進学校で成績が低迷する生徒の謎/決して追いつけません!
進学校で成績が低迷する生徒
進学校にかなりいい成績で入ったのに、散々なことをやる子供が時々います。私立中高でも公立高校ででもです。いくらサボっているにしても、まったく授業が理解できていないし、問題集を解かせても全く題意を把握できないのは彼らの中学受験や高校受験時の能力から考えておかしいのです。でも、塾で何度教えても、公立中学の下位の生徒のように脳ミソをスルーする。 受験勉強で嫌気がさして、脳ミソがシャットダウンしているように思える。
アレはいったい何なんだろう?
こういう生徒の特長
まずは学校の宿題以外の学習をなるべくしないでおこうとします。その学校の宿題で出来ていないところや理解不足があって塾で指摘して、補完するような学習を指導しても「他の宿題がある。明日までに提出しないと平常点が下げられる。」などの理由を言って逃げ回ります。
塾ではその結果何が待ち受けているのか話します。「友達が有名大学に入り、いい会社に就職しても、キミは三流大学に進み不本意な就職になり、嫌気がさしてニートになるかもしれない。学年順位と大学進学実績、そして企業の新入社員の大学別採用実績を見れば一目瞭然だろう。」と証拠を目の前に突き出して「中学受験・高校受験が人生のピークになるぞ。そんな生徒は数限りなく見てきた。」と言っても、こういう生徒には全く効果がありません。
もちろん、進学校に進む生徒の親のほとんどは常識を持ち合わせていて、中堅私立や公立中学の生徒の親のようにピント外れなことを言う方は少ないです。だから家でも相応のことは言われています。でも、改まりません。
アレはいったい何なんだろう?
その間にも学校は凄いスピードで授業が進む
進学校ですから、子供が上のような状態になって呆けている間に、学校は凄いスピードで授業が進みます。進学私立なら中学2年生の後半で英数の中学の授業は終わり、高校の授業に突入します。上位の公立高校でも2年終了時には半年分は前倒しになるように授業を進めます。
その上高校の学習は難しく、進学校では日々の膨大な課題に忙殺されて復習する時間がありません。気が付いた頃に頑張り始めても追いつくことはかなり難しいです。と言うか、私は追いついて上位国立大学に進んだ生徒など見たことはありません。だから、進学校でいったん落ちこぼれれば、中堅の高校より追い上げるのは難しいのです。
優等生とは平行線のままどころか、ますます差は広がる
だって、自分より学力の高い生徒が、それまで通り必死で頑張っているんですよ。基礎学力もない劣等生が穴だらけの状態で同じだけ頑張っても平行線のままです。というか、優等生は基礎学力の上に着実に積み上げ、落ちこぼれた生徒は穴だらけの土台の上で崩れっ放しの学習を積み上げて差はますます広がります。
そして、高校の受験期では上位国立を目指す生徒は、学校から帰って来て毎日6時間や7時間は学習し出します。寝て風呂に入って飯を食っている時間はほとんど勉強しているんです。穴だらけの学習の上に積み上げるには、その生徒たちの倍の努力をしないといけない。そんな厳しい学習をだらけた生徒が出来た例を私は知らないい、もし仮にヤル気を出したとしても物理的に不可能なんです。
だから、一度致命的に遅れた状態になると、頑張って遅れた状態を取り戻せる程度の学習でが精一杯です。関関同立に行けたらよい方で、私の経験ではたいてい産近甲龍止まりです。それに不服で浪人したところで、根っこが怠け者ですから、その期間をダラダラと過ごして良くて関関同立です。
親がすべきこと
いつまでも神戸大学なんか言っていても仕方がありません。だから英国社の私立文系だけ学習させて「関関同立にも行けないのなら高卒で働け!しょうもない大学に行っても同じや!」と恫喝することです。励ましたところで怠けるだけですから。
それでも、そういう根性論だけでは進学校で落ちこぼれた子供を立て直すのは難しいです。親の厳しい態度で子供が性根を入れ替えれたなら、浪人までスケジュールに含めて追いつける学習を提案することだと思います。サボってきた上に浪人も拒否する根性なら、もうダメだと思います。