準2級プラスは意味があるの?
今年から導入される準2級とは
準2級は中学卒業レベルの英語、2級は高校卒業レベルの英語です。私の実感では、準2級は公立中学では英語の通知簿が5あるいは4でもかなり上であれば取れます。まあ、私の地域では御影高校に余裕で受かる英語力であれば取れます。2級は関関同立に合格できる英語力があれば、高校2年生の後半から高校3年生で取れます。だから、英検2級はこのレベルの大学の推薦入試では必要となることも多いわけです。
この準2級と2級の差が大きいという理由で、その間に準2級プラスを英検では今年から導入します。
高校生に準2級プラスは意味があるのか?
ということで、英検準2級プラスは学校の教科書なら時間をかければ読めないこともないが、関関同立や国立大学の入試問題は無理と言う生徒用と予想されるわけです。じゃあ、これを取って意味があるのか?
準2級プラスを推薦入学の条件にすれば、多くの大学が2級を基準にしている中で、「ウチの大学はこんなもんやねん。」と大学自ら言っていることになります。でも、産近甲龍より下の大学の推薦では学力を担保するために推薦の条件などに用いる大学も出てくると思います。受験生が2級を取るのは、おそらく限りなく難しいからです。でもさすがに2級だと高校の入学基準と同じになり、高校の学力はほぼ担保されないことになります。
だから、進研模試で偏差値50の大学受験者には準2級プラスも意味があることに間違いはないでしょう。
中学生に準2級プラスに意味あるのか?
一高校入試では、大阪の公立高校入試のように上位校では英検2級プラスを試験の代用などに用いる学校も出てくるかもしれません。
2級となるとハードルは高すぎます。帰国子女やインターの経験がない普通の中学生が2級を取るには専門の塾で単語熟語の詰込みをしないといけない。一方で、そういう塾では高校生の英文法や長文までは教えません。そんな能力を多くの中学生は持っていないし、そんな中学生に教え込む時間も余裕も塾は持ちません。だから、暗記させた単語を並べて、何とかい用途させるわけです。
そのせいか英検2級とは名ばかりで、文法力も読解力もない役立たずの英語力を持つ高校生が乱造されています。実際に英検2級を高校入試のために取った高校生と高校で普通に学習して関関同立の合格レベルにある高年生とでは長文読解力に雲泥の差があります。そして、そういう高校生が「英検2級だし」と高校でサボれば、英語力はそのままのレベルで大学受験に失敗します。そんなことは英検2級を入試代用にしている大阪の上位校の大学進学実績を見てみれば良く分かります。
入社試験用にTOEICの合格に特化して勉強したTOEIC800点の大学生を採用してみても英会話も出来ないし英語の書類も読めないのと同じことが高校でも起こるわけです。
だから、英検のむやみな高校入試代用は大きな弊害を生みかねません。
それでも英検を高校入試の代用にするなら、英検2級を取れるのは兵庫県の公立のトップ校の受験生=通知簿5でも上位でも英語が得意な生徒や、阪神間では英語だけが突出して得意な英語科の高校を受ける受験生しかいません。公立トップ校でも英語力下位の受験生では無理です。しかし、公立高校の通知簿4の上位なら取れる準2級では満足しない進学校もあるでしょう。そうなると、学校の勉強をまじめに頑張りプラスアルファで手が届く準2級プラスは進学校の入試の判定にちょうどいい塩梅かも知れません。
だから、今後そういう高校が出て売るかもしれません。
大学入試では2級以上じゃないと意味がない、でも神戸大の文系に行きたいなら準1級が必要
でも、以上のことから分かるように、有名大学に行きたければ2級は最低ラインです、準2級プラスでは推薦入試の応募条件にもなりません。だから私の塾では、関関同立に行きたければ2級を取れ言います。
もし、神戸大学以上の国立大学の文系に行きたければ、私の経験からは、おおよそ準1級にラスの英語力が必要だと思います。2級では難しいと思います。
でも、神戸大学以上なら英検受験など不必要
一方で神戸大学以上なら、どうせ推薦入学はないのだから、英検の資格など不必要です。関関同立に推薦で行く気もないだろうから楽勝で取れる英検2級の資格も必要ありません。英検の学習をする時間があるのなら塾の学習をして進研模試で限りなく偏差値70を求めます。このレベルの生徒が受験すると、英検の特別対策などしなくても、私の経験では、英検準1級を受かってきます。