大学入試は高校2年生の夏休みが勝負/学校の学習と入試問題の差を埋めるために
高校2年生の夏休みで1・2年の学習を終えれない生徒に理系の国立大学は不可能
入試までのスケジュールから考えれば明白です。でもこんな簡単なことが分からない高校生が多い。
入試から逆算していくと、1月の半ばに共通テストがあります。共通テストの癖のある問題、特に英語の分量と国語の選択肢の対策、数学の公立高校入試のような問題文がやたら面倒な設問に慣れてキチンと時間配分が出来るようになるには、過去問題や予想問題を10年分近く学習する必要あります。10年分というと大げさなというかもしれませんが、各教科たった10回なんですよ。傾向を見てアジャストさせていくのにそのくらい必要だと思いませんか?
共通テストの結果から志望大学が本格的に決まり、2次までの1ヶ月は志望校別の対策ができる程度の時間しかありません。ここで学力を上げようなんて不可能です。
共通テストの過去問なんか見直し反省し、時には参考書をひっくり返し・・としていれば1日に2教科も解けません。二次の勉強も並行して行かない解けないので1週間と半分で1年分くらいしか解けないんです。じゃあ10年分近くするとなると3カ月以上は必要です。余裕を見て始めるとなると10月初旬には始めないと間に合いません。その間にも二次対策は出来ますが、それに専念することはできない。ということは、3年生の夏休みが終わりには二次の受験教科はほぼ志望校レベルの問題には対応できていなくてはならない。もちろん、共通テストの副教科も基本問題や暗記はほぼ終えていないと10月から過去問も始められない。
そうだとなれば、理系では数Ⅲは高校2年生の間に追えて3年生になると入試問題を解き始めなければ間に合わない。同様に3年生では2次の科目の理科も重要問題集などの入試問題を始めないと間に合わない。だとすれば高校2年生の夏休みには、数ⅠA,2BCの入試問題を完成させ数Ⅲも始めなければ間に合わない。理科も学校の問題集を完成させるように始めなけば行けない。英語もほぼ文法問題はマスターして、そろそろ入試レベルの長文をはじめなければいけない。
多くの高校生が分かっていないこと
それは上位大学の入試問題のレベルです。高校受験や中学受験では、学校や塾の問題集と入試問題はほぼ同じレベルでした。だからその問題集をしっかり学習して、入試の前に各校別に特色のある問題があれば対策を打てばよかった。
ところが、上位大学入試では入試問題は学校や通常の塾や予備校の授業で配られている問題集とは別物です。大学によってレベルは違いますが。大阪大学や京都大学では全くレベルが違います。この差を埋めるのに半年以上1年近くはかかります。ウソだと思うのならyoutubeに溢れている数学の過去問題を見ればいいです。また、英語では基礎英文問題精講などの入試問題を集めている問題集が学校の進路指導室などに置いてあるはずです。一度見ればいいんです。学校のテストとは全く別物の問題が載っているはずです。
だから、この2年の夏休みにほぼ復習が終わっており、入試科目の学習を始められない生徒、数Ⅲを始められない生徒は、その時点でアウトです。
だからミドリゼミの指導もこのペースに沿って行います「高校生の指導」。ついて来れない生徒には「国立は諦めて関関同立にした方がいい。」とアドバイスします。
理系では速い学習進度の私学が圧倒的に有利
進学私立では上記のスケジュールで授業が進みます。一方公立高校では予習で自己学習が必要になります。圧倒的に公立高校は不利です「国立大理系は公立高校から現役ではもうムリ?/理系なら中学受験は必須」。
一方文系はここまでシビアではないが・・・
文系では社会の一部の科目を覗いて、公立高校でも高校2年生でぼすべての受験科目の履修が終わります。だから学校の学習で過不足がないように、しっかりと予習をして学習を進めていけば大丈夫です。
でも、今まで教えた経験から、高校2年生の夏休みに数学のチャートや英語や古文の基本的な問題集を終了して、2学期から入試問題を始められない生徒で神戸大学以上の国立大学に進んだだ生徒は、私の塾ではいません。やはり入試問題をモノにするにそれなりの時間がかかるのです。理系で数Ⅲの入試問題を3年生から始めても間に合うのは、2年生から数ⅠⅡBの入試問題を解き始めていて入試問題に慣れているからです。だから、文系だからと言って3年の夏休みから入試問題を解き始めても、おそらく入試問題のレベルに慣れるまでに時間がかかり間に合いません。
その中で人より上位に立とうと思えば、この程度のスケジュールで学習できないと難しいのでしょう。
3年生から入試問題を解くなんて言う生徒は関学が精一杯
ということで、高校3年生から入試問題でも解き始める生徒では関関同立が精一杯というのが、私の経験です。関関同立ではそれほど入試問題は難しくありません。だから学校の学習からのレベルアップ期間はそれほど必要がないということなのです。