生徒を辞めさせるとき/今回は良心の呵責もなし
急激に態度を変えて、まともに勉強しなくなった生徒
夏休みの前半までは私と話し合いながらそれなりに学習を進めていた進学校の生徒がいました。ところが、夏休みの半ばから急激に態度が悪化して、来塾回数は減り、来塾しても寝るわSNSをしているわで、何度注意しても改善はありません。もちろん、塾への不満についても何度も話を聞きましたが、不貞腐れたように「別に」「ウン」しか言いません。
正直言って、思春期の女の子にこういう態度を取られたら、オッサンの私はなすすべはないです。男の子のように怒鳴りつけるわけにもいきませんから。
お母さんとも話をしましたよ
先月から問題行動を報告書にまとめ、今月に入ってからは「お母さんと一緒に話し合う必要がある。」と手紙を子供に託していたんですが、子供は握りつぶしていたようで、お母さんは状況を全くご存じありませんでした。私もそうだろうと思って、お宅に電話をかけていろいろ発覚したわけです。
そこでまずお母さんから聞かされたことは、その子は塾に行くのを嫌がるようになって、 「集団式の個別指導で、好きな時に質問できない。」 と理由を言っていることです。上に書いたような状態なので子供からの質問などなく、私から「大丈夫か?」「質問はないか?」「塾に不満が合ったり、学校で問題があるのなら、何でも相談に乗るから。」と来塾時には毎回幾度となく言ってきたんですから、そんなことはあり得ないんです。
それでなお話を進めていくと、この子の不満の原因が分かってきました。仲良しの友達が多く通っている集団塾の話を聞いて、そちらに変わりたいらしいんですよ。それで、そのために、お母さんには「塾ではキチンと教えてくれない。」といい、塾では不貞腐れた態度をとっていたということが分かってきました。
ところが、このお母さんは、今までいろいろなことをさせてきて、嫌になればそういう態度をとって大人が諦めるのを待つということを繰り返してきたから、そういう状況にあるのは分かりましたとおっしゃるんです。 そして、今回は、お母さんとしては、気に入らないことがあるといつもそういう行動を繰り返す娘を、今回は容認したくないようなんです。
でも、私はお母さんに、「今の状態なら、通っていただいても成績は上がらないし、お金を払ってもらっているお母さんに気の毒だ。」と言いました。
でも私は心を決めていました
友達が通っている塾に移りたいからと「キチンと教えてくれない」とウソをつき、塾では品位を落とす行動を繰り返し、度重なる私との話し合いを無視し続けたことで、私はこの生徒を辞めさせることをこの電話の時点で決めていました。
だって、そんな子供を塾内に放置し続けるわけには行きませんし、子供に親がいつ根負けして「来月から辞めます。」なんて言って来るか分かりません。私が覚悟して、ある程度準備もできるタイミングで辞めて欲しいわけです。
それに、今までの経験上こういう生徒、特に我の強い女子の場合は、改善はないです。女ってそうでしょ? 大人になって恋愛しても「もうイヤッ」ってなったら、どんな理屈があろうと背景があろうと心は変えないでしょ? 反抗期ではさらに手に負えないです。高校生になれば理屈も反省点も分かってくるのですが、中学生には理屈など通用しません。
中学2、3年の女と反抗期って、私にしたら最悪なんですよ。
いくら子供の反抗期とは言え、度を越えた場合は塾を辞めさせます。「子供のすることだから」と子供の我儘に付き合って、塾の評判を滅茶苦茶にされても誰も責任を取ってくれませんから。