新聞に掲載された小学校校長の無責任な教育方針

芦屋の公立小学校の校長のお話が新聞に掲載されています

NGな叱り方」を「VG(ベリーグッド)な褒め方」に変えよう」という記事です。

ここでは、このベテラン教師は「過去のことを持ち出して」「曖昧に叱るな」と述べています・・・イヤイヤ、過去のことを持ち出して反省を促さないでどういうふうに叱るの?目の前のことをその場その場で叱っても、浅い反省しかしないでしょう。

「何度同じ間違いを繰り返して、自分の人生を壊し、人の信用を失うのか?」と相手に心からの反省を求めないと叱った意味なんかないでしょう。その場その場のことしか分からない犬・猫の躾を人間の子供の躾に持ち込むのはいかがなものかと思います。

それに、「オマエはこんないい加減ことを繰り返してきた。だから、何をしても失敗している。それは個々の問題ではなく、底辺に流れている性根の緩さから来ている。」と反省をさせないことには、その場その場で「これはダメだよね」なんて叱っても意味ないでしょう。前後の問題の関連性が分からない犬猫を躾けてるんじゃなんですから。

もっとも、これが小学校低学年の子供に行っているのならまだ分からないでもないんですが、高学年の子供を犬猫扱いしてどんなことになっていますか?

公立中学の劣化

この子供を犬猫扱いする小学校の動物園化によって、中学受験で鍛えられていない子供は、「英単語も漢字もおぼえるの面倒やねん。」が公立中学の下半分になっています。通知簿が4で埋っている子供でも、「とにかく問題解いて、答え丸写しして、提出して💮のハンコもらって終了。」の脳ミソしかなくなって、スカスカの学習を繰り返すだけです。「親が知らない公立中学通知簿3と4のレベルとは?/中学受験は必須」「「塾で成績が上がらない」方に読んで欲しいこと」「公立中学のホドホドの生徒はもう教えきれない・・・

別に私だけが言ってるんじゃありません。「「9割が教科書を読めていない」私立文系しか行けない子供たちの末路/新井 紀子 国立情報学研究所教授

その子の人格的な問題まで込みで指導することなく、その場その場で「それはダメだよね」を繰り返した結果、子供は問題の全体像が把握できず、反省もしなくなっています。その結果、小学校6年生の文科省学力テストで、この問題の正答率が45%という結果です。

これ、頭の良し悪しが関係するレベルの問題ですか? こういう教師が野放しにして、中学受験していない生徒のほとんどは授業も聞かず、問題集も適当に〇✖つけるだけの性根になっている結果こんな問題さえ半数の生徒がと解けていないのです。「文科省全国学力テストがありました/上位21%しかまともに学習できていない件

この状況をご存じのお母さんは子供に中学受験をさせるわけです。

この尻拭いは公立中学ではしませんよ

その尻拭いは公立中学ではしません。誤魔化すために、絶対評価でこの問題が解けていないレベルの生徒で通知簿に4がつく。このデータは大阪の評価で、芦屋は少し厳しいが、どこでも大差はない。応用問題?何度学習しても解けません。問題集をやって、分からないところを赤ペンで解答丸写しして提出するだけで教師から💮の評価がもらえるからです。公立中学の通知簿4では、見直すという言葉など知りません。

通知簿3? 漢字や単語をおぼえられません。理由は、小学校時代に甘やかされ、漢字をおぼえるなど途方もなく大変なことだと思っているからです。そのまま反抗期に入って、中学の定期テスト前になって塾から圧をかけられてもしません!

これで、中学受験組が帰ってくる大学受験でどう戦うんですか?

親は通知簿4だから「少々賢い」と思っているが、賢くはない。通知簿3で普通と思っているが普通ではありません。親は通知簿がほぼオール5の生徒が進む神戸高校でも真ん中少し上でやっと関学とは思っていない。神戸大学くらい行けると思っている。大間違いです!

