共通テストの準備はいつから始めるべきか?
学校と塾の間の逡巡
私は、基本的に二次の受験科目の準備と副教科の復習はほぼほぼ3年の夏休みには終えて、9月下旬、遅くとも10月からは共通テストを主体にした学習を始めるように言います。数年分の過去問題をやりマークシート形式の出題に慣れ、特に問題数が多い英語や独特の選択肢の国語に慣れ、副教科も仕上げるには3カ月は必要だからです「大学入学共通テストを乗り切るには?/スケジュール管理が命」「高校生の指導 | 特進個別塾ミドリゼミ芦屋校|定額で毎日プロが個別指導 (tokushinkobetsu.com)」。このスケジュールから遅れて神戸大学以上の国立大学に進んだ生徒を私は教えたことがありません。
ところが、非常に有名な進学校では夏休み前の学校の説明会で、「夏休みから復習」「10月から二次試験の準備と共通テスト対策」と説明し、「私の言っていることと学校の言っていることが違う。」と言っている生徒がいました。
それで、彼は迷いながらも10月頃から、私と学校の折衷案の学習を始めました。スケジュールから考えればわかりきっていることなのに、学校は何でそんなことを言うのでしょう?
進学校の授業進度のせい
中学2年生から高校の授業を始める進学校では、3年生の夏休みまでに十分高校生のカリキュラムを終えて、夏休みは受験問題を解けるはずです。ところが、今まで散々書いてきたように、この年齢的にそぐわない早期の学習で、見栄を張って難しい授業を速い速度で進めたものだから、理解不足から高校1年2年で基礎学力が身についていないんです。だから、3年になって入試問題に挑戦するのではなく「復習」と言い始めているんです「進学校とはどういうところか?/優秀な生徒を搔き集め、チャート式も理解させられず多くは関関同立で精一杯、そういうところです」。
やっていることが逆です。最初は幼い中学生にじっくりと高校の基礎学習を刷り込み、高校2年生の半ばくらいから入試問題でも投げつけて尻を叩くべきなんです「中高一貫進学校と公立/どう違うのか?」。
それで、共通テストまで3カ月に迫った時期に、「共通テストも、副教科も、難しい国立大学の二次対策も!」って言い始める・・・そんなことができないのを一番知っているのは高校の教師のはずです。
そうして結局
そうして、かなり上位の進学校でも、この学校の学習とスケジュールに乗った生徒は、ほぼほぼ国立大学には進めなくなる。70%以上が関関同立かそれ以下の私立にしか受からない。しかし、そう分かっている子供にも「共通テストは受けよう! 数学も、社会も学習しよう!」と学校は言う。その結果、3年の夏休みから3教科に絞れば関関同立に進めた50%の生徒が産近甲龍以下になる。
この中高一貫校は、阪神間ならだれもが知る進学校です。
結論
3年の夏休みに関関同立はもちろん、比較的易しい神戸大学の入試問題に挑戦できない生徒は国立大学は無理です。夏休み後に共通テスト主体の学習が始められずに、結局共通テストで酷い点数を取って国立大学は、実質足切りされる。
だから、国立大学に進みたい生徒はスケジュール管理が命であり、早め早めに学習を進められないならクラブ活動をあきらめるか浪人する以外にはありません。私の塾では〈どうしても神戸大学には行きたい。」という生徒には「ブラスバンドのような忙しいクラブ、運動部には入るな。」とまず入塾時に言います。