親は子供の進路に口出しをすべきか?
最近、「この子の言う通りに」と、塾で進路を聞いた際に答える親が多いです。もちろん、一部の高校生では「そうですよね。任せましょう。」と私も言いますが、大抵の子供では「イヤイヤ、こんなワケも分かっていない子供がワケも分からないこと言ってるんだから、言う通りさせたらアカンがな。」と思います。
このブログを書こうとしたのは、知恵袋という有名な掲示板のこのリンクを見たからです。https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10278690365
このお母さんは、もう肝心要のところで間違った介入をして失敗して、その反省からか次は子供の言う通り放置して、その結果子供は間違った進路を進み続け子供は悲惨な大学進学になったと嘆いておられる。
このお母さんの間違いは多くの親で見られる2大間違いをやらかしており、その結果の嘆きは大変参考になるものです。ご紹介しましょう。
第1の間違い:無理やり上位の高校に進ませた
子供が余裕を持って進める高校ではトップレベルでMARCH=関西では関関同立で、レベルが低いと判断して、子供が授業についていけるか不安はありながらも進学実績がマシな上位の学校に放り込んで、子供は予想通り落ちこぼれたというのが、このお母さんの第1の間違いと反省です。
この失敗はとても多いです。このお母さんのように上位の学校のトップレベルの生徒が叩き出す進学実績に目が眩んで、ひとつでも上の高校や中学に入れようとする親は多い。自分の子供が下位で入学することになり、その入学順位の子供がどうなるのかは聞き取りもせずに、「入学してから頑張って欲しい=上位に上がって有名大学よ!」と現実より希望を優先させてしまうからです。
少しレベルが上の学校の話になりますが分かりやすいので書きます。例えば、神戸高校などの最上位の公立高校に入学する親子は、たとえ下位で入学することになっても「神戸高校=神戸大学」という方程式しか頭にありません。上位2~3割で神戸大学という進学実績だけに目が眩んで、真ん中上でやっと関関同立、真ん中下なら産近甲龍になり、自分の子供はその産近甲龍のまだ下の順位で合格することは頭から抜け落ちています。
こういう最高位の公立校には、学年で飛び抜けて優秀で「デキが違う」レベルの通知簿5から、「これで通知簿5? 優秀な子供は中学受験で抜けて、その残りに甘々な絶対評価の通知簿5など、せいぜい昔の通知簿4」と塾で思っている子供まで進学するんです。能力が全く別物です。こういうデキが違う生徒が上位の国公立大学に進む。「昔なら通知簿4やろ」と思われている子供が努力したところで追いつくわけがないんです。でも誰も言ってあげない。理由は神戸高校に進む通知簿5の子供に舞い上がっている親にそんなことを言っても、怒りを買うだけだからです。
最上位高校の例を出しましたが、どの高校受験でも中学受験でも同じことが起こります。7~8割は希望通りの進学にならないどころか、そんな希望にはかすりもせずに、この知恵袋のようにロクでもないことになります「親の選択ミスで進学校の生徒の大半が大学受験を失敗する」。
上位の中学・高校の7割が下位校に追い抜かれ・追いつかれる
例えば、神戸高校の進学実績は上に書いた通り、上位2~3割で神戸大学という進学実績だけに目が眩んでしまいますが、真ん中上でやっと関関同立、真ん中下なら産近甲龍です。
では一つ下の御影高校ではどうなるでしょう? 上位1割で神戸大学、2~3割で関関同立で、真ん中上で産近甲龍です。
高校受験時にはキレイに階層関係にある上位の高校の生徒の7割が下位の高校の生徒に追い抜かれます。中学受験でも同じことが起こります。だから、上の例に挙げた神戸高校ギリギリの子供も神戸高校なら落ちこぼれてしまう可能性は高いが、御影高校なら上位で進めるのですから関関同立には行けるかもしれない。でも、この時点でこのことを伝えて「御影高校にしていた方が」と言っても親も子も納得しません。
この学校間の逆転劇は毎年全国で、どの学校間でも、数十万人単位の子供で起こることです。もちろん、高校の学習への適応力は中学・高校受験とは違うとか、中学・高校受験では親や塾の圧力でまじめにしていたが反抗期を迎えて崩れていく子供がどの成績にもいるとか、色々と子供を見ていると考えられますが、この数十万人単位で毎年起こっている現象について明確な説明を私は聞いたことがありません。そして、このことを認識している親子は少ない。成績が良ければよいほど学校名に目が眩んで上位の学校を受け失敗することが多い。
絶対的な真理は、目の前の中学・高校受験が目標になって、下位で進むことになる学校には進学させてはいけないことです。「最上位公立高校の中位は下位高校の上位に追い抜かれ、下位は中堅高校の上位に追い抜かれる/中高一貫の私立でも同じことが起こります/最上位校で落ちこぼれる生徒の特長」。
この知恵袋のお母さんは、そういう情報も取らずに、間違った道を子供に強要した。
第2の間違い:理系を選ばせ、文転に失敗
その上、この知恵袋のお母さんはその上位の学校で落ちこぼれているにもかかわらず、この子供を無謀にも理系進学のコースに選択させる第2の間違いを犯した。
数学は得意不得意がはっきりしている科目で、関関同立で精一杯な高校で落ちこぼれているのなら、数学は不得意以下のデキないレベルです。このレベルの生徒が少し頑張ったところで高校の数学などできるわけがない。この高校でこのレベルなら英語の学力も不十分だろうと予想できます。それなのに、学習に一番時間がかかる科目の数学に時間を取ったら、英語も理科も十分に学習できなくなり、絶対に失敗します。
決して理系などに進ませてはいけない。ミドリゼミでは「絶対に行くな」と言います。だって、Fラン大学の理系出たって理系としての就職あります?文系と同じ扱いでしょ?
