勉強と料理は似ている/出題意図とポイントが抑えられない生徒は高校では成績が伸びない/お母さんによくお話すること

ご注意:料理が上手い方が必ずしも成績が良かった、あるいはその逆と言うことではございません。でも成績が良かったのに料理が不得意と言うのは、料理が得意なのに成績はそれほどでもと言うのは、学習も料理も真剣にしないだけだとも思うんですが・・・。

高校で素晴らしい成績を取り、今その状態であがいている生徒

高校合格後すぐに入塾してくれた生徒さんがいます。この生徒は、他の生徒が合格して遊び惚けている春休みから塾に来て、数学と英語の予習をしてくれました。

ただ一つ、私の懸念点(それは重要なことなんです)はありましたが、私の指導通りの学習を進めてくれたと思います。

その生徒も、英語や国語と言った文系科目では定期テストでも模試でも学年で最上位に近い成績を取るようになりました。でも、その生徒の学習のやり方、特に数学の勉強のやり方を見ていて、私は「数学はこれ以上は難しい。文系で早稲田や慶応でも狙うのがいい。」と早い時期からアドバイスしました。

アドバイスの理由

中学時代に進学塾で解法丸暗記の学習を叩きこまれて、理解や理屈の後ろ盾が必要な高校でも、学習方法を変えないからです。いや、その学習方法しか分からないから、変えれないんです。「進学校のどん詰まり/高校で分かる進学塾の弊害」の通りです。

解法は理解できても、中学生レベルでは進学塾に通う必要もないほどデキの良い生徒しか、なぜそういう解法が取られるのかは理解できません。だから進学塾は、1点でも高い点数を取るために解法丸暗記の数を少しでも増やそうとします。優等生への膨大な宿題はそのためです。

本当に頭がいい子供は、「この理屈を押さえていれば、この関係全部出来る」問題を数限りなく出されて嫌気がさして、一方で苦手なところの解法の裏付は分からないままなのに気が付いて、ウチのような理屈優先の塾に来ることもあります。「教師の無責任な一言で失敗した優等生の大学受験」に書いたような生徒です。

そして、この解法丸暗記の学習では、問題のバリエーションが増え、同じ問題でも条件が変わると解き方を変えなければいけない高校の学習、特に数学にはついていけなくなります。

ところが彼らに「頭の回し方」を伝えても分からないんです

もちろん、私の塾ではポイントを説明して、アプローチ方法を教え、なぜそう考えるのかと言う頭の回し方まで指導します。でも、その頭の回し方を、どう教えても、どう回せばいいのか分からない生徒が多いです。頭の回し方を教えたら、その回し方を暗記しようとします。

数学なんかでは「出題者がなぜそんな式や条件を出しているのか、何を考えさせたいのか自分でも考えろ。」、英語などでは「正解がこれだけではなく、間違いの選択肢はなぜ間違っているのか考えて、どうしてそういう選択肢を並べてあって、出題者は何を聞きたいのか考えろ。」とは言いますが、彼らは私が言っていることが理解できない。

「解答と解法が分かって、こう解くんだから、それでいいじゃない。」で終わってしまいます。だから、出題意図を少し変えられた類題では数学でも英文法でもまるっきり解けないんです。

「解法が分かって、それをおぼえた」から「そのような解法になる出題意図は、問題や条件からどう判断するのか」とワンステップ上に登れないんです。

それを伝えるために、お母さんと話をしたこと

「中学生の学習はお菓子のレシピと同じです。解法=レシピの通り材料が揃えられた問題を料理すればいい。成績はレシピをどれだけ暗記しているかが大きな要因となります。進学塾はこのレシピの暗記を徹底します。この傾向は中学受験ではもっと強いです。」

「高校では、レシピ通りの材料は揃えてくれません。材料の組み合わせは多く、時には『冷蔵庫の残り物で作れ』と言われる。難問や奇問では『そんな材料知らない』と言うものを出される。だからレシピの暗記を進学塾でたたき込まれ、いまだにそのお菓子作りの方法を守っているから、高校で学習が進むにつれてジリ貧になってきている。個々の学習がどうのと言う問題ではないです。」

「高校の学習は、料理に似ています。煮る・焼くなどを繰り返し失敗し・経験し・成功し、こういう状態になったらこうしていくというどの材料にでも通用する方法を身に着けていく。それで、材料の味や食感を考えて、どういう状態のどこまで煮ればいいのか、味付けをすればいいのか考える。

だから料理の上手い人は、和洋中なんでも上手い。どんな材料を出されても、それ相応に調理する。レシピを見たことがないから出来ないとは言わない。」

「この後者の学習を塾で毎日アドバイスして、本人もそうしないといけないことは分かっているんですが、じゃあどうすればいいのか分からない。煮るとき・焼くとき、自分の目でしっかりと見ながら『こうしたからこの結果になった』と日々の積み重ねをせずに「どう解けばいいですか?」と聞くこと=「私も考えています」で思考が終わっている。

この分かっていないことを分からせるのは、とても難しい。大人でも分かっていない人に分からせるのはむずかしいですから」

言葉は悪いですが、養老孟子の言う「バカの壁」と言う強烈な壁があるからです。この生徒のことをバカと言っているんじゃないですよ。「なぜそう理解するのか理解できない」という壁が誰にでもある。そうなると、その壁の向こう側はどう説明しても、分かってもらえない。自分で「アッ、そういうことか」と気づいてくれるのを待つしかないこともあります。

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