理系か文系か、国公立か私立か、高校1年生はクラス分けの書類を提出の時期です/その選び方

私立文系の生徒=数学を入試科目に選んではいけない生徒

高校1年生の段階で、数学に分からないところがある生徒、少しの応用問題を解けない生徒は入試科目に数学がある理系や国公立大学の文系を選んではいけません。ところが、「分からないところがある」と言われても「大丈夫です!」と言う子供も多いので、大まかな目安を言いましょう。

例えば、学校の定期テストや実力テストで、その学校の上位の国公立大学に行ける順位に数学の順位が入ってない場合、私立文系にする方が賢明だと思います。

もちろんこれは大雑把な話です。特に中堅高校の場合は、国公立大学合格者の人数を増やそうと、学校推薦で地方の大学に放り込む高校の多くあります。これらの国公立大学の場合、関関同立より簡単に入れますから、国公立大学の合格者数より上の順位でも国公立大学に行けるわけでも、関関同立の理系に行けるわけでもありません。

と言うのも、今のこの段階でその順位になってないのなら、数学は十分に学習できているとは言い難い。その状態でどんどん学習は進んでいきます。今でも落ちこぼれ気味なのに、そこからどんどん進んでいく学習についていけるはずはありません。仮に今から一生懸命勉強したとしても、今までの不足分があるから取り返すのは難しい。だから、今までのツケを払いつつこれからの学習もする覚悟=今までの倍以上学習する覚悟があるのならいいですが、このレベルの生徒には空は無理なことがほとんどです。

だから、この順位にも入ってないのなら、上位の国公立大学は、今のこの段階で難しい。それに、無理をして地方の国立大学に進むのなら、就職を考えても、下宿代などの費用を考えても関関同立に進む方が賢い。理系に無理やり進むのなら、その関関同立の理系も受からない可能性が高い。

国公立の文系か理系か

これは本人の志望によることも大きいですが、やはり数学で十分な学力がないことにはいくら「工学部に行きたい!」と言ったところで、大学のランクを2つも3つも下げないといけません。それは良い選択なのかということです。

もちろん、私立や地方の国立大学に進めば、大手の企業に技術者として採用されることは難しいと思うからです。せめて大阪公立大学や京都工芸繊維大学あたりに行って、相応の大学院に進まなければ技術職としての就職は難しいのではないかと思います。その程度の能力がないことには研究開発などできないからです。

もちろん私立や地方大学から京都大学や大阪大学の大学院などに進むことも増えてきています。大学入試より大学院入試の方が遥かに簡単になっているからです。これを学歴ロンダリングと呼びます。こう言うことも考えての作戦ならいいですが、学歴ロンダリングと言う言葉が一般化されていることからも分かるように、「京都大学の院生やと思って採用したら、何もでけへんやん!」と言うのが増えている昨今、就職の際にどういう影響があるかはお考えになった方がいいかも知れません。

私の判断から言うと、基本的に理系に進むのなら、まず数学は十分トップレベルにあり、進研模試などなら少なくとも偏差値は65はあることが望ましいと思います。このレベルにあれば努力次第で大阪公立大学など理系に進む値打ちがある大学に進める可能性があるからです。

下位大学の理系など研究開発職での就職はない。数学が苦手なら文系で一つでも上の大学に行くべし

学校の先生や進学の説明会などで「そういうことをやりたいのなら工学部の○○学科に・・」などと言われることが多いと思います。ここで考えなければいけないのは、専門分野はその通りかもしれないが、その大学を出たところでその専門分野で研究開発できるレベルの企業に研究開発職として就職できるのかということです。

こういうアドバイスはとても無責任だと私は思います。本当に学校の先生などがそういうのなら、それは「大学院まで出て初めて一人前」の理系の世界を知らないからだと思いますよ。親が理系出身ならそんなことは十分承知のはずです。だから、文系のお父さんやお母さんは、学校の先生の言うことではなく、知り合いのガチの理系の人に話を聞くべきです。でないと子供の道を誤らせます。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。