阪神間のトップ公立高校や２～３番手の中高一貫私立の生徒の親御様へ／自己評価高すぎませんか？

先日、説明会にいらしたお母さんが友人から「ウチは〇〇中学に合格したから大阪大学くらい安泰」と自慢されたとおっしゃっていました。丁寧に「それは勘違いです」とお教え差し上げました。同じような誤解はトップの公立高校に進ませた親御さんでもよく耳にします。

おそらく、志望校の大学実績も見ずに「なるべく上の有名な学校」程度の考えでそういう進学校に放り込んで得意絶頂なら、その志望校の合格発表がユーフォリアの頂点になると思います。

これで大阪大学や神戸大学なら安泰だ？

いや、下位でも大阪大学の経済や工学部など普通の学部に進めるのは灘の話ですよ。甲陽でも下位では無理です。

神戸や長田などのトップの公立高校、２～３番手の中高一貫私立に子供を通わせている親御さんは、自分の学校からどのくらいその大阪大学や神戸大学に進んでいるのかを、学校が公表している進学実績で見たことはあるんですか？　

１分もかからずに「上位２～３割でないと無理だ」と分かるはずです。そんなことも調べずに子供の尻を叩いて受験させるなど、どうかしてるとしか思えない。

長年そういう子供を教えている私の選択は？

私なら、そういう学校に親子そろって頑張って余裕なしにギリギリであれば、受験しません。関関同立の付属に放り込みます。

こういう進学校で真ん中少し上の成績で、大学受験ではやっと関関同立です・・いやいや、毎年300人も関関同立には合格しているから、ウチの学校からは誰でも入るんだよ！って方は「その高校から関関同立に実際は何人合格しているのか？／阪神間の公立は大阪北部の公立より圧倒的にレベルが低い・多くの学部を受験するので延べ合格者数と実合格者数の乖離も大きい」のブログでも読んでください。阪神間の高校では、実際の合格者数は合格者数として発表されている2～3割程度の学校も多いです。

しかも、こういう高校では上位と下位の学力差はとても大きく、尻を叩かれてギリギリ下位で入った生徒が頑張っても、楽勝で入った上位の生徒に追いつき追い抜いて大阪大学や神戸大学に進める可能性は低い。せいぜい真ん中少し上まで上がって関関同立が精一杯です。多くの場合優秀な生徒に歯が立たずに、合格したときの順位のまま「産近甲龍ギリ」になるからです。

こういう学校は、子供が適当に勉強して、親も放置して、楽勝で上位で入れないと行ってはいけないんです。尻を叩いて、必死に暗記物で点数を上げて下位で滑り込むなんか、目の前の中学入試や高校入試までしか考えていない愚かなことです。

まあ、中学受験では失敗する親が多いですけどね

ミドリゼミでは高校受験生にはおせっかいにも上に書いた状況を説明します。特にそれ程上昇意欲がなく、親や私がヤキモキして尻を叩かないといけない子供の場合、一つ下の高校ではなく「関関同立の付属に今から入れ。キミの学力と根性じゃあ、大学からはムリ」とほぼ断言します。

中学受験と違い高校受験では親御さんも子供を冷静に見れる方も多く、上昇意欲にない子供の限界を感じていて「そうですね」という方も多くいらっしゃいます。思春期に入った子供に散々手を焼いたからです。ところが、こういう子供でも小学生の時には親の言うことをけなげに聞いてそれなりに頑張ります。だから、中学受験ではまだ思春期で丸出しになる子供の本性に気づけずに、あるいは気づいていたとしてもけなげに頑張る子供を見て「可能性」を信じる方が多い。そのまだ諦めきれない気持ちかが禍根を残します。

それに、中学受験塾の方もミドリゼミのようなアドバイスまではしないし、できない。しない理由は、頑張っている子供に感動している親に良かれと思って辛口のアドバイスをしてもトラブルを生むことになるからです。

出来ない理由は、学校と同じような集団塾では、そこまで自信をもって進路指導できるほどに子供一人一人の状況を把握していないからです。偏差値から「この中学なら行ける」とまでしか分からないのです。「頑張っていることがマズいんです。暗記で得点をあげているこの子を下手に進学校に入れたら落ちこぼれれて大変なことになる。」「この子、怠け者でしょ？思春期になると親の抑えが効かなくなって酷くなりますよ。進学校に入れても落ちこぼれます。」とまでは自信をもって言えないんです。

最後の理由は、下位でもなるべく上位の中学に入れないと塾の進学実績が落ちて集客に影響が出るからです。

だから、冒頭に書いた親のように状況も分からずに、有益なアドバイスももらえずに、頑張りぬいた子供がソコソコの進学校に滑り込んで「これで大阪大学ね！」と満足感に浸り得意絶頂になる親が多い。

このレベルの学校の生徒へのミドリゼミの指導

「２学期の期末テスト後、学年別の学習を紹介」のブログと、この中で引用しているブログに書いた通りです。

クラブ活動を犠牲にしてでも頑張る気がないこのレベルの学校の生徒に神戸大学の約束はしません「神戸大？　関関同立？　産近甲龍南？　偏差値を見なくても分かる判別法」「クラブ活動の良い例と悪い例／高校生のクラブ活動選択は慎重に」。「神戸大に行きたい。」とこのレベルの高校から来た生徒にミドリゼミが最初の説明会で言うことは「クラブ止めて、全精力を学習に注ぐ気はあるか？」です。

クラブ活動もして、それから学習という生徒には関関同立以下の私立しか約束はしません。

なるべく勉強時間を減らしたいので、塾に学校の宿題を持ち込んで、塾の指導した学習をしない生徒とその親には「ヤル気のない生徒の成績は上げられない。関関同立なんか無理」と言明します。そのうちそういう塾に嫌気がさして辞めていきます。今月も一人辞めましたが、予約待ちの方ですぐに埋まりました。

おそらく、これがこのレベルの学校への正当な評価です。