「この塾は子供に合わない。」という親
(1)子供が嫌だから「この塾は子供に合わない」という場合
大抵、親がバカです。そして、大抵子供の成績も悪い。その成績が悪く勉強嫌いな子供を何とかしようとしている塾に子供が「イヤぁ~」というのは当たり前です。その子供を「アンタはいつもそうやから、塾で鍛え直してもろうてるねん! 頑張り!!」とも言わずに、「子供が嫌だと言っております。お宅はウチの子供には合わない。」と言って来ることがほとんどです。
だから、このレベルの子供相手の大手の個別指導塾では、学力を上げることなどそっちのけで、カッコいい大学生を雇い、その指導能力の低い姉さんやお兄さんが子供とお話をしご機嫌を取る作戦を取っているのです「教師・講師の能力とは?/個別指導のキャバクラ・ホストクラブ化」。
(2)成績が上がらないから「この塾は子供に合わない」という場合
学習で教えることなど決まっています。だから特別な魔法などありません。もっとも、型通り教えるしかない能無し講師と、生徒の学力を見て教える内容を変えるソコソコ講師と、生徒の思考パターンまで考えて適切な解説ができる上級の講師もいます。
でもそんなオーダーメイド型の授業は集団授業では無理で、通り一遍のものに大抵はなります。学校の授業と塾の授業、そんなに違いますか? そして、個別指導では学生のあるアバイトが講師です。ソコソコの講師も少ないはずです。
だから、どの塾に行ってもやることは一緒です。そこで成績が上がらないのなら、どこへ行っても成績が上がらず、成績が低迷しているはずです。だから原因は子供の努力不足です。
子供の努力も考えずに、塾さえ変えれば成績が上がると思っている親がいたら、愚かだと思います。お宅の会社で使い物にならない舐めた若手社員が、他の会社に行ったら優秀な社員に生まれ変わると思いますか?
でもね、少なくとも「ソコソコ以上」だと自認しているベテランの私が教えても、こんなことを言われる場合もあります。例えば「英単語はスペルを書き写すだけではなく、意味もおぼえよう。」「数学は教えられたことをなぞるだけではできるようにならない。自分で考えて考える経路を構築して初めて成績が上がりだす。暗記物の英語や社会などより時間がかかる。」というと「お宅はウチの子供に合わない」と言われます。まあ、こういう親に育てられるのなら、もう今以上はムリです。
(1)(2)の親の場合、気づいていても目かくしをする
もちろん、この状況に気づいている親御さんも多いです。でも、「お前はどこの塾に行ってもそんなことを言ってきた。もう許さない。ここでしっかりと頑張れ!」と言う親は少ないです。
子供とトラブルを起こすことを嫌う親、あるいはその面倒を避ける親が多いからです。自分たちが面倒を放棄して、それでも大切だと思っている子供の将来を月3~4万円で他人に丸投げしているわけです。
子供がだらしないことを分かっていないのと同等に愚かだと思います。そんなはした金で、一つ違ったら文句を言ってくる親の子供の将来に責任を持ってくれる他人などいない。
(3)唯一まともな「この塾は子供に合わない」
子供の学力が一定レベル以上、高校生で進研模試で偏差値が70近い子供が、「学習レベルが合わない」「講師が無能」という場合です。
説明会などを聞いてはいるのですから前者は少ないでしょう。そもそもそれほどの能力がある子供が自分に合わない塾を選ぶとは思えません。後者の場合はあり得ます。予備校や塾は大規模・大教室から、近所の小規模・小教室に移っています。これは講師の数が必要だというだけでなく、講師当たりの生徒数が少なくなるために良質な講師を得にくいということでもあるからです。
この場合は、さっさと塾を変えてください。
私の経験ではたいてい(1)(2)です。
「この塾は子供に合わない」という親は、子供のサボりが分からないバカか、子供のワガママを面倒だからと受け入れていか、そのどちらかが多いです。