法学部と国際学部の凋落と経済学部人気
法学部に追いついてきた経済学部
文系学部では、以前は法学部が一番偏差値が高かったのですが、今はそうではありません。最近は経済学部が人気なようです。
AIのGeminiの解答によると以下のような傾向があります。
990年代まで 法学部 > 経済学部 > 商・文学部
2020年代〜現在 経済学部 ≒ 法学部 > 商・経営学部 > 文学部
日銀や財務省のクズ政策の末に日本が凋落した原因となった日本の大学の経済学など学ぶのはばかげているのですが、なぜそのガラクタ経済学部が今高校生に支持されているのか、考えたことはありますか?
私なりにその理由を考えてみました。
数学スキルの重視
経済学部の人気が高くなっている理由は、データサイエンスなどの発展により、「数学ができる文系」は企業からの評価が非常に高く、その結果として「数学が優秀な文系が経済学部に集まる → 偏差値が上がる」というサイクルが生まれているとからだと言われています。国公立大学では文系学部の入試で一番数学の配点が高く、大学の教育でも数学が必要となるのは経済学部です。
法学部は正反対で、数学の入試の配点は低く、大学入試でも大学に入ってからも専門知識の暗記中心の教育が多い。データサイエンス利用の市場や経営分析から会計処理に至るまで、数学的センスがあらゆる業務で必要となってきている職場では汎用性がないと思われているようです。
かつてのステータス、弁護士と官僚の人気凋落
法学部と言え弁護士がシンボルです。実際は弁護士を目指す学生ば少数ですが、弁護士は医師と並ぶハイステータスのシンボルでした。その上、高級官僚での法学部優遇という、日本の文系の頂点を形作ってきたのが法学部であったわけです。
ところが、司法制度改革(法科大学院制度の導入)により、弁護士資格が取りやすくなって、資格を取っても以前のような「超高収入」が保証されるわけではなくなり、そのシンボルが凋落した。
大学院2年行って弁護士資格を取っても多くは中小の弁護士事務所に就職することになり、収入も高くない。東大などの法学部と法科大学院を出ていないと大手の弁護士事務所で高収入は期待できない。大学を卒業してすぐに大手企業に就職するルートに比べると、弁護士になったとしても効率が悪いということです。これは、大学院まで出て薬剤師の資格を取って調剤薬局の店長なんかやってられるかという薬学部人気の凋落も同じです「薬学部の凋落、下位大学では定員割れで閉鎖も/同じ資格なら看護学科?」。
また、エリート大学の法学部の就職先としてかつては絶大な人気を誇った国家公務員=中央官庁の官僚のキャリアコースに魅力を感じない学生が増えたことも原因です。国会等が始まると長時間労働を強制されることが理由の一つ。それを我慢して天下りしたとしても、一流企業と比べて生涯収入面でも魅力が薄くなっているということでもあります。まあ子供も巣立った後に天下り先から退職金もらっても、食いたいものを腹いっぱい食えば健康診断で引っかかり、海外旅行行くのにも体力がついて行かない年齢になってます。早いうちから民間で高給をもらった方が良いのは当たり前です。
ミドリゼミでも法学部を志望する高校生は全くいません。キャリア志向が強い高校生は経済学部が人気です。
理系に行くはずだった高校生が経済学部に行く
ミドリゼミでも、数学が不得意ではなく、理系の研究開発に興味はあるが、結果的に文系の中で数学の配点が一番高い経済学部を選ぶ高校生が増えています。
この理由は明確です。理系では数Ⅲや理科2教科があり、ただでさえ負担が文系より強いのに、その数学では二次曲線や複素数が入り、数Ⅲの積分計算も昔より大幅に難化しています。理科の化学なども暗記分野が大幅に増えています。国公立大学の二次試験や私立の理系入試の負担が、文系と比べて圧倒的に高いからです。
その上、共通テストは普段学習しない形式のテストになっており、加えて情報Ⅰなどの新科目まで導入され、とても準備に手間がかかるようになっています。
したがって、公立高校や私立でも公立と同じ授業ペースで高校3年生で数Ⅲや物理などを学習する高校の生徒では準備に時間が無くなるので、数学が得意でも理系など選択できなくなっているのです。だから理系では圧倒的に中高一貫の私立が有利です「国立大学の理系には公立高校から現役では難しい?/中学受験は必須」「国立大理系は公立高校から現役ではもうムリ?/理系なら中学受験は必須」。
だから、本来は理系に進みたい生徒が、入試の負担が軽い文系でも数学の配点が高い経済学部を受験するのです。
また、昔は負担が大きな理系の生徒は浪人覚悟の高校生も多かったですが、今はほぼ全員現役志向です。ミドリゼミでは、公立高校などで上位大学の理系を志望する生徒には「浪人も視野に入れているのか?」と覚悟を聞いています「共通テストで成功する生徒と失敗する生徒/スケジュール管理が全て/公立高校から上位国立大学の理系志望なら浪人を視野に入れるべき」。
国際学部はもはや人気降下中?
少し前は、語学に興味がある・得意な生徒には国際系の学部が人気でした。大学も学部を増設しましたが、今は人気はその当時ほどありません。
AIが発展した今、語学中心の自己アピールだけでは強みにならないと思っている生徒が多いのです。それに加え、インフレによる経済的苦境や円安で外国に留学や海外旅行への意欲が減退し、その流れで外国自体への興味が減退していることが大きな原因だと考えられます。
社会の国際化とは裏腹に、海外で活躍する夢を持っている高校生も塾でも減っています。海外で成功する困難や先進国での移民の制限という現実を分かっているというより、折角ソコソコの大学に行くのだから優良企業に就職できてそれなりに生活できる日本から出る気などさらさらない子供がほとんどです。日本にある外資系企業でさえ「高収入らしいけど、いつ首を切られるか分からない」としり込みをする高校生がほとんどです。
国際関係の学部に人気がなくなったのは、こういう高校生の超現実的風潮があるからだと思います。
今、30~40歳代の幼児の親が「インターナショナル幼稚園」「海外でも生活できるように」などと大騒ぎしているのと、今の10代の志向はかなり違うと思います。
高校生の変化/優秀な高校生ほど現実主義
このように、最近の高校生を見ると、将来に対する夢より現実路線になってきています。上に書いたように、外国で住んでみたいなどと言う志向の高校生はほとんどおらず、外資系の企業で高収入を狙うというような生徒さえ少なくなってきています。日本で安定して暮らすのが賢いと分かっているのです。
一方で、国内でも所得の二極化が進んでいます。だから、優秀な高校生では、良い大学に行って良い日本の企業に就職できる勝ち組の側にいるのだから、海外から日本に旅行に来た外国人が「日本は暮らしやすく素晴らしい」という国の勝ち組の立場を放棄するなどバカげているとよく分かっています。優秀な生徒ほど、ネットで外国や外資系企業の状況をよく知っており「日本が一番」だと考えているように見えます。
だから、優秀な学生ほど、国内の優良企業に就職からの需要が高く、入試制度上も無理がない「経済学部」という解答が出てくるのでしょう。
あらゆる面で、今の若者は超現実主義になってきています。理系より文系、法学部や国際学部より経済学部の選択は、今の時代のニーズと受験制度に合わせた現実的な選択なのでしょう。
これは、若い世代ほど高市政権を支持していることにも反映されています。


