映像授業が写す塾の将来 健康食品だとバレる塾
映像授業の功罪
私は各塾がどのような映像授業を行っているか、詳しいことまではサーチしていません。塾の講師がビデオを撮っている場合もあるでしょうし、個別指導などではzoomやskypeを使ったストリーミング授業かも知れません。
でも、ビデオ授業で、取り急ぎのことなのでどこかの企業が作った出来合いのビデオを流す場合、「塾の講師より分かりやすい。」ってなことが頻発しないでしょうか? 映像授業では数多くの教室に数多くの講師を配置する必要はありません。高給で優秀な講師を一人雇えば済みますから。下手な塾に行くくらいなら、いつでも授業を受けられる映像授業のほうがいいということになりかねませんよね。
でも、映像授業では生徒は管理できない
私も、優秀な生徒が、特別な難問の解説や、解法について優秀な解説を聞いて知識を蓄える分には、そういう優秀な講師の映像授業のほうが良いと思います。でも、普通の生徒に必要なのは「学習管理」なわけです。集団方式の塾なら塾に来させて、授業を受けさせ、宿題を出して、塾の管理下で学習させる。個別指導方式なら、塾の講師が対面で勉強させることが必要なわけです。
大人でさえ、テレワークが流行らない理由は、「目を離すと働かない」からです。別に質の低い労働者だけの話ではありません。メリッサ・マイヤーというアメリカのヤフーの有名な美人CEOは、会社外での業務を大幅に制限しました。シリコンバレーのIT企業に勤めるような従業員でさえ、やっぱり会社に来ささないとダメだと言っていたんです。並の中学生や高校生ならどうなるかは、言うまでもありません。
塾が健康食品だとバレる
映像授業で高度な授業を知った成績優秀者は塾や予備校から離れていくと思います。ネット配信する業者も増えていくでしょう。逆に、それ以外の生徒では、生徒管理の甘さが露呈して「別に休ましても、塾に行かしても変わらへん。」っていうことになるのがが多いんじゃないかと思います。
ほとんどの塾では工夫もなく学校と同じことを繰り返し教えて、生徒は分からないところはわからないまま。進学塾でも、塾でしか教えられない解法のアプローチなど教えている塾はほとんどありません。もちろん個別指導で、そのへんの私立大学の学生が講師の場合、そんなアプローチ方法さえ知りません。
それに、進学や成績の話し合いなど、酷いところは年一回です。コロナより手遅れになります。私の塾では、ほぼ毎日進学のことを持ち出して、「こんな学習するやつで志望校に行くやつなどおれへんわい!」と脅しにかけてますけどもね。
多くの塾を見ていると、親の精神安定のために子供は塾に行っているに過ぎないと思います。
健康食品はなぜ売れるのか
効果がなくっても止めると悪化するんではないかという心配、それに高い金を出して飲んでいるという満足感から健康食品は売れます。まるっきり塾と同じです。塾なんかいつでも入れるんですから、今回の騒動は塾を考え直す良い機会だと思います。塾なんかいつでも入れるんですから、一度辞めてみるのもアリなんじゃないですかね・・・他の塾から移ってきた生徒を見ると、ホンマにそう思います。
特別な授業を塾で受けないといけない生徒は、偏差値70を超える生徒だけです。99%の生徒に必要なのは「学習管理」です。今回のコロナ騒動で野放しになった子供を見て、塾で果たして学習管理ができているのか考え直すいい機会だと思います。