今さら何言ってるの?/推薦入試で合格 学力にばらつき、検証必要 – 日本経済新聞/内部進学はもっとひどい/学歴ロンダリングも、検証必要
推薦入試で合格 学力にばらつき、検証必要 – 日本経済新聞
・・・・今さら何を書いてるんでしょう、このビジネスマン相手の新聞。こんな新聞読んでる企業人がまともな採用活動できてるんでしょうか?
推薦入試の学力も無い高校生を入れて苦労しているから、最近私立の推薦入学は「英検2級相当が条件」ってところが増えているんでしょ? 推薦と言っている以上、学力テストをしたくてもできない大学側からしたら、苦慮の選択なわけです。
でもね、推薦入試なんかまだましですよ。付属校の連中のダラケ具合を見たら。私が知る中学受験の関門をくぐった子供でさえ、中高の6年間でだらけきってろくなことになっていないことが多いのに、関東の名門みたいに親のステイタスだけで選ぶ幼稚園や小学校の受験で大学まで通っている子供はどうなってるんでしょうか?
問題は学力だけにあるわけではない
推薦入学者全員に対してではないですが、私の経験では、学力試験の苦労を避けるために推薦を選ぶ子供が大半です。その道に秀でていて、「これは凄い」とえらばれる子供などほとんどいません。だから問題は、学力の不足だけではなく、与えられた課題や関門を努力して突破する根性も気概も持っていないことにあるのです「受験の意味/大人への通過儀礼/通過儀礼を超えていない偏差値60に意味はない」。
大学に入って学力不足だけではなく、努力の不足によっても専門分野を学びきれなくなってきているのではないでしょうか?
だって、一般入試でも、進研模試では上位15%の偏差値60の理工系の学部では、数Ⅲを学習しきれないから数Ⅲなしの入試で入ってくるんですよ。産近甲龍と言った昔の中堅大学で今の有名大学の理工系の学生は高校の数Ⅲができないばかりではなく、高校でも選択していない。理系に行くのに数学を頑張る気もないんです。こういうレベルにまで下がった一般入試で入ってくる学生よりさらに下の学力の学生が推薦や内部進学では入ってくる「進研模試で偏差値60の学力を如実に示す大学入試/工学部で数Ⅲが受験科目にない/企業採用しっかりしてくださいね!」。
それ以下の学生を入れて理工系でまともな専門学習など無理でしょう。
そりゃあ、こうなるのも当然でしょう/進研模試で偏差値60は崩壊している理由/休日に2時間も自己学習する高校2年生は偏差値70取れる?
だって、大学進学希望者でも休日に学校の宿題以外の自己学習をしている高校2年生は40%しかいないんですよ。この40%という数字は、「進研模試で偏差値60は崩壊している理由/休日に2時間も自己学習する高校2年生は偏差値70取れる?」をお読みになったらお分かりになる通り、関関同立の合格ラインです。
少子化と学部増設の影響で、今や大学進学希望者の上位4割、休日に自己学習を2時間する程度の学生が上位の大学に進んでいきます。この状況で推薦入学や内部進学をやっていたらどうなると思います? 大学の中悲惨だと思いますよ。
だって、下位の大学ではこんなことから教え直すらしいです「三角比の定義 (kanazawa-it.ac.jp)」。理工系の大学ですよ? 専門教育できると思いますか?
退学者を出して選別するアメリカの真似をしてもダメ
アメリカのシステムは、「こいつイケるかも」で広く人材を集め、内部で実際にしごいてダメだったら排除する。これは大学から企業まで同じです。だから退学も馘首も規制は緩い。
このシステムは、お試し用の多くの人員にも教員や設備を準備し、それを生き残った人間が負担することを意味する。あるいは、通年採用の負担を企業が持つことを意味する。そこまでして、アメリカは実際に自分たちの手で人材を選別する。日本はそのコストを避けるために入試や入社試験を厳しくして、いったん組織に入れると排除しない。
入ればユルユルの日本で、入るときにユルユルにしたらどうなるかなどサルにでも分かる。
なんでこんなことをするのかもう一つの理由/私立大学の偏差値維持
日本の人口減少から計算すると、親の世代に比べて関西の生徒数は1学年で25万人から17万人に激減しています。その中で、日本の大学進学実績は約50%強です。だから、大学受験生は9万人程度です。その状況で関西圏には主要国公立大学に1.5万人と関関同立には1学年に3万人の学生がいます。関西圏外からの大学生は関学で1割、神戸大学では3割、京都大学では5割です。と言うことは大雑把に、3.5万人が関西圏の学生と考えられます。もちろん、関西でも東京の大学志望の生徒も多いです。この3.5万人に最大で9万人がチャレンジするのですから、関西圏では大学進学志望者の上位4割程度にいれば関関同立以上には進めます。
これは私立大学の偏差値の暴落を意味します。だから内部進学や推薦入試を多くして一般入試の間口を狭くして偏差値を保とうとしていると私は思っています。大学は卒業生のレベルを下げてまで偏差値という看板を維持したいらしい。
そして、神戸大学の院卒は地に落ちる/マジに学歴ロンダリングは怖い
大学独立法人化で大学院の学生数を各大学とも増やしました。各大学は自分の大学からの院進学希望者よりも大きな定員を大学院に持ちます。その結果、神戸大学の学生は京都大学や東京大学の大学院に進学し、神戸大学の院には高校の教科書の理解で精一杯だった学生が来ます「数学の教科書も分からない生徒が理系に押し寄せている/学歴ロンダリングと日本企業の将来」。この学生たちが退学も言い渡されず修士で卒業するんです。
企業の皆さん、この悲惨な実情ご存じですか?
最近、神戸大学の教員の学生へのパワハラのニュースが多いです「神戸大准教授、2回無断欠席した女子学生に激怒「もう不可ね」「殺すぞコラ」 : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)」。私は、個々の事件について詳細を知りませんから論評は避けます。記事内容から、おそらくこの暴言は修士から博士課程に上がる学生が授業や研究をサボって出た言葉だと思います・・・私のころはこんなレベルじゃ済みませんでしたけどね。
このような状態は、教員の資質以外に、大学院の学生の劣化が著しく、教員が相当ストレスを抱えているのではないかとも推測されるわけです。こういう修士を企業は「神戸大の院卒」で採用しようとしているんです。