もうすぐ中間テストですね!/高校になると学校の成績が良い生徒と模試の成績が良い生徒が分かれがち

高校になると、学校の成績が良い生徒と模試の成績が良い生徒に分かれる

中学校では学校の成績が良い生徒は模試の成績も良いことが一般的です。学校のテストと模試のレベル差が大きくなく、出題内容も大して変わらないことからです。

ところが高校になると学校のテストで良い点数が取れても模試では今一つという生徒が多く出てきます。これは学校のテストと模試の出題傾向や内容が異なってくるから生じることです。

学校のテストでは数学でも英語でも、比較的簡単な問題を数多く解くことが要求されます。考えて解くよりも丸暗記した内容を反射的に解くことが要求されるのです。ところが模試になると応用問題中心になり、ある程度時間をかけてじっくりと考えて解く能力が必要になります。学習分野のポイントや解法のしっかりとした理解なしに解けなくなっています。大学入試問題を真似ている模試で必要なこの能力は、当然国公立大学の2次や私立の入試で必要な能力です。

だからこのテスト傾向の違いによって学校のテストが得意だってり、模試の方が得意だったりする生徒が出てきます「学校の成績が良くても模試の成績が悪い高校生へ」。

学校の成績が良い生徒の悲哀

子供は中学受験などが盛んになるに従い、あるいは中学校や高校受験塾で数多いテストで成果を求められる従い、最近の子供では目の前のテストで良い成績をとらなければいけないと考える子供が多くなっています。

だから学校の授業や学習塾で教えられたことを丸暗記して、その丸暗記の中から出題されるテストに対応していこうとする学習傾向が、中学受験や中学での学習の間に根付いてしまいます。

だからこそ優等生でこういう丸暗記学習を進める生徒が多くなっています。そういう生徒は中高一貫校のそこそこの進学校に進み、あるいは高校受験でトップクラスの公立高校に進みます。そしてその成功体験からも中高一貫校で高校の学習内容に入っても、は高校受験で高校に入っても、その丸暗記学習に固執します。

その結果理解力や応用力が必要な高校の学習で、せっかく進学校に入って努力しているのに落ちこぼれてしまう生徒、あるいは暗記学習で乗り切れる学校のテストでは良い成績が取れても応用問題主体の模試では良い成績が取れない生徒が出てきてしまいます。

某進学校の進学実績と私の経験

進学校でもトップクラスの生徒、京都大学に行くような生徒はそもそもデキが違うので、この暗記学習と応用力育成の学習を両立させることができます。また、こういう生徒は数学も英語も古文も全教科への適応力が高く、満遍なくよい成績を取れます。だから学校の5教科の成績順位もいいし、模試の応用問題にも対応していきます。だから最上位では学校の成績順位にに従った模試の偏差値や東大や京大などの最上位校への進学実績になります。

ところがその下のレベル、大阪大学や神戸大学になると学校の成績と模試の成績そして進学実績が合わなくなってくる生徒が大量に出てきます。こういうデータを私は実際の高校の進学実績と学力分布の表で確認しています。

このレベルになると丸暗記学習で学校のテストに対応していけるという生徒とそうでない生徒が出て来るからだと考えています。その上、得意不得意の科目が出てきて不得意科目では応用力が身につかない生徒も出てきます。だから学校の5教科の成績の維持と模試の数学や英語の理系や文系に特化した成績が両立しなくなる場合が出て来るのです。

これがその下の関関同立になると、この教科ごとの成績維持ができるかどうかの落差がもっと激しくなってきます。その上不得意教科では「共通テストがあるから」などと言う頑張りはなく、学習する科目に偏りが出てきます。だから、どちらかというと得意科目だけで受験できる私立になってしまうのです。

上位国立大学を目指すのであれば模試優先

ここまで書けばお分かりだと思いますが両立できる優秀な生徒は両立したらいいと思うのですが、そこまでできない生徒はどちらかを選択する必要があります。

これは塾の指導でもよく問題になることです。理系なら数学や英語、文系なら英語や国語の学力をまず上げるように指導すると、「それでは学校の成績、それに指定校推薦はどうなるのか?」などと言い出す親や生徒が多いからです。

でもここでよく考えていただきたいのです。あなたの通っている高校、特に公立高校で、それほど上位大学の指定校推薦の枠はあるんでしょうか?しかも国公立希望であれば、総合選抜のような自己推薦型の入試枠はあっても枠は少なく、ほぼ一般受験一本槍です。

そこで、どちらかの学習を優先しなければいけない場合、志望大学・学部の二次試験に対応できるように学力を上げていくことが優先されるはずです。このようなことは神戸大学や大阪大学に進むような生徒ではしっかりと理解できていてそれに対応する学習を進めてくれます。

問題はその下

問題はその下のランクです。このランクになると努力できることが少なくなってきて、学習に逃げを打つようになってきます。

「国立大学に行きたいのなら文系でも数学が一番得点差が開くから数学を勉強しろ」といえば、「それは無理だから関関同立の志望にします!」とは綺麗に逃げてくれます。これは合理的な判断で良いことです。

でも、「だったら、英語と古文のこの問題集とこの学習を・・・」と言えば、「学校の宿題があります。平常点もテストに加算されて成績になります。推薦入学も考えているんですよね。」などと言いだし、目先の面倒な応用力育成の学習を避けて塾に宿題を持ち込もうとします。

文系私立に腹を決めて数学を逃げて英語と古文に特化して学習労力を減らすのは別に構いません。それで関関同立は合格するからです。しかし、その英語と国語でこのような逃げを打つヤツは関関同立には合格しません。せいぜい産近甲龍です。

多くの方はご存じないでしょうが、関関同立と産近甲龍では入試問題のレベルがまるっきり違います。関関同立の入試問題では国立大学の入試に準じるような応用力が必要とされますが、産近甲龍では学校の定期テストレベルです。だから学校の宿題をして丸暗記して学校のテスト対策で十分です。

ところがこの差を分かっていない生徒が多い。理由は、関関同立志望者は産近甲龍の入試問題を解いたことがなし、その逆もそうだからです。そして、学校ではここに書いたある意味差別的な現実の「産近甲龍の問題は簡単で、関関同立はそうではない」などと言えなくなってきている。

だから、学校が言わなくても必要な学習は違うのです。

それも分かった上で逃げるのなら、どうぞ逃げの学習をしてください。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。