ツイッターに学ぶリモート社員の主張/塾でキチンと努力していない生徒の言い訳とそっくりです
リモートに対する会社・上司側と部下の正反対の見解
「「ほぼ仕事しない”幽霊社員”も」リモートの大問題 | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース (toyokeizai.net)」というような記事が目につきます。
企業・上司側は「キチンと働いていない社員が多くいる。」「意思疎通が取れていない。」と考えている場合が多いようです。その結果、リモートの本場で、そういう仕事の進め方でも支障が少ないIT系のアップルやネットフリックスそしてツィッターなどでもリモート業務の支障を会社側は問題視して出社を要請するようになっています。
一方で、この記事が掲載されたヤフーニュースでは、リモートで働いている社員からの強烈な反論ばかりがコメントで投稿されています。「「ほぼ仕事しない“幽霊社員”も」リモートの大問題 「2年、出社なし」リモートは即やめるべき?(東洋経済オンライン) – Yahoo!ニュース」ヤフーニュースはすぐに消えるので、一応東洋経済も元記事を最初にリンクしました。
部下側の主張
「上司の無意味な管理が薄いので、効率よく仕事ができる。」「リモートに向いている仕事もあるので影響はない。」というような者が部下側からの主張では多いです。もちろん、通勤時間がなく家庭の仕事とも両立しやすいという主張もあります。
ところが、この部下が「上司の無意味な管理」というのは、上司や会社側からの主張では「無意味ではないから、会社に顔を出してキチンと意志疎通をしよう。」ということになっているのです。
部下側の主張の是非
この「無意味な管理」というのが、本当に無能上司の無意味なら部下の主張は正しいのですが、30歳くらいで目の前の仕事が一人前に出来るようになっただけの自信過剰で、会社の方針や部署間の連携はおろか同じ職場の方向性さえ見誤っている社員の場合は、「オレが好きなようにやりたいから文句を言うな。」というワガママに過ぎないことがとても多いです。
こういう社員が多いから、「意思疎通が大切。」「会社に来て顔を突き合わせて仕事をしろ。」と企業や上司は言っているのですが、ペイペイに近いが自信だけは人一倍な中堅までの社員は分からない。
このギャップがリモート業務の是非にあります。
これ、まるっきり塾の指導と同じじゃないですか
マシな塾や講師では「こう解きま~す。」だけではなく、「もっとこうしろ。」「そんなやり方では成績は上がらない。」「問題点を明確化して指導するから、もっと話を聞け。」と生徒たちに指導しているはずです。少なくとも私の塾ではそうしている。
けれど、生徒は講師の言ったことを自分の都合よく解釈して自分勝手な学習に走りがちです。それを注意しても「先生の言われた通りにやっています!」言います。
この苦労は、企業がリモート社員に抱えている苦労とほぼ同じです。
最先端企業ツイッターに日本化
リモートワークで最先端のツイッターがイーロン・マスクという凄腕の経営者に買収され、社員の半分以上がリストラされ、残った従業員も毎日出勤して週報を出すように要求されています「イーロン・マスク、エンジニア全員に「週報」提出を義務化。1週間で書いたコードの明細まで | Business Insider Japan」。
これは日本のバブル期に企業経営の多角化と称して、本社が統轄できない部門をいっぱい作って、そこで利益性も将来性もない研究開発を従業員が身勝手に進めていた姿と私には重なります。その当時、新規開発部門の若手・中堅従業員の口癖は「上は分かっていない。」でした。今から思えば、統制が取れないマネジメント化で従業員が好きかってやっていただけなんです。
ツイッターは当時の日本企業とまるっきり同じことになっています。そこで、イーロン・マスクは不要部門を切って、残った社員にもその身勝手な企業風土を変えることを要求しているわけです。「オレ様の業務は偉大だ。なくなったら会社は潰れる。」と言っているのも当時の日本企業の従業員と同じです。残りの従業員でツイッターきちんと運営できてるやん・・。
かように上と下の意思疎通は、かなり優秀な組織でも取れないわけです。塾なんかリモートにしたらどうなると思います?
今日の結論
人間って、成長するのはウソです。正しい管理なしに仕事も学習もありません。残念ながらこのことが分かるのは、自分が上司になった時や、私みたいな立場になった時で、部下や生徒の間は分からないです。17歳の高校生でも、30歳の会社員でも分からない。
だって、「このくらい自分で出来るわい。」という自信が参考書や受験から、企業の書類と仕事に変わっただけで立場的な成長はないからです。