進学校の実情/トンデモ授業、生徒任せの学力が多い

進学校に素晴らしい授業があるという妄想

トップレベルの生徒の素晴らしい大学進学実績から、進学校に進むと何か素晴らしい授業や教育方法があるのではないかと思っていらっしゃる方も多いと思います。実情を知る私にはその親の思いは妄想に過ぎないと思います。

きちんとした授業をやっている進学校もありますが、トップレベルの進学校では教師の趣味にしか思えないような授業や「生徒同士で相談して考えてみてね」というようなあり得ない程の生徒任せ授業を行っている学校もあります。こういう学校の生徒では「勉強は鉄〇会であるものだ」と思っている生徒も多いです。ところがその鉄〇会も授業進度が早いだけで、教えているのは塾出身の大学生や大学院生で適当なことをしている場合もとても多い。親の方も学校の実情を知らずに「なるべく上位の有名校」と中学受験や高校受験をして、子供を放り込んではみたものの後悔している方も多いです。

ところがこの下のランクの中学や高校ではトンデモ授業というものはありません。そんなことをすれば生徒が分からなくなり落ちこぼれるからです。言ってみればこういうトップクラスの進学校や塾は、子供の学力や能力に依存して適当なことをしているところが多いと言っても過言ではないと思います。

それで、学校と鉄〇方どちらに行っても授業が身につかず子供はやる気をなくしてミドリゼミに来る方もいらっしゃいます。

このことは「進学校や進学塾に素晴らしい授業や進路指導があるという誤解」「進学校問題の相談多し/難しすぎて役に立たない授業/多すぎる課題で復習できない」「進学校の授業の一例を紹介/こういうところに進んで自ら行こうとしてるですよ?

公立高校でも同じです/いや、傷口は大きくなる

こういうトンデモ授業は中高一貫の私立のトップクラスの学校に多いです。しかし私が知る限り1阪神間では校を除いてはそういう事業は理科や社会で行なわれています。数学や英語国語などでは比較的まともな授業が行われている中高一貫校がほとんどです。やはりある程度のところで学校の防衛意識というか歯止めがかかっているのだと思います。

ところが、公立高校のトップクラスではこの歯止めが効いていない学校もあります。「グループで相談してこの問題を解いてみましょう」というような形式の授業をこともあろうに数学で行っている公立のトップ校があります。問題は話し合わせるだけならばいいのですが、その後に教師が不足点やアドバイスなどをしないので放置しているに等しい学校があります。ひとえに生徒の能力任せの給料泥棒だという以外はありません。

ここで何が問題かというと阪神間の公立のトップクラスの高校に住む生徒は、親世代に比べて優秀ではないためにこういう授業をされると中高一貫校のトップクラスの学校と違って確実に落ちこぼれるということです。トップ層は中学受験でそういう中高一貫校に言ってしまい公立の最上位校には来ていないからです。

教師の方は、まともな頭なら、当然そういうことは分かっているはずなのにこういう授業を進めるという意図が私にはまったく理解できません。

中高一貫私立の唯一の利点

中高一貫の私立で唯一利点と思われる点は高校の学習内容の進度が早い点です。ほとんどの中高一貫校では中学の学習内容を中学1・2年生で終わらせ中学3年生からは高校の学習内容に入ります。

文系の学習内容はほぼ高校1年生で終わります。理系であっても数学や理科の学習内容も高校2年生で終わります。最上級の中高一貫校でわさらに高校の学習内容が始まる学年が1年早く中学2年生から始まります。文系は中学で、理系でも高校1年生で終わることになります。もっとも、半年分くらいは遅くなる学校も多いですが。

ということは大学入試の準備が公立高校よりも1年から2年長く取ることになり圧倒的に中高一貫私立は有利なのです。でもまだ文系なら公立高校でもカリキュラムが終わって一年間近くの準備期間はあります。しかし、理系では公立高校は高校3年生に入って入試直前に数Ⅲや理科のカリキュラムが終わるのに比べて、中高一貫の私立では1年前に終わり相当の準備期間を得ることになり、中高一貫私立が圧倒的に有利です「国立大学の理系には公立高校から現役では難しい?/中学受験は必須

この中学の学習進路が早く高校の学習を早くから始める点に中高一貫校に行く利点は集約されます。この中高一貫校の学習進度は優秀な子供なら簡単な中学の学習なら1~2年で終わらせることはできても、難しい高校の学習内容はやはり公立高校相当の2~3年かけなければできないことも意味しています。だから公立高校の生徒に高校の学習を早い進路で学習しろと言っても難しいのです。

中学・高校受験する際には学校の実情もよく調べましょう/親も悪い

こういうような内情を知っている親御様も少数はいらっしゃいますが、大抵は入学してから唖然として慌てまくります。それで塾に飛び込んできて何とかしてくれと言ってきます。

そこでミドゼミでは「そういう教師の趣味のような授業からは距離を置いて、地道に学力を築く学習を塾で進めましょう。その教科では学校の成績はもういいじゃないですか。子供に不必要な負担を与えるだけですよ。」というような指導方針をお話しするのですが、せっかく名門校に入れた親からは「学校の成績は上げてほしい」とこの状況に至っても望まれる方が多いのが実情です。

学校の実情もよく調べず(まあ内部の子なので調べるのは難しいのはよくわかりますが)、実際に困った状況になってもまだ学校の看板やそのろくでもない授業をする学校での成績にこだわり子供に不必要な労力をかけ必要な学力も身につけさせないというのは親も悪いと思います。というか親が一番悪いです。

学校に対する偏見

こういう授業をする教師を野放しにしている学校という組織は、やはり企業などの普通の組織とは異なると思わざるを得ないです。それは他方では、子どもの将来に禍根を残すようなクラブ活動を目の前の試合に勝ちたいからといって邁進する教師が野放しにされている状況も同じです。

学校の教師になりたい人間が激減しているのは、時間外労働が多いなどの労働面での問題だけでなく、一般社会とはかけ離れた職場風土が温存されている状況にもあるのではないかと私は強く思っています。

雇われ校長がただただ問題が起きないように運営する公立校とは違い、ある意味独裁的な権限を持っている私立でなぜこのような教師や授業が野放しにされているのか私はとても不思議です。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。