年齢と成熟が学習に及ぼす影響
早生まれは絶対に有利
高校生に中学生の問題集を見せると、高校では学習もしない方程式の文章問題でもすらすら解けます。あるいは、解けなくても一言二言のアドバイスで簡単に解けるようになります。その高校生が中堅高校の高校生で、2年ほど前には四苦八苦していた問題でもです。
これは学習が努力以外に人間・脳の動物的な生育に大きく依存していることの結果に他なりません。だから、成績の良い子供は早生まれに多いという全世界に普遍的な結果が出ているのです「成績目的で就学年度まで遅らせるアメリカ/早生まれで不利な中学受験をして、進学校で落ちこぼれて、現役志向と言う日本の不思議」。
一方で、成長速度は人それぞれ
その一方で、学童期に生育が早い生徒、中学で成長が進む生徒、高校でやっと成長しだす子供など人それぞれです。そして、早生まれや遅生まれと言った絶対的要因のほかに、この子供個別の生育が学習に大きな影響を及ぼします。
いわゆるギフテッドと呼ばれるごく一部の子供を除いて、小学生かと見間違えるような行動をする幼い中学生で成績が良く学習の理解も良い生徒を私は見たことがありません。年相応のおしゃれに気を使わない高校生でも同じです。動物としての全体的な成長なしに、脳の学習分野だけが生育するはずなどあるはずがないからです。
学習を十分受け入れる能力があるかの個人的経験基準
①小学生高学年
ゲームを楽しめる構成把握力と展開把握力がない子供は学習に必要な能力まで発育していないことが多い。私は小学生は教えませんが、小学校時代にゲームを楽しんでいない中学生で成績が良い生徒はほとんど見たことがありません「私が親なら行う子育て/簡単で間違いがない/ゲーム・そろばん・公文・中学受験を利用」。
②中学生
クラブ活動一点張りの生徒の成績は良くない場合が多いです。ゲームでも音楽でも何でもいいですが、知的な興味を満たす満足なしに、クラブ活動=集団生活の達成感で満足しか得られない子供の多くは成績が良くないと思います。
もちろん、クラブ命で成績が良い生徒もいますが、それは努力して成績を上げる生徒というより、ギフテッド系統のもともと学習適性が高い子供に多い気がします。
なお要注意は、こういう学習適性が高い生徒を持ち出し「クラブのせいではない。」とクラブに邁進させて生徒の将来を潰す顧問の教師です。
③高校生
現状分析も出来ずに、計画性がない学習しかできずに、いつまでも現実性のない進学先を望む高校生が勉強だけに頭が働くなどもありません「国公立大学がダメなら関関同立で!は失敗する/特に男子多い?」。
解決策は?
成熟が遅い子供の場合、高校受験などに気をやまず、勝負の大学受験でも人並の成長に追いつく浪人まで視野に入れることです。
早生まれの子供や、成育が遅い子供に中学受験を無理強いし、進学校で落ちこぼれさせるのは最低の選択です。
子供がまじめに頑張る資質があるのなら、中学受験や私立に払う金を浪人用に取っておいた方が賢明です。ただ、だらしないから出来ていないのでは浪人も中学受験も無駄です。生育の問題ではなくその子共の本性だからです。諦めるしかないと思います。


