私立の中高一貫校/中学の学習方針
1年間はリハビリ期間でもいい?
苦しく長い中学受験が終わったんですから、1年生の間くらいは好きにさせてあげましょう。
ただ、問題はこの反抗期に入る時期に、その甘やかされた状態がデフォルトになってしまうことです。進学校では中学2年生の後半から、普通の私学でも中学3年生から高校の数学や英語が始まっても、だらけたままで過ごして親や塾から指導しても聞かなくなることが多いです。ところが高校の学習は中学とは比べ物にならないほど難しく、ダラケていたのに気づいて高校のカリキュラムがほとんど終わった高校2年生あたりから「もうすぐ大学受験だ!」と頑張り始めても巻き返せないのです。
多少のエリート校とは言っても、少子化と進学コースなどの増設で優秀な生徒が分散して昔のレベルとは程遠い状況になっている学校が多いのに、子供も親も勘違いしているのです。だから気づいた時には関関同立が精一杯になって、中学受験で蹴った付属で遊び呆けてる知り合いが進む関関同立には行きたくないと浪人してしまう私立の生徒は多いです「浪人に悩む親/進学校で想像以上に浪人が多い背景」。
2年の後半・3年生で高校の学習が始まってから
数学と英文法の予習を徹底します。次の授業の準備の予習ではありません。春休みと夏休みに半年間ずつの予習をします。
高校の学習は難しく進度も早いので、一度落ちこぼれれば取り返すのが難しいです。学校の授業を中心において予習復習をしても、学校の授業や課題に振り回されることになって、理解不足を解消する機会がないからです。そして半年もすればその理解不足が積み重なってにっちもさっちも行かなくなります。
だから多くの進学校生徒は公立で適当に学習している生徒と同じく関関同立に行くことになり、下位2~3割で完全に落ちこぼれれば産近甲龍になります。産近甲龍など教科書さえ理解できていれば入れる大学です「進学校とはどういうところか?/優秀な生徒を搔き集め、チャート式も理解させられず多くは関関同立で精一杯、そういうところです」。
こういう状態にならずにしっかりと理解しながら学習するためには学校の授業と自分の学習の間に予習でバッファーを作らなければいけないのです。
親が注意すべき学校選択
文科省は子供の脳の発育に応じてカリキュラムを選定しています。そのカリキュラムより早く学習を進める無茶を私立の一貫校はするわけです。だから、その中でもより早い授業進度の上位学校に下位で進むなどバカげています。
塾の最上位の一貫校の生徒は、中学1年生で中学の学習を全て終わり、中学1年生の3学期には高校の教科書を配られて学習を進めています。こういい滅茶をするのは上位の生徒に合わせた授業進度で、その生徒たちが大学進学実績をたたき出して宣伝になれば、中位下位の生徒がどうなろうがいいからです。
だから、進学校には学校の授業を受け入れられる上位で進まなければ、苦労して苦労して、入学時には希望もしていなかった大学に進学することになります「進学校や進学塾に素晴らしい授業や進路指導があるという誤解」「進学校や進学塾への誤解/何度も書いてきたことですが・・・」。関関同立なら少しマシな公立高校で十分、産近甲龍なら下位の公立高校でも十分合格できます。
進学校に中下位で進むなど愚の骨頂です。上に書いた学習など不可能で、子供は努力してもついていけなくなるだけです。
早生まれの考察
早生まれと遅生まれは、高校入試時の15歳でも偏差値が4.5違うという東大の調査結果があります。中学受験時にはもっと違います。その知育が遅れた子供を、遅生まれの十分発育した子供が良い成績を取る学校に入れ、遅生まれの子供たち用の授業を受けさせようとしているとお分かりですか?
早生まれの子供を無理やり進学校に下位で入れるなど親が子供を潰そうとしているんです「成績目的で就学年度まで遅らせるアメリカ/早生まれで不利な中学受験をして、進学校で落ちこぼれて、現役志向と言う日本の不思議」