塾が直面する親心とは/教育業界とペット産業は同じ

是非、youtubeに移動して、この動画のコメントをご覧ください。

真っ向から「それは間違いだ!うちの犬は飼いやすい。」という戦闘的なコメントはありませんが、「吠える。」という犬に対しては「吠えることを知らない子でした。」、「病気が多く10年が壁。」という犬に対しては「うちには13歳の子がいます。」などのやんわりとした批判コメントがほとんどです。

犬種の一般的な傾向の解説に「可愛いウチの子は違う。そんな断定はするな。」というものです。まあ、親バカならぬ飼い主バカ丸出しのコメントばかりなわけです。

重要な注:私は今は犬を飼っていませんが、長年犬を飼ってきた経験者でもあります。いろんな犬種もいろんな飼い主も知っています。

塾で同じことを言うお母さんは多いです。

お母さんの話を聞き、学校の成績や子供の学習意欲などを見て、「こういう傾向のことが多く・・・」と私が話していくと、「いや、でもうちの子は本当は正直で頑張り屋で・・・」ってお母さんが言いだすことがあります。飼い犬バカならぬ親バカなわけです。

いや、アンタ今まで「うちの子は勉強しないで、だらしなくて、基礎学力もないんです。どうにかしてください。」って自分の口で言うてたやん。私は成績やテストの答案から確認して、子供と話をして「その通りです。辛抱もなく、だらしない学習の結果が今の状況です。」と言っただけなんです。

人から言われると腹が立つのはもっともですが、そこの意識を親と塾で統一しておかないと、学習指導なんかできないです。意識としては分かっていても、いざとなれば本能レベルで都合の良いことを考える親御さんではこのようなことが起こります。

それで、どういうこと起こるのか?

そのだらしなく辛抱もない子供では、「このぐらいが限度かな。」と様子を見ながら塾で学習させていると、親は「もっと厳しくしてくれ。ウチの子は素直に従うはずだ。」「もっと宿題を出して成績を上げろ。」と言ってくる場合が多いです。辛抱の垣根が低くだらしない子供であることは今まで育ててきて分かっているはずの親が、「うちの子は実はできる(ハズだ)。金を払っているんだからそれを引き出すのが仕事でしょう!」と言ってくるわけです。

それで、「親が10数年育ててきて難しいと思い、それで子供と妥協点を重ねてきて今の状態になっているんですから、少し厳しくすればとやかく言われる学校や塾では難しいですよ。」と私は申し上げます。でも、「いや、そんなことはない。ウチの子は本当は素直で・・・」とさらに言われるものですから、「難かしいと思いますよ・・でもそうおっしゃるなら。」と塾で少し締め上げるわけです。

すると子供は案の定、「あの塾は分かりにくい。」とか、「キチンと教えてくれない。」などの逃げを親に言い始めます。そんなことになるのは分かっているので、「これ以上締め上げると、きっと塾や勉強が嫌だと言い始めますよ。」と事前に言ってあるのに、親は「子供がそう言ってるので、塾を辞めます。」と言ってくることがとても多いです・・・こうなることが分かっているから言っているのに。

きっと、「カネ払ってるんだから、魔法をかけろ。」と言われてるんだと思うんですが、そんな魔法持っている学校や塾ありましたか? それで家では面倒が起こらないところで親が妥協しているから、今の体たらくになっていて、それを今回もまた繰り返しているわけですよね? 

こういう親は塾にどないしろというんですかね?「アンタがいい加減やから、塾で厳しくしてほしいって頼んだんや。しっかりせんかい!」と言わなければいけない親が、「厳しくしてくれ。」「でも、子供が嫌だと言っております。」なんて言ってくるのであれば、私はどうすればいいんでしょう? 親バカがバカ親に進歩するんですな!

昔の子供はこんなバカな言い訳を親にしませんでしたよ。「オマエがだらしないからや!」と怒られることになるからです。

可愛がっている人間が状況を悪化させる

上の動画を見て、ペット業界は教育業界の鏡と改めて考えたのであります。だって、訳が分かっていないワガママ放題の犬や子供に嫌われないことが前提である一方で、それを可愛がっていて「うちの子は本当はデキる。」と思っている飼い主=親が相手の構図は同じだからです。

だから教育業界とペット業界はとてもよく似ています。飼い主=親の負担がないように、嫌な気分にさせないように「みんないい子! 褒めて育てましょう!!」と言って、飼い主=親の順位が自分より下だ、「親なんかチョロい。」と認識した犬や子供に好き放題やられるわけです。でも、しつけ教室も学校も塾も、褒めて対応して野放しにするしか許されていない。その上で魔法をかけろと言われる・・・ムリっす。「子供肯定・弱い親の子育ての結果/ペット問題とほとんど同じ/私の塾の役割」「犬の飼い方とだぶる子育て/何百人も子供を見てきた講師が選んだ苦労知らずの犬飼い方」「ほめて育てるの裏側/子供を犬扱いした言葉です

だからこの動画の犬も、どの訓練所に行っても効果もなかったんです。

こんなことを塾ですれば吊るし上げられる

だって、少し厳しくすると書けば、こんなことをSNSで書かれて炎上させられるんですよ。「当塾のグーグルマップに、このようなバカげた中傷が投稿されました/だらしない子供を肯定して低学力・低学歴・非正規に子供を追い込む悪人たち」上の動画でも、自分の犬をとやかく言われているわけでもないのに、第3者が「ムカつく~」っと反応してコメントしてくるんですから。

この動画みたいなことをしたら、とんでもないことになりますよ・・・まあ、親がやってもいいというのなら、厳しく行きますけどね。でもね、少し厳しくして子供が音を上げると、「じゃあ、辞めます。」って言ってくる親がものすごく多いです。

・・・そら、このくらい厳しくやらんことには、いつまでもこの動画のような犬のままですわ。

https://youtu.be/8f6EmzozY3Q?t=405

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。