高校生の数学 1年でつまずく生徒

高校1年生になると、一番最初に学習するのは因数分解です。まず、ここでつまずく生徒がいます。中学より公式の数は増えますが3つ4つ増えるだけで知れたものです。では何故こんなところでつまずくのでしょうか?

1年の最初からつまずく原因

もちろん、中学の因数分解でもうすでに駄目だった生徒もいます。しかし、それを乗り切った生徒の多くが同じようなことをする高校ではつまずきます。「そりゃ、複雑になって、難しくなるんだから、当たり前だろ!」って・・・そうなんですが、解法やアプローチは全然変わっていません。複雑になったのは、3乗になったりして数字が大きくなる、あるいは3乗の公式などで項数が増えて整理しにくくなるという、「作業」だけです。

では、そんな単純な「作業」だけが増えて何故難しくなるのか? その作業をさばききれないからです。簡単に言うと、数字に慣れていないから、係数から式の特徴を見抜いて、こうまとめていけばいいということができないんです。原因は、この数字とこの数字を合わせるとどうなるかっていう感覚がないからです。例えば64って言われて時に、「これは3乗の式だから、8の2乗じゃなくって4の3乗の方」って、瞬時に判断できない。381と言われた時に、感覚的に3で割り切れるという感触がない。「3は割れる。8は2が余る。21でOK」と一瞬で読みきれない。そして、127という商が出てきた時に、3でも7でも11でも割り切れないから多分素数って5秒で判断できないんです。だから、複雑になる高校の計算ができないんです。高校の数学の壊滅は、高校の学習にあるんじゃなくって小学校低・中学年の四則計算にあります。

こういう生徒は、式を展開しながら「こんな計算になっていたら、この問題では解答が出ないから、どこかで計算間違いをしている。」という高校生レベルの解きながらの検算もできないから、計算の工程の多い2年の積分なんか解ききれないんです。もちろん、式の特徴や係数の並び方を見て「こうやれば・・・」と考えていく数Ⅲの積分なんか、まったく無理です。数Ⅲは数Bのようにアプローチは難しくありませんが、「式や数字の特徴を見抜いた上での計算力」がないとどうしようもないです。

こういう生徒の数学の勉強方法は数学を捨てることです

中学校の数学でも書きましたが。この「算数の計算」には学習時期があります。幼少期に言語シャワーを浴びていない我々が、いくら中学生から必死に英語を勉強してもネイティブになれないように、小学校の低・中学年で数字のシャワーを浴びていない子供には挽回は難しいです。 逆に、中学受験で鍛えられた子供は、そんなに進学校に進めなくても、大学の付属校で遊び呆けていても、因数分解の関門はクリアします。

私は、「現実的な対応」として、いつまでも数学の成績などにこだわらずに、数学のない私立文系に専念することをお薦めします。このレベルの生徒の数学の学習方法は、数学を捨てることです。ヘタに数学に関わって勉強に嫌気が差して英語の勉強にまで悪影響が出たら進める大学にも進めなくなります。落第点を取らないように、なんとかしのぐ学習をすることです。

二次関数でつまずく生徒 ここが受験で数学を取るかどうかの分かれ目

次の段階でつまずく生徒は進学校でも増えてきます。二次関数でつまずく生徒です。因数分解はできますから式を変形させて頂点などは求めることはできます。数字さえいじれれば、やることはワンパターンですから。でも、「y=x^2+ax+3で1<x<3の範囲で最大最小を求めろ。( ^2 は2乗)」と言う二次関数の基礎応用問題を出されたら何をしていいのかわからない生徒は多いです。理由は、aという変数に対して、「aがこの場合は、こうなるから、最小値はここで最大値はあっち。でも、こっちの場合は・・・」と自分で条件を設定し、場合分けをして行かなければいけないからです。

この「自分で条件を設定して、場合分けをしていく」というのが高校の数学の応用問題の特徴です。中学までは問題に書いてある条件を把握してどうするのか考えるだけで良かったのですが、高校では問題に内包されているいくつかの条件を整理して「この場合こう」とさらに自分で条件を決めていかなければならないのです。さらに、関学などの中級の入試レベルでは、式を展開させていく途中で、「この式の場合、問題の条件内で実数解を持つには・・」とさら場合分けをしていかなければなりません。

高校1年生の二次関数の学習は、それ以後の数学の全分野で基礎となる「自分で条件を整理して解く。」という学習が凝縮したところであり、ここをきちんと乗り切った生徒は、新しい分野でもスムーズに理解できますし、関学レベルの入試問題ならなんとか対処していけます。アプローチ方法は同じですから。けれど、ここでつまずいたら、後は全部ダメです。そういう考え方をできるステージに上ってないんですから。いくら各分野で努力してもムリです。ここに上がってくると、付属校で遊び呆けている生徒は壊滅します。小学校の時の貯金だけではなんともなりませんから。

数学を都合よく克服する方法はない

数学の得意な生徒が、それほど頑張らなくても良い点を取っているように見えるのは、この「自分で考えて解決していく」という泥の中を潜って、どの分野でも対応できるアプローチ方法を身に着けたからです。この「自分で考える」ことを取得するのは大変です。参考書を見ながら「フン、フン、こうすればいいわけね。」と表面をなぞって解いた気になっているだけでは、いつまでも解けません。こういう学習に陥ることが、解答が書いてあるチャート式などの問題集の難点です。

私の塾では、解法を説明した後は、解答を見せずに「独力」で解かせます。最初は「自分で考えて、条件を分けて・・、こうしたら解けない、なんでやろ・・」と試行錯誤して解くのに、1問で30分~1時間はかかります。これを何問も続けるわけですから、忍耐と努力の両方必要です。多くの生徒にはムリです。けれど、この「泥」の中を潜らなければいつまでも、「テストで独力で解ける」ようにはなりません。ですから、「次の授業の予習」なんて前日に30分勉強しても、復習で1時間勉強しても、そんな細切れの学習を繰り返しても駄目なんです。春休みや夏休みの長い期間に、自分のペースで考え抜く学習をドカッと時間を取ってしないと。だから当塾では、休み期間中に数学の予習を徹底します。泥まみれにします。一度この泥を潜れば、後は楽なんです。全部一緒ですから。そのために春休みと夏休みはあります。

泥の中を這いまわらなければ実力が身に付かないのは、仕事も同じ

この「泥」を潜り切った生徒だけが、理系と国立大学の入試に進める権利があると、私は長い指導歴を通じて確信しています。この確信は「絶対」です。

仕事でも同じです。若い時に一度苦労して対応の仕方を身につければ、どの職種についてもやっていけます。基本的な仕事への姿勢が身につくからです。いつまでも仕事を転々とする人は、これが身についていないから、どこに行っても駄目なわけです。だから日本は長らく「中途採用はノー」だったわけです。「若いうちの苦労は買ってでもしとけ」という格言は、数学でも同じです。「1年の関数で、一度地獄を見せる。」が当塾の方針です。関数で数学への対応を身に着けられれば、どの分野でも大丈夫です。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。