最上位公立校内の学力差/1年生の1学期でおおよそわかる大学進学
兵庫県の最上位公立校のおおよその大学進学
①最上位は京都大学や国公立の医学科
②上位3割強程度が大阪大学や神戸大学の医学科以外
③その下から真ん中程度が関関同立
④下位3割で産近甲龍
⑤最下位はそれ以下
というような状況だと思います。
最上位校の最上位の学力
①の生徒は、文句なしに学力適性が高い。それほど苦労しなくても高難易度の問題をたやすく理解します。1を教えると10を理解するよ言うような感じです。学習時間も多くは必要としません。塾で教えていてもデキが違うと感じられます。したがって、クラブ活動と学習の両立も出来る生徒も多い。
このクラスの生徒では教え方どうこう、学習指導どうこうは関係ありません。すべて生徒の天性の能力所以です。
最上位校で大阪大学や神戸大学に進める生徒の学力と学習
②の生徒は並に優秀です。1を教えると1を理解できますが、それ以上ではありません。しかしこのレベルの生徒はその1を積み上げていく努力ができます。この努力の継続ができることがこのレベルの生徒の最大の特徴です。だから、塾で適切な学習指導を行うと、キチンとした結果が出せます「春休みには数学の予習を半年分やる!/中途半端な学習をするくらいなら英国社に専念しよう」「夏休み終了まであと1週間!/公立中学生・推薦入学希望の高校生は課題テスト対策を始めましょう/国立大志望者は年後半の数学の予習は終わりましたか?」「見栄を張って上位校に合格した途端不安に駆られるお母さん/春休みにしっかり予習すれば、神戸大学に進めますよ!」
私にとっては一番教えがいがある生徒たちでもあります。指導したことがキチンと反映されるからです。
③関関同立に進むような生徒は、2通りあります。②の生徒とそれほど能力差はなくても、国公立の科目数が多い学習に必要な努力を継続できない生徒がひとつめ。ふたつめは、②より数学の能力が明らかに劣っているため、英国中心の学習にならざるを得ない生徒です。
このレベルの生徒は、自分が出来る努力の度合いや不得意科目の対処も分かっているので、「その程度の努力なら国立は無理」「数学を捨てて英国に専念しないと関関同立も危ない」という塾からのアドバイスを受け入れるために目的に絞った学習を進められます。
これが出来ない生徒は④に落ちこぼれます。
産近甲龍に進む生徒の学力と学習
④の生徒は、③並の能力がありながらまともに努力しなかったか、あるいは明らかに③よりワンランク能力が落ちるかです。
努力不足と能力不足から学校の宿題程度の学習しかできません。したがって、受験に必要な過疎学力も身に着きません。だからこのレベルの大学の入試問題は、ワンランク上の関関同立より明らかに簡単です。
前者では、どう指導しても③に必要な努力をせずに学習から逃げ回ります。塾にも塾で指示している学習教材を持ってこずに平気で学校の宿題を始めます。塾など、学校の宿題を教えてもらって終わらせるところという認識しか持ちません。最上位校ですから、高校入試では真面目に学習していたと思うのですが、高校生では親の言うことも塾の指導も聞く耳を持たなくなって自滅します。
後者は丸暗記をがんばって高校入試に適応した生徒が多く、理解力が足りないため、相当頑張っても学校の授業についていけなくなります。だから同様に、塾に来て宿題を教えてもらって終わらせることで精一杯になります。
Fラン大学になる生徒とは?
⑤の生徒は、④の生徒の努力できないと能力が低いのことが合わさった生徒です。
1年の1学期でおおよそわかる理由とは?
1年の1学期の今の時期の成績がおおよそ固定されることが多いです。理由は、上に書いたように、先天的な能力差・先天的な努力の出来る力によるものが多いからです。高校の学習では中学よりも急激に難しくなり量も多くなります。だから、高校受験ではカバーできていた資質ではカバーできなくなり、能力や努力の資質が表面化します。
ここで親御様が誤解するのは、「確かに能力は先天的だけれど、努力は違うんじゃないの? 本人が気が付いて頑張ればいいんでしょう?」というものです。いやいや、最上位校に行く連中ですよ。本人が「今の努力ではダメだ。」と気が付いているのなら、もうとっくに気が付いてますよ。だって③レベルの生徒では、もう1年生のこの段階の二次関数や確率で分からないところがテンコ盛りになっていますから。
それでも努力しないでしょう?中には塾で注意すると、「進学校のオレ様に向かって小さな塾ごときが何を言ってるんだ?」と逆ギレするのもいますから。
努力できる能力というのは、平凡な大多数の人間の最大の武器です。受験だけではなく大抵の仕事でも一番大切なことです。けれども、その努力できる資質も先天的であるのです。このことは多くの研究から分かっています「努力できる遺伝子/グローバル化・中流没落が生む選民思想」。
だから、こういう子供が2年生になって「そろそろヤバイ」と気が付いても、今目の前の努力で一杯一杯なのに、昔の学習にまでさかのぼって理解不足を補い、そして今の学習をその上に積み上げていく今までの2倍以上の努力をすることなどほぼ期待できません。そんな子供なら、もうとっくに始めています。だから、2年生か成績が急上昇して神戸大学に行ったという生徒など、あまり見たことがないでしょう?私もありません。
だから、高校1年生の1学期のこの時期の成績でほぼ大学進学先は固定されてしまうのです。
1年後に愚かさを噛みしめることでしょう
だから、兵庫のトップ公立校にギリギリで合格する生徒では、関関同立の付属にでも行った方がいいと言っているのです。でも、神戸高校→神戸大学が頭にある親も子も聞く耳など持ちません。愚かだと思います「「ウチの子は須磨に合格。次は神戸高校よ!」という得意絶頂のお母さんに/知らない世界を教えましょう」。