浪人をしていい人、悪い人/前向きに浪人できる人
そろそろ2025年の受験シーズンも終わりです。残念ながら浪人を選択される方もおいででしょう。でも浪人するのなら前向きに浪人しましょう。
浪人をしていい人
関関同立などに合格しても国公立大学を合格できずに浪人を選ばれる方もおられると思います。併願の私立を受けていない方も多いはずです。最初から第一志望の国立大学しか現役では受けていない覚悟を持っている方です。
残念な結果になってしまっても、前向きに浪人しましょう。神戸大学がダメだった方は、来年は大阪大学を目指して頑張ってください。まじめに勉強して来て基礎学力がある生徒では、1年間応用問題に取り組み、共通テストの準備も充分に行うと、もうワンランク上の大学に手が届くようになるはずです。どうせ浪人するのですから、より高い目標に向かって頑張ってください。あなた方ならそれだけのことができるはずです。
残念ながら関関同立にもう一歩で合格できなかった方も来年こそはという覚悟で頑張ってください。関関同立にもう一歩だったということは基礎学力があるはずです。三教科なのですから一年間もあれば充分に対策が打てるはずです。
あなた方であればなぜ不合格になったのか、そして来年合格するにはどれだけのことをして行かなければいけないのかは、具体的にもうわかっているはずです。だからそれに向けてまっすぐに努力して行ってください。
浪人して悪い人
私の経験上、関関同立にカスリもしなかったか方は、浪人しても厳しい結果が待っていると思います。こういう生徒は、「十分な努力もせずに、高望みだけをしている」ことが多いです。合格に必要なレベルと自分のレベルの差、合格に必要な努力と自分がやってきた努力の差も分からず、クラブ活動などで遊び惚けいていたわけです。だから浪人しても同じことが繰り返されるだけです。
あなた方ではなぜ自分が不合格になったのか、そして来年どれだけのことをしていかなければいけないのかも、具体的に把握等できていないはずです。だから「頑張る」としか言えないはずです。でもその「頑張る」の度合いが低いから今不合格という現実があるわけですし、今まで努力していてきていないから来年どれだけ努力していかなければいけないかもわからないわけです。
だから、浪人してもまた同じような甘い考えで十分な頑張りをしないのではないか言っているのです。でも、こんなことを言ったら、生徒本人を言うに及ばず、親からも「頑張るって言うてるやないか。否定するな!」と怒りを買います。イヤイヤ、その頑張りの度合いや認識、辛抱の度合いや認識が上位の大学に行ける生徒とはまるっきり別物なんです。だから、分かっていない人間に何を言っても同じで、親切に忠告すればするほど相手は怒るという状況がここでも生まれるわけです。いわゆる「バカの壁」という養老孟子の主張の通りでござます。
こうゆう生徒では「浪人してワンランクの上の大学に合格できた」はもちろん「不合格になった大学に合格できた」という例も私はあまりは知りません。結局は今年不合格になったさらに下の大学に進むことが多いように思います。
結局は、努力の認識は人人それぞれ
多くの生徒を教えてきて、努力できる能力、努力を推し量る能力は人それぞれで、失敗を糧に向上できる生徒はごく少数で、結局は同じことを繰り返すことが多いと思います。人間の行動は経験よりも本質的な特性に左右されることが多いと、多くの生徒を見てきて痛感します「努力できる遺伝子/グローバル化・中流没落が生む選民思想」「子育て論の本質/結局は遺伝子」。
今まで頑張って来なかった人間が、失敗したからと来年頑張る可能性は低い。それは本人は頑張っていると思っている努力が、努力に値しないものだからです。ところが本人はそのことを分かっていない。だから、学習方法がどうこう、予備校がどうこう言う前に、ダメなのです。