難問を解かせる特別講座に意味はあるのか?/95%の生徒にはありません
塾生のつぶやき:難問授業って必要なかったんじゃあ?
とある塾の高校生が、「私が中学で行っていた塾は、日曜部には1日中塾に缶詰めにされて、灘高校の入試問題とかの難問ばかり解かされていました。今考えると、あんなことをしなくても今行っている高校には入れたんじゃないのか?」
その生徒の高校は、上位1割で神戸大がやっと、2~3割で関関同立と言うソコソコの進学校です。中学では定期テストで80点少し取っていれば入れる高校です。ということは、学校の復習をしっかりとさせて基礎的な学力不足を塾でカバーしていけば進める高校です。
そら、その高校生の言う通り、そんな特別講習の必要はありません。
私の返事:意識高い系を相手にした金儲け
「確かに最近芦屋の中学の定期テストでは1問は難問が出ることが多い。でもそれは学年で2人解けたとかいう話で、その特別講義を受けたところで、ほとんどの生徒は解けていない。キミの高校や神戸高校のほとんどの志望者では、理解できないことを無理やり押し付けられているだけで、日曜日に1日中塾で座っていても、何も学んでいないからだ。
その授業を何とかしようとキミは丸暗記学習に走り、高校で苦労した。この塾で1年かけて、やっとゆったりと考えられる学習が身について、今は英国に関しては学年トップレベルまで登った。
おまけに、神戸高校でも中堅高校でも公立高校の入試問題は一緒。灘のような難問は出ない。併願で受験する須磨学園や雲雀丘も同様。中学受験の影響で受験生が劣化して、かえって昔より入試問題は易しくなってきている。」
「それは、日曜日に名門高校用の授業をやると言って特別講習用の高い授業料をブン取るため。むやみに難しい授業をして『さすが進学塾』と言わせて集客するため。生徒のためではない。」
他のバージョンの特別講習で金をブン取ることもあり
上の例は高校受験用の進学塾の例ですが、大学受験用の予備校などでも同様のことがあります。付け加えて多いのが「同志社では筆記問題が出るから、それ用の対策を」と生徒や親の危機感を煽るものです。
このレベルの生徒や親では、実際の過去問を見て、どれほどの筆記問題かも確認していないことが多いんですよ。いわばバカ相手のビジネスです。
私立はたいていはマークシートですが、同志社には各教科の各大問に1問筆記があります。国語は20~40字程度の記述。社会は人名や事件名の記述、英語は短い1文の和訳と1文の英作文で、学校の定期テストと変わりはありません。例えば絵作文は「どんなにきつい練習をしてもそれを楽しめるなら、君は才能があるということだよ。」という高校入試レベルのものです。
もう一言いえば、神戸高校はもとより御影高校の入試で出題してもいい程度の英作文が、みなさん「名門大学。難関大学。進研模試偏差値70。」と言っている大学ですぜ。