分野は復習する日も必要です。だから1週間で1年分しかできません。順調に進んでも本試だけでも8年分で2カ月かかります。
それに、二次試験の勉強を放り出しておくわけにもいきません。ということで余裕をもって3カ月近く見ておかないといけないわけです。ですから、10月からはセンター入試主体の学習を始めないと間に合わないんです。
国立大学にはスケジュール管理が命
共通テスト後は二次試験まで1カ月半ほどしか時間はありません。二次の難問に対処できるように学力を上げる時間などありません。
共通テストの結果で志望校も決まり、各大学の過去問から、頻出する問題や苦手な系統の問題を潰していくことで精一杯のはずです。ですから、共通テストの学習を始める3年の10月初旬までには、ある程度の入試問題を解けるレベルにいないといけないわけです。
その逆算から行くと、「3年生の夏休みでクラブ活動卒業で、そこから頑張るぞ~」など言っている生徒は、まず国立大学には受かりません。クラブ活動をしながらでも余裕でこなしてく「先天的に学習が得意」な「勉強しなくても京大に行ける」生徒以外は、多くの物を犠牲にしないと上のスケジュールはこなせません。
ですから、私は「努力で大阪大学や神戸大学に行く」少し出来がいい程度の、神戸高校で上位くらいの生徒には「クラブなんか入るな。死に物狂いで将来を掴め。」と当塾では言います。他にこのスケジュールをこなす方法はないからです。