定期テストなし「自主的な学習」計画の東京の麹町中学が計画変更/バカな教育者の被害者は生徒たち

「定期試験なし」の千代田区・麴町中、改革転換を検討 保護者に波紋だそうです。

麹町中学の計画と経緯

公立校教員などを経て2014年に就任した工藤勇一校長(現・横浜創英中学・高校校長)が「子どもの自主性を伸ばす」などとして、改革を実行。宿題や定期試験、固定した学級担任制などを廃止した試みだった。制服(標準服)や体操着も「着用自由」で一部私服も導入した。

ところが、生徒の学力向上や生活指導強化の必要性、地域からの要望から計画は変更になった。

この校長は狂っているのかと思う

都市部では、中学受験で優秀な生徒の多くが抜けた残りの生徒が公立中学に来ます。特に、東京都心の、それも麹町などでは、その傾向は高いでしょう。もちろん越境入学をする生徒も多いらしいですが、この学校の校風を考えれば、学力向上を求めて越境する生徒は多くないでしょう。こういう校風を目指した生徒と親が集まる。

その公立中学で、定期テストも宿題もなし、担任制もなしに生徒を放り出し、しかも服装まで自由にすればどうなるのかなんて、アホでも分かるというものです。生徒はダラケ切り、私服で繁華街に繰り出してトラブルを起こしかねない。

しかも、子供を自由にという親に「躾」を求めても、そんな考えのない親子が越境してくるのですから、学校側が反撃を食らう。そんなことを長年教員をやってきた校長が分かっていないはずはないと思うのです。

この校長は、責任を持って生徒を預かって指導する・教育するというのではなく、何か「リベラル」やSDGsに代表される意識高い系の人より優れた意識を持っている自分の実践の場としての実験場を作りたかったのではないのかと思うのです。

その野心だけで作られた学校は、おそらく多くの生徒を犠牲にし、道を踏み誤らせ、「話とは違う」と保護者や、「お宅の生徒迷惑なんだよ」と言う近所の人からの突き上げでやっと頓挫した。

芦屋や西宮では、同じようなことを兵庫県もしでかしていた

私が塾を始めたころ、芦屋や西宮は神戸の学区から切り離され、小さな都市だけの個別の学区になって、その中で生徒は公立高校に進学するようになった。ゆとり世代の時代です「兵庫県に潰された芦屋・西宮の子供たち/現在も違った形で進行形です」。

芦屋では、成績優秀な生徒から遊び惚けている子供まで同じ市内の公立高校に進むことになりました。こうして過度な競争を抑制した結果、神戸高校と並ぶ進学校だった芦屋高校の学力は凋落し、国公立大学など学年で数人、関関同立に行ける生徒でも少数の上位という惨憺たる結果になりました。

この時期、大都市の神戸市内の学区で、まだ高校の序列があって上位の公立校に行けば国立大学や関関同立に進めた生徒は、芦屋市内の凋落した高校に進むことになって受験に失敗したはずです。

こういう、中学や高校の現状を無視した「ゆとり系」の学校改革は、まず失敗する。その被害者は、その時々の生徒です。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。