共通テストで失敗する進学校の生徒とは?
塾と話し合った学習ろスケジュールを守れるかどうか
ミドリゼミでは生徒個人個人と、必要に応じて、時にはある期間毎日、生徒と話をして志望校・受験科目を決め、そして学習スケジュールを決めていきます。高校3年生になって「そろそろ志望校を具体的に・・・」と言うようなことではありません。
多くの場合、高校1年生で英語と数学の学力を見て、1年生の後半で文系・理系、国立・私立のクラス分けを学校に申告する際に決定します。そして、国立理系・文系、私立理系・文系に必要な学習を相談して、学習スケジュールを話します。
その内容は「共通テストが終わった。塾の生徒は合格基準点を取ってきた。その学習方法。」「高校の指導」などに書いた通りです。
塾との約束を守れない生徒の典型
学力や努力の度合いから考えて私が「神戸大学とかは無理やで。」と言っても、生徒や親が「いや、どうしても。」と聞かない場合が多いです。学力が不足しているのですから、「ではクラブなども辞めて、今から勉学にすべての努力をつぎ込んで下さい。」と私の方からはお伝えするのですが、「いや、それはちょっと・・」と子供だけでなく親までもが言う場合が多いです。だから、学力だけでなく努力にも問題があるから無理だと申し上げているわけです。
20年以上も個別指導をしてきた私が「クラブを辞めて努力する気もないだろうから、今のままの学習を続けて今の成績を取り続けることになる。」と言っているんですから、絶対に無理です。今まで一人の例外もありません。
勝手に学習内容やスケジュールを変える生徒
その上、塾と話し合った学習ができないからと自分の都合よく学習内容やスケジュールを変える生徒も出てきます。もちろん塾との相談もなしに勝手にです。特に多いのは、学校の先生や友達から聞いたことを、塾に相談もなく、自分に都合よく取り入れる生徒です。多くの場合、楽な方向に進めるから嬉々として取り入れ、そんなことを言うと叱られるから塾に相談もないのです。
学校では関関同立やっと程度の生徒に厳しいことは言いません。真正面から「神戸大学に行きたいのなら、この努力を。」と言えば、子供が嫌がるし、そんな努力を求めても届かない方が多いからです。だって、努力の垣根が低い生徒が大半ですから。
阪神間で有名な進学校では夏休み前の学校の説明会で、「高校3年生の夏休みから復習」「10月から二次試験の準備と共通テスト対策」と説明していました。「私の言っていることと学校の言っていることが違う。」と言って、結局学校寄りに逃げたその生徒は失敗しました。だから序列第3位の中高一貫校クラスでは、真ん中少し上で関関同立がやっとなのです。
それでも国立大学に固執するとどうなるのか?
英数国や英数理の3教科の学習でも精一杯で、塾から「関関同立を狙うこと。国立は無理。」と言っている生徒が中途半端に全教科に手を出すわけですから、どの教科も準備不足になります。共通テストなどで良い成績が取れることなどありません。例外なく、絶対にありません。
その上、時間のかかる数学を捨てて英国社に絞っていれば合格した私立にも合格しないことになります。共通テストで失敗して、気を取り直して3教科に絞ってそこから1ヵ月で準備をしたところで届くはずもありません。
塾に言われた通りに学習していれば合格できた私立にも落ちる最悪な結果を迎えます。
この傾向が高い生徒/公立トップ校、2・3番手の進学校の中位は浪人が多い
この傾向が高い生徒は、公立のトップ校、上にも書いた私立で2・3番手の進学校です。上位2~3割で神戸大以上の国立大学、その下から真ん中ぐらいが関関同立、半分以下は産近甲龍以下というレベルの学校です。
このレベルの学校では、真ん中少し上くらいの成績の生徒でも、自分が進学校の生徒だという自負?思い上がり?が強く、「私が本気になれば・・」という生徒が多いです。だから、クラブも辞めて本気になれと言っているのですが、彼らの本気は3年の秋ごろまで持ち越され手遅れになります。
それで、「進学校からこの程度の私立なんか許せない。」と浪人をする羽目になります。でも性根が緩いのですから、浪人しても同じことを繰り返すだけの生徒がほとんどです。
だから、努力の度合いも考えて、「止めておけ」と言っているのですが、思い上がり?自負?からか大よそ聞く耳を持ちません。中学の簡単な学習ならそういう追い上げができる能力があったのかもしれませんが、高校では出来ないことに気づいていないのです。