中学生の親がすべきこと/テストの点数だけではなく答案を見る
成績が悪いと塾に駆け込んでくる親は分かっていない
「テスト前に頑張っているんですけど、こんな成績なんです。塾で学習方法を教えてもらえれば、ウチの子も成績が上がると思うんです。」と定期テスト後に塾に来るお母さんは多いです。
私の塾ではこういう相談を受けるときには、必ずそのテストの答案を持って来ていただきます。そうして、こういうことを言って来るお母さんのお子さんでは、大抵「漢字ほとんどおぼえてませんね。英単語や熟語もですね。社会も基礎用語全滅です。数学も計算問題で得点を落としてます。」と私は言うことになります。
これがテスト前に頑張っていた子供ですか? 学習方法さえ教えてもらえれば何とかなる子供ですか? 問題はそこにないでしょう。テスト前に単語や漢字さえおぼえる気もなく呆然と机の前に座るだけの子供の性根の問題でしょう。計算問題も学習方法が分からなければできないものですか?
こんな子供を塾に連れてきて「テスト前には漢字をおぼえようね。」と言ったところで、塾でも机の前に呆然と座っているだけですよ。だから「問題は勉強方法なんかになく、今まで親が育ててきた育て方が間違って性根が緩んでいる」という問題を認識してから塾に言って、本音で塾と話をすべきなんです。
こういう子供は、そもそもやる気がないんです
こういう子供でよくあるのが、例えば、英語の教科書の和英訳を間違えまくって、「できました!次何をしたらいいですか?」という中学生を、「間違えたところおぼえろ!」と言ったら呆然と教科書を眺めていらっしゃるパターンです。
「オマエ、それだけ間違えているということは、家でおぼえてこいていっても、教科書を眺めるだけで、ややこしい単語や熟語などは書いておぼえないねんな?」「この間のテストも教科書の穴埋め全部間違えてきたん違うんか? 何回繰り返すねん。いい加減にしろ。」と私は詰めることになります。
こういう子供は、私のような厳しめのオッサンが対面で教えていてもこんなもなんんです。だから、勉強方法なんてそもそも教えられないんですよ、こういう子供では。
中学生のテストくらいなら、お母さんも分かるでしょう?
正解や解法が分からなくても、「漢字、こんなに間違ってるの?」「応用問題はともかく、計算問題全滅やん。」というくらいはお母さんにも分かるでしょう?
こんなことくらい子供のテストの答案を見れば分かるでしょう。正解や解法が分からなくても、「この子、漢字もおぼえてへんわ」「計算問題もできてない」くらいは、どんな親でも分かるはずです。5教科で確認するのに10分もかかりませんよ。その程度のことはご自分で把握してから塾に相談にしに来た方がいいともいますよ。
もし、入塾の際にテストの答案も確認せずに、「志望校○○ですか? 学習方法はウチで教えますので、頑張りましょう?」なんて言う塾だったら、止めた方がいいと私は思いますけどね。
最期に
これを読んでブチ切れているお母さんへ。
公立中学の今の通知簿3とか4とかの学力がお分かりになっていない。 今芦屋では極論すると上位半数が中学受験して私立に逃げています。そして2~3年前の文科省の学力テストではこの問題の正答率は45%です。ということは、中学受験で鍛えられていない、動物園化して野放しの公立小学校に任せきりのほとんどの子供は三角形の面積すら解けないということです。この問題が分からないのは「勉強方法」の問題ですか?
芦屋は少し厳しいですが、これは大阪府のデータですが、全国的にはこういう絶対評価が公立中学ではされています。大げさに言うと通知簿3など下位1/4なんですよ。この状況を 分かってますか? だから漢字などおぼえる気もないんですよ。そこから子供を叩き直さないといけないです。