訳が分からない退塾/90点以上テストで連発させても辞められる

以下の件について、私の考えや指導の至らなさにお気づきの方はメールをください。最近こういう子供と親御さんが増えて苦慮しているんです。入塾時は分かっている親御さんだと思っても、事前に相談やクレームもなく、突然こんなことを言い出す方が増えているのに疲れ果てています。

褒めないから、辞める・・・・もうすぐ公立の中学3年生

そりゃあ、「よかったね~」とはしゃいでは褒められませんよ。けれど、「よくやったな」くらいは言います。また、「ここは残念だった。この採点だと、キミに問題はあるのではない。」とも慰めます。

もちろんテスト前には、ミスが多い生徒には「まず、テストが配られたら問題全体を見て、どの問題を解いて、どの問題を後回しにするのかよく考えてから始めること。難しい問題に当たったら、次に進んでできる問題を確実に行うこと。できない問題を考え時間を食って間違え、できる問題を焦ってミスをすれば2重に失点することになる。」「普段の勉強にプラスして、来学期から調査書がつく3年になるのだから、テストの場の対応も考えないといけない学年になってきた。」とも言いました。

これで、「厳しいことを言われた」「塾では褒めてくれない」と泣いて帰ってくると言われても・・・熱心に教えていたことが逆効果で、適当に流しておいたほうが良かったんですかね。

90点台が並ぶ冬休み明けのテストの答案を前において、もうすぐ中学3年生になる子供の親からこんなことを言われて「辞める」って通告してこられたら、もう本当にやるせない。真摯に教え、アドバイスすればするほど逃げられる。もちろん、こういうことをするのは、上位の下のランクの生徒です。自分がどういうことを教えられているのか、そしてその結果90点を取れていることが分からず、何か塾に行くことを避けるように言い掛かりに近いクレームで辞めていかれます。

この子供はほどほどの中学受験を失敗して公立に進んでいるので、子供も親御さんも、子供の能力や頑張りは十分にご承知で、この点数にご不満があるとは思っていませんでした。それは親御さんとの面談でも確認しています。退塾に関しては事前に約束などがない場合「どうぞ」という姿勢の私でも、さすがに「何でですか?」と今回は聞きましたよ「退塾は引き止めません/辞めるときも辞めてもらうときもです」。

それに、この子供と親御さんは中学受験も失敗して公立中学で巻き返すと言って塾に来たはずなんですが・・・またその失敗を繰り返して欲しくないから私は頑張ってきたんですけれどもね。親も子も失敗の根本原因を分かっておられないようです。

熱心に進路指導もしてきたんですけどね・・・

進路指導も、私立の大学付属校を第一志望にして、公立を第二志望にする手があるとも教えました。上位の公立だと下位で入ってその付属の大学に進むのは難しいし、下位の高校だと上位で入れてその大学校には進めるが周りの成績の悪い生徒やクラブ活動に絡み取られればダメになる可能性も大きい。下位の公立高校は、滑り止めとして大丈夫だから、大学付属校本命という考え方もある。何が何でも公立本命、私立滑り止めだけが選択肢ではない。

生徒がなるべく良い将来をつかめるように、他の塾や学校ではアドバイスしないような進路指導も丁寧にしてきたんですけれども・・・

ここでダメなことを言ったのかもしれないのは、「上位の高校で下位で入って国立大学に進むには、今君の上に数人いる特別に優秀な生徒たちを追い抜くことを意味する。そして、中学受験で私立の進学校に行ったああいう生徒に追いつくことを意味する。」と塾の生徒を指さして「できると思うか? 思うのなら行って頑張ればいい。君と家族が考えて、ベターな方を選んだらいいんだ。ただ、公立を滑り止めにするという案が素人では考えられないから、アドバイスしているだけだ。」と言ったことです。でも優秀な上位の生徒を追い抜かすことなどできないのは中学受験を経験した生徒自身が一番分かっていて、答えは「ノー」でした。

でも、それをアドバイスではなく否定と受け取られていたのかもしれません。

そんな生徒は少ないだろうって?

上の下の生徒でそれはないだろうって? いや、最近多いんですよ。中学受験で優秀な生徒の大部分を含む半数以上が私立に進んだ後の公立中学では、上の下と言っても、親世代のせいぜい中の上です。だから、塾で何を教えてもらえているのか判断できない。なぜそういう指導を受けているのか分からない。嫌だ、面倒だという感情が先に立つんです。

それに加えて、この中の上の学力の子供が90点を連発しているのにどれだけ塾が寄与しているかもわかってもらえない。一番の問題は、子供ではなく親に分かってもらえないということなんです。

でもこの中学受験経験組の親御さんはお分かりのはずなんですが・・。

だから対処が難しい、こういう辞められ方をすると嫌になります

このレベルの子供が我慢できる学習ペースや努力可能量も考慮に入れ、その範囲で熱心に教え、熱心に対策を打ち、熱心に進路指導をして、その子供の資質の範囲で可能な限りの高得点を取らせても「嫌だ。」と言って辞められます。

週3~4日、2時間の塾、宿題も出しませんでした。けれど、親御さんが宿題を出せというので、子供と相談しながら無理のない範囲で出していました。それで90点以上、連発させています。でも、これは宿題を出す前とも変わっていません。その子の限界が、宿題を出さなくても到達できるポイントだから出さなかっただけなんです。

中学くらいで宿題など出さずとも、この程度の成績は取らすことはできます。

そんな塾だとも評価されずに90点以上連発しているテストが返ってきた日に「子供が嫌だと言っている。」と退塾を申し込んでこられる。何が嫌なのかも「褒めてくれない」というような、訳の分からないものです。この時期にとにかく辞めて進学塾に転塾するということでもないしょう。

この親御さんはこの子の中学受験の失敗の経験から、子供の能力や頑張りを分かっているはずだったんですが・・・この子供が我慢できる範囲で、宿題もほとんど出さない塾に通っていて90点が連発できていることは親御さんとの懇談でも分かっていただいていると思っていました。宿題を出せば成績が上がるなどともお考えではないと理解はしていたんですが。

それでも90点の答案を前に子供が「嫌だ」と言えば、すぐに辞めさせます。最近こういう親御さんが劇的に増えてきている。親御さんの世代変化なのだろうと思っています。

もう、本当に分からない。5年前までは、こういう退塾はなかったです「この5年間の生徒・親の変化/中流の崩壊は大人社会だけではない」「この数年に崩壊していること/子供の学力<親の力/特に父親が甘い場合は、子供は矯正不能」。この5年で親御さんの世代が変わり、子供の世代もZ世代からより我慢と辛抱のない世代に変わってきています。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。