高校生の現代国語の学習方法

定期テスト対策は「中学の国語の学習方法」に書いたことと同じです

国語の授業というのは、各セクションの最後に載っている「学習の手引き」などと記載されている内容に沿って行われています。この学習の手引きには各学年で学習しなければいけない内容がまとめられています。そして、各文章や作品は、この内容を学習できるものとして選択されているわけです。

国語の授業も「学習の手引き」に沿って行われます。学習の手引きを見ながら学校のノートを復習すれば多くのことは解決します。もちろん学習の手引きでも学校のノートに記載されていないことがあります。そういう場合は市販されている教科書ガイドを見れば載っています。

ただ、中学の文章は、作者の意図が具体的に文章中に書かれています。説明文では「~と思う」などと明確に描かれていますし、物語文でも登場人物の会話や心理描写の起債で具体的に描かれています。高校の文章では、この記載が抽象的になっていたり、複数カ所に分かれたりしています。教科書や学校の授業を通して、教科書ガイドなどで復習して慣れることが大切です。

では、現代国語の学力を上げるには?

現代国語の学習は、文章を客観的に分析して作者の意図を正しく知る訓練です。

だから、説明文では作者が意図した内容がどうまとめられているのか「段落構成」を把握し、その各段落の中の文章の構成を把握しなければなりません。物語文では、各場面での登場人物の会話や行動と心理描写を抜き出さなければいけません。いずれにせよ、作者が意図した内容を正確に読み取る訓練です。

漠然と読んで、自分の経験から説明文を甲解釈したとか、物語文で登場人物に同化して「こう考えているに違いない」という読書的な読み方は国語の学習と対極にあるものです。

しかし、そんなことが分かっていても、何の指針もなく独学はできません。そういう学習の適切な文章や、その内容を問題を介して具体的に説明してくれる参考書や問題集が必要です。

ミドリセミでは以下のような問題集で、徐々にレベルを上げていくように指導しています。同じような問題集も予備校の出版社から何シリーズ化出版されていますが、この問題集を選んだ理由は大手出版社から出版されているからです。これは私の偏見かも知れませんが、どの教科でも、予備校の出版社が出している問題集は少し偏向がある気がします。

ところが、多くの高校生でこのような問題集ができない事態になっている

最近の高校生の特徴は、「物語文は読めるが説明文は苦手」というものです。物語は書物を介してではなく、テレビドラマやアニメなどを通して展開や心理描写に慣れ親しんできたから理解できるのです。一方、説明文では、その文章の土台となっている社会通念や常識レベルの哲学・科学・芸術などの知識がないために、全く何を書いているのか分からない状況になります。

最近では、youtubeやサブスクリプションのドラマなどばかリ見て、自分の興味がある世界で子供の堰合は完結します。昔のように。家族団らんでニュースやワイドショーを見せられることもなく、興味の範囲が狭まった視聴者に世界紀行物をテレビが放映することもありません。だから、今の子供は常識レベルの知識が異様に薄いのです。

だから、「読解力の訓練」という前に、説明文が理解不能で読めない状態になっています。この哲学・科学から芸術などの分野に至るまでのあらゆる分野での教養や感性の不足は、学校や塾での学習の指導範囲外です。国語の読解やなどの授業の傍らで教えられるものではありません。その子の10数年の人生の総決算が完全赤字なわけですから。だから、これは「好きなことだけやらせて褒めて育ててきた」親の失敗の総決算でもあるわけです。

こうなってしまっては、高校レベルの教科書の文章は読めません。もちろん、より難しい内容の有名大学の入試問題の文章など全く理解できません。私の経験では、進研模試で国語の偏差値が60以下の生徒の大半はこの状態です。だから、この時点で読解力の学習のステージには上がれず、学習は不可です。

最近では英語長文も同様の傾向で、ややこしい構文を読ませるより、一般的な説明文を読ませることが多い。 そこで「英語は理解できても、何を書いてあるのか分からない」から珍妙な和訳になり、正誤問題などできない。 学力ではなく教養不足から現代国語と同じ問題が生じる。「関関同立以上の合格レベルの英語/入試英語の変化への対策

特に共通テストを受ける受験生は

このような知識欠乏から悲惨な状況でない高校生で数学が何とかなる場合は、おそらく共通テストも視野に入れた受験準備になるかと思います。共通テストで特に重要なのは、紛らわしい選択肢への慣れです。学習というものではなく、慣れだと言っていいと思います。「この単語は書かれている、書かれていない」ということを選ぶテクニックです。もちろん、段落構成などを学習することも出来ますが、何よりこの慣れで10点でも得点を引き上げることが大切です。だから、過去問題を始める前に上に挙げたような共通テスト用の選択肢のが入った問題集で学習を進めましょう。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。