「分かっている」こと、「自分で解ける」ことが分からない生徒たち/大学受験のレベルから解説
「分かっている」ことを分かっていない中学生とは?
中学生レベルなら、「解答を見て正解が分かった」=「理解できた。出来るもん」と思っている生徒ですね。そんなバカな奴はいないだろうと思っているアナタ、大間違いです。公立中学で通知簿の3,4の下半分だと大抵このタイプです「親が知らない公立中学通知簿3と4のレベルとは?/中学受験は必須」「公立中学の下半分の落ちこぼれ感がハンパない/落ちこぼれた生徒の見分け方」。
そして、こういう生徒を教えるときに非常に困るのが、「正解が分かったんだからもういいじゃん。」と心底思っている人間に、「そんなことでは解けない!答えが分かったことと自分が出来ることは違うでしょ!」と言っても、「だからぁ~、答えが分かったて言ってるじゃん!」と反発しか生まないことです。
こういう生徒の多くは、テスト前に「漢字をおぼえろ、英文をおぼえろ。」と言っても、ボケ~っと教科書を眺めます。「書かないではおぼえられないだろ! 前もそんなことをして失敗してきたん違うんか!」と叱っても、「いや、教科書見て分かってますから、そんな面倒くさいこ言わないでください。」という姿勢を貫きます。
その横で、中学受験して進学校に通っている優秀な生徒は、「書かないとおぼえられない。」と必死で書き取りをしています。彼らは受験の経験から分かっていのです。彼らを指さして、「あの進学校の生徒でもああなんや。オマエが教科書をボケ~っと眺めているだけで何が出来るねん? 何回言失敗を繰り返すねん!」と言っても効果はありません「正常と障害の間には14%の人々がいる/中学校で「普通」の生徒が教科書を読めない理由?」。
学習以前に、緩い資質の子供を褒めて親が育て、ユルユルの小学校で野放しにされた結果です「新聞に掲載された小学校校長の無責任な教育方針」。
「自分で解ける」ことを分かっていない高校生とは?
高校生になると、中学時代にこういう生徒だったとしても、さすがに「答えが分かったんだからいいじゃん。」というのは減ってきます。発育とはありがたいものですな・・・。
けれど、こういう子供に加え中学時代は優等生だった生徒でも、「解説を読んで理解できた」=「自分で解ける」と思っています。中学時代に「解答が分かった=分かった」と言っていた高校生は、もちろんその慣れの果てなだけです。緩い性根が少し成長しただけで、高校の学習では通用するはずなどありません。この時点でFラン大学確定です。けれど優等生でもそうなるのはなぜなのでしょう?
学習が簡単な中学時代は「解説を読んで解き方が分かった=自分でも解けた」のは、公立中学で通知簿5あるいはソコソコの進学校に言っている子供なら当たり前です。でも、高校の学習は複雑で、解答の解説を自分で出来るまで噛み砕いて納得するには、自分で解いて何度も壁にぶち当たって理解を深めていくしかありません。彼らにはその経験がないのと、中学時代の楽勝だった栄光を忘れきれずに楽な学習に逃げているのです「高校の学習でつまずく生徒とそうでない生徒の差」。
進研模試で偏差値60程度以下の高校生なら、ほぼこういう学習になっています。だいたい産近甲龍に行く高校生はこんな感じです。だから、解説が多いチャート式など解説を読みながら例題を解いてポイントも何もわかっていません。翌日に同じ問題を解けと解説なしで解かせると、ほぼ解けない。だから、産近甲龍は理系でも数Ⅲは受験科目にないのです(ご注意:2025年度の入試では産近甲龍も数Ⅲを復活させています。これはそれ以前にかかれたブログです。)。学習しきれないからです。英語も簡単です。基礎英文問題精講という受験生定番の問題集を産近甲龍の受験生は難しすぎて解けません。
そして、多くの進学校の生徒が、進学校に通っているから大丈夫だというようなプライドと安心感を併せ持って、この状態に安住してしまいます。ところが、全国的に名前を響かせいているような進学校:兵庫県では男トップ2、女子トップ1程度しか、真ん中程度の成績では上位の国立大学など進めません。でもそんなことは頭からすっ飛んでいるんです。中学受験で親が尻を叩いたから何とかなっただけで、本人が主体となる高校の学習には適応できなかったということなのでしょう「働きアリの法則/進学校で7割の生徒はなぜ失敗するのか?」「中学・高校受験であったプライドと闘争心を、なぜ大学受験で失うのか?」。
要するに、まじめに机に向かっているように見えても、塾に通っていても、何度問題集を繰り返しても、独力で解ける学力は身につかない。壁にぶち当たれば解法を見ればいいだけで、なぜな壁にぶつかっているのか考え、その問題点を克服して自分でできるようにするまでの努力はしないのです。だから、高校2年までに一通り大学受験に必要な学習を終えてもスカスカで、3年生で教科書レベルの問題集をやっと出来るようになって進む大学が産近甲龍なんですよ「進学校に入ったのに浪人が多い残念な理由」。