さらに通知簿が5と4で埋っている生徒が進む御影高校に行けたら関学は大丈夫だろうくらいに思っている。御影高校では上位2割しか関学に行けません。じゃあ、甲南は?御影高校で真ん中くらいでやっとです。通知簿3・4の生徒が中心の芦屋高校なら上位2割にいないと難しい。

親はまるっきり分かっていないから、こんな教師やメディアが言う「褒める。叱るはNG」「伸び伸び自由に育てれば理解力も育まれる」などという妄言に騙される。バカな親からクレームを受けたくない学校とうれしい情報しか受け取れないバカな親を囲い込もうとする塾やメディアに踊らされていることを親は分かっていない。分かっている親はさっさと中学受験させている。

こんな状況を知らないはずがない校長が、こういうことを言う理由

もちろん、彼らが大学や教育の実習・現場で、「褒めて伸ばす」を刷り込まれているからだと思います。それに管理職になると、上に書いたように、一部の声がデカいバカな親のクレームから逃れるためです。

でもね、一番大きな原因は、子供が小学校を卒業したら関係ないからです。小学校で叱らずにほめて甘えさせて機嫌のよい子供の顔を見て、面倒くさい親からのクレームを減らせれば、小学校の教師にとってはその後の子供の将来など知ったこっちゃないからです。小学校6年生で三角形の面積が求められなかった生徒が多くを占める公立小学校の児童が、どんな大学に行って、どういう職業についているのなど興味もないからです。

だから、小学校に通わせている子供のお母さんは、小学校の教員の言うことばかりを聞くのではなく、私のような中学生・高校生を相手にして「その後」を知る人間の意見も参考にされた方が良いと思うんです。

これは中学受験でも同じですよ! ひとつでも上の学校に進ませて進学実績を上げたい中学受験塾や高校受験塾の言うことばかりを行くのではなく、受験生がその後志望校に進んでからどうなるのかを知る高校受験や大学受験の塾の講師の意見も行くべきだと思うんですよ。進学校にギリギリで進ませろなんか、誰も言わないと思いますよ。「中学受験と高校受験の弊害/進学校に中位・下位で入るのは愚かです」「進学校に入ったのに浪人が多い残念な理由」「働きアリの法則/進学校で7割の生徒はなぜ失敗するのか?

こういう教育を続けたフィンランドはとっくに反省している

今年度、「褒めて育てる」「自主性をはぐくむ」教育の元祖フィンランドは、政府教育文化庁自らが「失敗した」と反省しています。こういう教育が浸透する2000年以前まではフィンランドの教育水準は素晴らしかったのですが、その後この甘々な教育の導入で劇的に教育レベルが下がってきていると公表したのです。その上、高学歴に進める家庭・社会環境で育った子供とそうでない子供は将来大きな差があると示しています。一般的な学力レベルが低下している一方で、高学歴者は博士課程などに進み一流企業はそういう人間を好んで雇っていると書いているんです。

フィンランドのような塾もあまりない国でも、親が自分の経歴や反省からキチンと子供の将来を考えてを子育てしている家庭の子供は高学歴で良い企業でいい仕事に就き、そういう仲間と結婚し、またそういう子育てをしていくというのが固定化しつつある、逆もまた然りという格差が固定しつつあるということです。

日本も文科省は反省しているが、教育現場は反省していない

日本も政府レベルでは、いち早くこの状況に気づいて、中学高校ではカリキュラムの底上げをしています。授業時間確保のため夏休みも短くなったでしょ? その結果、高校の理系ではやりすぎなぐらいで、公立高校では対処できなくなっていると思っています。「経済格差は学力格差の理系/でも文系志望なら公立も私立も関係ない」「国立大理系は公立高校から現役ではもうムリ?/理系なら中学受験は必須

一方で、義務教育の現場の教員はまだ「ゆとり」を主張している。今や教員の勝手な思い込みと責任逃れによる現場主導が問題を引き起こしていると思います。こんな教師が管理職に上がり公立校が崩壊したら、それこそ中学受験できる層と出来ない層の経済格差が教育格差そして将来の子供の格差を代々固定していくことになります。中高生の現場を預かる私の感想としては、この状況を認知している親と認知していない親で、もうそうなりつつあると感じています。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。