産近甲龍と関関同立に進む高校生の違い
こんなことを書くと産近甲龍の学生の皆さんにはとても失礼かと思いますが、現実には私の教えてきた生徒で最初から産近甲龍を志望する生徒はいません。関関同立を志望して途中から学力が到達せずに産近甲龍に下げます。もちろん受験科目は文系では同じですし、理系でも情報などの一部の学科を除いてはては同じです。
もちろん、受験日の日程の調整で関関同立産近甲龍とも両方一般受験をすることもできます。「関西学院大学がダメだったら甲南大学にしよう」と受験するのはとても合理的な方法です。だから「関関同立をまずは目指す」と学習することは当然ですし、目標を高く掲げることはいいことです。
塾講師が判断する関関同立と産近甲龍の学力の違い=上昇意欲とプライド
もちろん、生徒や保護者の皆さんは模擬試験の偏差値や合格判定だから判断されるわけです。一般的に言って真剣模試の合格判定でCでは可能性は半々です。Bでは7、8割受かってきます。例えば5学科・学部受けるとC判定でが1つ受かって、1つは補欠、3つはダメ、B判定では3つ受かって1つは補欠、1つはダメというような感じです。
ところが、このような偏差値や判定全に、ミドリゼミのようにベテラン講師が自ら直接個別指導する場合、日ごろの学習状況を見ていればおおよそ「かんかんか?産近甲龍か?」は判断がつきます。
例えば、ミドリゼミでは高校1~2年生の前半では英文法の学習を徹底させますが、その際に問題集を学習していると産近甲龍に何とかという生徒では単に答え合わせをして○×をつけて解説を読んで「これが正解なのね」と判断するだけです。選択肢の問題であれば、間違った選択肢の理由や、なぜそういう選択肢を並べてあるのか問題文と照らし合わせて題意を考えるなどしない生徒が多い。
これが関関同立に受かるような生徒になると、その題意の把握をしながら学習を進めます。その際に疑問があれば講師に聞き、それから学校から配られるこのような参考書を読んで自分で考えて確認します。
もちろん、塾の生徒には全員このような丁寧な学習を指導していますが、産近甲龍なんとかという生徒ではそれを日々の学習で実践できません。真面目さや根気と簡単には言えますが、それだけで毎日の学習で実践できるものではありません。真面目さや根気のバックにある「できるようになろう」「関関同立には進まないと自分のプライドが許さない」という上昇意欲がないと教えていて実感します。
ところが、産近甲龍ダメな生徒でもまじめにこの参考書を読む生徒がいるわけです。

ウチの子、まじめに参考書んでるけどアカンでという方へ
産近甲龍に届かないような生徒でも毎日塾に来て、この分厚い参考書を真面目に読んでいる生徒もいます。彼らの親御さんは塾に来て「土日は毎日3時間も4時間も机の前に座っていて真面目に学習に取り組んでいるのになぜでしょう」とよくお聞きになります。
なぜでしょうって・・・アンタらがうるさいから机の前に座って、ボケ~っと参考書を眺めているだけだからです。それを塾でもやっている。
「分からないからではないですか?」って言うのなら、なぜ聞かない?こちらが聞いても「大丈夫っす」と言って「早くアッチに行け」というような調子で壁を作って取り合いません。結局、参考書を手に持って頭の中ではお花畑のことを考えている状態を壊されたくないからです。
こんなもの教えていればすぐに分かりますが、いくら注意しても効果はありません。バカげた成績を取っても反省もない。だって、「こんな成績を取ってロクでもない大学に行ったら俺の人生終わりだ」とも考えられないくらいユルユルなんです。そういうユルユルな友達と学校ではグループを組んで意識を共有しているのです。親や塾の言うことなど聞きませんよ。
今年の前半、中堅高校で一ケタ台の成績を取っている生徒が数度塾をすっぽかしたことがありました。その中堅高校のロクでもない友達に「塾に行ったと親に言って遊びに行こうぜ~」と誘われて付いていったのです。私は「アホはアホで群れて手を取り合って堕ちていく。自分の将来を邪魔するようなヤツとは縁を切れ。」と大激怒して、また持ち直しましたが、こんなヤツ等が中堅高校では大多数、進学校でも半分は占めるのでそこに取り込まれた子供を改心させるのは難しいです。
高校2年生からの判断基準
高校1・2年生の前半でまじめに英文法の学習に取り組み、教科書や英文法の問題集である程度の単語力を身に付けた生徒は、高校2年生の夏休みぐらいからは受験勉強レベルの長文読解の学習に取り組んでいけます。
ミドリゼミでその際に使用するのはこの問題集です。この問題集は進学校では受験期のに使われるほど有名な問題集です。高校2年の夏休みにこの問題集に取り組んでいける生徒は、 関関同立に合格してきます。一方産近甲龍レベルの生徒では、この問題集は難しくて取り組めないと泣き言を言ってきます。後者では少し文法や構文が複雑になってくると、問題文を読めないばかりではなく解説を読んでも何が書いてあるか理解できないのです。それまでの英文法の学習で表面的な理解しか出来ていないからです。
じゃあ、「それなら、もう一度英文法を学習しなおして学力を上げていけばいいじゃないか!」とおっしゃる方も多いと思います。でも一年半かけてその学習ができていないのです。そして、模試でD判定やE判定を取りながらもその学習姿勢は改善してこなかったのです。もしでD判定をE判定を付けられて改善してこなかった人間が、入試がまだ遠い先の2年の半ばで「この問題集が出来ないというのは・・」と塾に言われて学習姿勢を改善すると思いますか?
それにこういう生徒の努力の限界というのは、真面目に取り組んできている生徒に比べて低いのがほとんどです。限界が低いのは上昇意欲を持って学習に取り組んでいないから、気持ちの限界が低いということです。その低い限界値で「じゃあ、そんなに言うのなら真面目に取り組みます」と学習したところで、関関同立に行こうと必死で勉強している生徒のベーシックラインにさえ及びません。
そういう総合的な判断から高校2年生の夏休みにこの問題集に取り組んで泣き言を言う生徒は、関関同立は無理です。この「産近甲龍に必要な学習・スケジュール」というブログにも情報は書いていますのでご一読ください。