そんなことになるのなら成績の上がる見込みはない数学など捨てて、英語と国語に全力を出してひとつでも上の産近甲龍を目指すべきです「安易に数学を学習するな!国公立大からの私大転向・文転などロクなことにはならない」。産近甲龍なら、就職が良い今の状況ならソコソコの企業に勤められます。
そして、この子供は高校3年生の数Ⅲを出来ずに、やっと3年生の冬に「数学ムリッス」と言い出して文転して、結局英語も十分準備が出来ておらずにロクでもない大学への進学となった。
「苦手な数学など学習しても無理、理系でFラン大など言ってもロクな就職もない。英語と国語だけ死ぬ気で勉強して、3年生から日本史を死ぬ気でおぼえろ!」と高校2年生のコース選択の時に親は言うべきだったのです。学校も、通っていたなら塾も言わなかったのだろうか? 高校受験でロクでもない口を挟んで失敗したので、今度は親は何も言えなかったのか?
いや、多いのは親が私立文系で、数学など真剣に学習したことがないため、数学の怖さを知らないというケースです。ミドリゼミでも多いです。知らないのなら塾や学校に「ホンマのところ、うちの子理系に行って数学なんとかできますか?」と聞いて、親がもう少しキチンと進路を選択してあげれば、この子供でもそこまで将来設計を失敗することはなかったのだと思います。
あるいは、言えば親に反対されるので子供が勝手に進路選択の用紙を書いてを出してしまったのか?これは塾でもたまにあります。特に私に相談すると面倒になると思っている関関同立無理=数学デキないのに理系選択する男子に多い。それで最終的に「塾に通ったのに思い通りの大学に行けなかった!」と言ってきます。正直、「知らんがな」と思いますよ。
子供にまかせていいのは関関同立以上の大学に合格する高校生のみ
ここまで書いてきたようなことが分かって、自分から学校や進路選択ができるのは、中学受験はもちろん高校受験でも無理です。子供は状況を理解できない。
高校での進路選択でも、私の経験上、関関同立に合格できるレベルでないと自己判断でません。学力が低い生徒は、やはり進学でもキチンとした判断が出来ないことが多い。
だから、そういう生徒には、時には子供の意に反しても、親が積極的に進路を選ばないととんでもない将来になります。こういう子供は何とか親が操縦して産近甲龍には放り込んでソコソコの企業に就職できるようにしてあげないといけないのです。
そんな子供に、「下手に口出しして後で恨まれたら」なんて考えている余裕は一切ない。
それ以下の子供は親がレールを敷け
中学や高校で落ちこぼれさせて、ロクでもない大学に進んで、希望通りの企業に就職できずに、転職を繰り返して徐々に下のランクの会社に進んで・・・最後は嫌気がさしてニート、なんて嫌でしょ?
だったら、中学受験組では六甲や海星レベルで上位の子供、高校受験組では神戸高校などの最上位校で上位の子供以外、偏差値で言うのなら進研模試で偏差値65以下の高校生は親がレールを敷け!ただし、この知恵袋の親のように自己流の判断ではなく、キチンと大学進学までのルートの話が出来る塾に相談して敷きましょう。
まあ、そんな塾は少ないですがね。


