受験の意味/大人への通過儀礼/通過儀礼を超えていない偏差値60に意味はない

どの社会にも大人への通過儀礼はある

大自然で生きる部族から、戦場で働ける兵士、そしてビジネスという戦場で頑張れる社会人に至るまで、社会に出るまでにはどういうところにでも通過儀礼があります。それは、大人の社会で生きていく我慢と努力そして覚悟を身に着けている選考機会です。

しかし現代社会では、原始社会や下の動画のような暴力的なやり方は認められません。そこで発展してきた一つのツールが受験だと思うのです。自分の未来のために、社会で生き抜くために、やりたいことを我慢して、人から押し付けられたことを黙々と克服していく作業は、軍隊のシゴキでも受験でも同じです。また、職人さんの修業期間も同じです。

若い頃には、受験や修行の意味が分からない/親も分かっていない

意味もない受験をする労力は無駄、あるいは職人の皿洗いや玉ねぎの皮むきの修業は無駄という人は多いです。私も若い頃はそう思っていました。でも多くの子供を教える側に立った時、1万人にひとりの才能と運を持っている子供以外ではこの通過儀礼が必要だと痛感しています。

社会で生き抜くには、意味がある仕事を成功するには、すぐには花開かない努力を継続していける力と、好きなことも犠牲にして継続する覚悟が必要なのです。大人側・雇用する側からしたら、その資質を持っているかどうかを図らないといけない。なぜならその資質は教えてもアドバイスしても育成することが難しいからです「努力できる遺伝子/グローバル化・中流没落が生む選民思想」。だから、通過儀礼という選別機会があると思うんです。

企業では学歴という通過儀礼を使い、職人の世界では修行という通過儀礼を使う。そこで「頑張って勉強したこの学生なら頑張るだろう。」「修行に耐えたこの若者なら大丈夫だ。」と認められたものだけが、仕事のスキルを教えてもらえるステージに上げてもらえる。

選別される側の若い人がこのことを分からないのは当然として、選別する側に回っている親御さんでもこのことを分かっていただけないことが多く「褒めて育てる」という親にうれしいビジネスがまかり通っている。あなた方は社会では「コイツは辛抱がないからアカンわ。」と若者を選別してるんじゃないんですか?

今の若者の辛抱の垣根の低下は、親が分かっていないということが大きい

昔は辛抱を教えるのも親の役目の一つであり、学校という教育機関でもその役目の一翼を担っていた。しかし親はその面倒な役割を放棄してうれしい楽しい家庭を築いて、その邪魔をすることを学校には放棄させた。少しでも教師が叱って子供が家で文句を言うとすぐに学校に怒鳴り込む。塾でも注意やアドバイスレベルのことで「子供が嫌がっている。退塾する。」と最近では言って来るようになっています「ミドリゼミの生徒に辞められる暴言とは?/父性の欠如が招くZならぬzero世代からマイナス世代が始まる件」。

「成績を上げてほしい。厳しくやってください。頑張らせます!」と入塾時には言われた塾でさえ、お子様に対しては何も言えない状況になっています。その結果、子供は野放しになっている。そうして「公立中学生の親御さんが決定的に勘違いしているお子さんの学力/そしてその生徒が高校生になる」という壊滅的な状況になています。

その状況に気づいている親御さんは、さっさと勉強の場を中学受験塾に移して私立に逃げる。もちろんそれが良い目が出るとは限りませんが「進学校や進学塾に素晴らしい授業や進路指導があるという誤解」「進学校とはどういうところか?/優秀な生徒を搔き集め、チャート式も理解させられず多くは関関同立で精一杯、そういうところです」「大学入試で逆転する学校間格差・逆転は難しい校内格差/上位校に下位で進んではいけない理由/哀れさえ感じます」。

それでも、今や三角形を逆さまにしただけで小学校6年生の半分の子供が面積を求められない壊滅的な状況だけは避けることができる。下の動画をご覧ください。パチモンのデータではないです。文科省の全国学力テストの結果です。半分が求められないということは、都市部では中学受験塾でしごかれていないほぼすべての生徒が求められないことを意味します。公立は壊滅的以外に言葉はありません。

進研模試 偏差値60では通過儀礼は超えていない

この中で、その逃げた私立の進学校の生徒が受験しない公立高校中心の進研模試では偏差値は60でこのような大学にほぼ合格確実のB判定が付きます。

天使大(看護栄養) 跡見学園女子大(心理) 大妻女子大(人間関係) 専修大(経済) 専修大(経営) 専修大(商) 東海大(経営) 東京経済大(経済) 日本大(危機管理) 武蔵野大(人間科) 明星大(心理) 神奈川大(経営) 鎌倉女子大(家政) 岐阜聖徳学園大(教育) 愛知大(経営) 椙山女学園大(生活科) 中京大(現代社会) 京都産業大(現代社会) 同志社女子大(学芸) 大阪経済大(経済) 関西外国語大(英語国際) 甲南大(法) 甲南大(マネジメント創造) 神戸女子大(家政) 畿央大(健康科) 松山大(人文) 松山大(法) 福岡大(法)という有様です。

偏差値60って上位15%ですよ。その産近甲龍のレベルでは大学の序列は崩壊してしまっています「進研模試で偏差値60は崩壊している理由/休日に2時間も自己学習する高校2年生は偏差値70取れる?」。

その証拠に、産近甲龍では理系・工学部の受験に数Ⅲが必須ではなくなってる。このレベルでは理系の生徒が数Ⅲを学習しきれないし、それを克服しようという気もないからです。これ少し前の女子大の家政科の受験生レベルです「進研模試で偏差値60の学力を如実に示す大学入試/工学部で数Ⅲが受験科目にない/企業採用しっかりしてくださいね!」。

こういう若者に社会人としての心構えを期待できるんだろうか? もう偏差値60では学歴の意味はないかもしれない。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。