公立中学の下半分は終わっている

先日、この問題を通知簿3の中学2年生に解かせました

どうしたと思います？　45度回して、タテ×ヨコにして解いたんです。「直角を挟んだ2辺」という定義すら中学2年生で分かっていない。仮にタテ×ヨコしか知らなくても、頭の中で45度回して考える簡単な抽象的思考も出来ない。そして、回した用紙に正解を書いてご満悦でした。

公立中学の下半分、通知簿でオール3を取ってくるような子供は、正直終わっているんです。この問題を回してタテ×ヨコにしないと解けない中学2年生はもちろん自分の愚かささえ気が付いていない。

これ、勉強方法や指導方法の問題だと思いますか？　教えて解決すると思います？　何かを注意して聞き入れる能力があると思います？

なんで手遅れになるまで放っておいた？

これが病気なら、親は医者にこう言われるでしょう。正直、私も言いたいです。

こういう生徒は、テスト前に勉強しなくても平気、テスト範囲も分からない、問題集の提出があっても答えを赤ペンで書き入れて終了。これがデフォルトです。まともに子供を見ていれば気がつかないはずはない。キチンとすることも、キチンと考えることも躾されていない。

でも親は自信満々で「勉強方法さえ分かればウチの子も。」「うちの子は言い聞かせれば分かる子です。」と塾に連れてくる。いや、テスト前に勉強しないのもテスト範囲さえ分からないのも勉強方法の問題じゃなくって性根の問題でしょう。言い聞かせても分からないから、こんなことになってるんでしょう？

甘やかして子供が満足している顔を見て喜んで、もうどうしようもない状況で駆け込んでくる。毎日大酒を食らって好きなものを山ほど食って楽しそうに毎日を過ごしている夫を見て「家族団らん、楽しい生活」を過ごして、その夫が末期の糖尿や肝硬変になって「サクッと直してください。」と医者に連れてくのと同じですよ。

明日のことすら分からない痴呆まで出ている

こういう子供の共通の特徴は、嫌なことはやらない、逃げる。来週テストで、今やっておかない酷いことになることが分かっていても、絶対にしません。そして、酷い結果を取っても懲りない。出来なければ頑張るのではなく何かいい方法があるはずだと他責にします。後者は親と共通で、ほぼ遺伝かとまで思います。

中学生で中間テスト前のこの時期、各教科のテスト範囲を聞いても分からない中学生は、終了です。学習の問題ではなく性根の問題です。思春期にこうなってしまっては、もう症状は固定化されて改善はないです。そういう性根に親が幼児から思春期まで育て上げ、症状が固定化しているのです。

なんで親は気がつかずに手遅れになる？

それは、公立中学に進む多くの親が「デキのいい子の多くを含む半数が私立に逃げて、公立はその残りが来ている。」ということを忘れているからです。そして、今の絶対評価を分かっていないからです。

通知簿3は相対評価なら「普通」ですが、今の絶対評価では「下位」です。そして真ん中少し上で通知簿に4がつく。これ、中学受験組も合わせた全体で見たらどうなると思います？　下位１／４が公立中学の通知簿3です。これ、親世代の中学受験が盛んでなかった頃の相対評価なら通知簿２ですよ。だから、通知簿４で親世代のやっと3なのです。

だから「普通」と思って「勉強方法を教えてくれれば」と塾に子供を連れてくる通知簿3のお母さん、そんなことで子供の成績は上がりません。「教科書眺めてるだけで漢字おぼえられるんか！」「小学校5年の時速と％分かってへんから方程式の文章題できへんねん。」「中学3年生になってテスト範囲くらいしっかり把握しとけ！」から仕込まないといけないんです。

通知簿３や４の子供のこと、お母さん分かってないでしょ？

こんな状況でも「褒めてください。」「子供に力づけるように」っておっしゃるお母さんも多いです・・・ムリッす。

テスト前に範囲も確認せずに「ここの漢字がテスト範囲やからおぼえろ！」と塾で言われて、ボケ～っと教科書眺めてる子供に「書かんとおぼえられるんか！」って詰めないといけないんですよ。「褒める」ってどこの国の言葉ですか？　そういう国は公立中学なら通知簿5の国なんです。「キチンとやらんかい！」という躾ができてないからこんなことになっているってまだお分かりにならずに「褒めて育てる」だの言う評論家の言うことを信じてるんですか？

そういう評論家は、嫌なことを子供に言いたくなくて家族団らんを楽しみたいお母さんから金を毟り取るのがビジネスだって、まだお分かりにならない？・・・だからテスト前に団らんを楽しむ子供になってるんです。「カエルの子はカエル」って言う諺通りです。