デキない生徒とデキる生徒の学習の違い

デキない生徒は学習が遅い

デキない生徒は成績のデキる生徒の半分くらいのペースでしか学習できません。別にグダグダやっているわけでもないんですよ。理由は、題意を把握できないからです。これは、中学生では「遅い」学習に反映され、高校では「遅いと同時に、壊滅的な得点」に反映されます。

問題を読んでどのポイントを聞いているか考えないから、頭の中白紙状態で一から十まですべての問題で考えないといけない。その上、ポイントが分からないので、その多くの選択肢から軽重なく「何が一番適当か?」なんてひとつひとつ当てはめていって間違えます。満遍なく考えるのですから勉強も疲れます。それで、集中力が続かない。すぐ休む。勉強が面倒になる・・・・だから、はたから見ると、だらけて根気のない学習に見えるわけです。

学習ができる生徒は問題を読んで、どのポイントが聞かれているか判断して、少しの選択肢からさらに問題の特徴に合った適切なものを考えていくので解答が速いし正確です。また疲れない。自分の判断が正しいか、ゲーム感覚で挑戦できます。だから集中力も持続する。

ポイントが分からないから答え合わせができない

成績が伸びない生徒は、問題を最初から最後まで解いてから答え合わせをします。もちろん、最初の方の問題では自分がなぜそう答えたのかも忘れています。彼らの目的は問題を解くことであり、分かるようになることではないんです。だから、〇×をつけて正解を書き込んで達成感に浸っておわりです。

成績の良い生徒は、自分のポイント選択や判断に怪しいところがあれば、そこで立ち止まって解答を見て、解説を読んで、それでも分からなければ講師に聞きます。彼らの目的は、達成感ではなく、出来るようになることです。達成感はテストの得点で味わうためにあるんです。

それで、〇×をつけて終わる成績の悪い子供にはここに書いているような話をして諭すんですが、まるっきり改善されません。いちいち私が確認して「ここはどういうことやねん!」って詮索しないといけないんです。

サボり癖、楽な学習、考えるのしんどいから嫌や、といういい加減な姿勢が身に付いているからです。「中学3年の冬休みまで本気を出さない子供たちの将来」に書いた通りです。大人がいくら言っても直りません。テストや入試で痛い目を見るとやるんですが、喉元を通り過ぎるとまたいい加減なことを始めて失敗して、さらに大きな代償を払うんです。

そして、なんでそこまで嫌かというと、ポイントが把握できていないので、「この問題で聞かれているのはアッチの方のことか」なんて題意を考えることができず、ただただ呆然と考えて分からないままだからでございます。

何故そんな学習が許されてきたのか?

もちろん、最大の原因は本人の資質です。次にこんなのを放ったらかしにしておいた親の問題だと思います。今の学校に、なんとかしろって言ってもムリですよ。多くの生徒も見ないといけないし、下手に厳しい指導をすると親からクレームが出ますから。それに、進学実績がどうなろうが、お役所の公立校では痛くもかゆくもないんです。

塾や私立では? そんな生徒に膨大な労力を出しませんって。いくら一生懸命教えて多少成績が上がってもどうせ大したところに進学しないですから、デキない生徒の相手をしても何のメリットもないわけです。ただの授業料徴収要員です。そんな労力があれば、教えたら教えただけ吸収するデキる生徒にエネルギーを集中して、塾の進学実績になる有名校に行ってもらいますよ。塾は慈善授業でも教育機関でもなく、営利企業なんです。ご主人のお勤めの会社と同じです。私立学校も進学実績が一番の生徒集めの宣伝です。「私が見た最悪の学校指導・・中2で青チャート、高3で白チャートを教える進学校」の通りです。

そういうダメ生徒が行く補習塾はキチンとケアできるようにと個別指導も多いです。でも塾で教えているのは学生です。教室長はアルバイトのやりくりが仕事で、生徒の指導にはタッチしないし、親や子供との面談なんか1学期に1回です。「一般的な個別指導塾の学習」にも書きましたが、矯正なんかムリです。個別という形式で体裁を整えているに過ぎません。アレは塾ではなく、学生の家庭教師が教室で教えているだけのものです。イヤ、家庭教師と違い親との直接的な関係は講師にはありませんから、それ以下の責任感しかないと思いますよ。

だから、まず親が締め上げるべき

親の方も、小学生や中学生の低学年くらいなら、ノートを見て適当なことをしているかどうか分かるでしょう? ×がついてある問題を見てもう一回解かせて「出来るようになってへんやないかい!」って怒ることもできるでしょう。それさえやってこずに、他人に丸投げしてきたからこんなことになっているんですよ。テストの点数に文句を言う前に、時々抜き打ちでチェックして絞め上げたら良いんですよ。

それができないのは、子供との関係を悪化させて家庭で波風を立てたくないからではないでしょうか? でもそれは数年後に嵐を呼ぶことになりますよ。学歴や就職の際はもちろんですが、その前にお子さん見てて「コイツ会社で使える」と思いますか? ワケの分からない大学に行って授業料で大金使われた上に、聞いたこともない企業に勤めて数年でイヤになって、辞めて転々として・・・ていうの目に見えてませんか?

学校や塾の前に、まず親が締め上げるべきだと思いますよ。

でも、最悪は?

間違えた答えにも〇をつけて、シレッとして「出来ました。帰っていいですか?」って言ってるヤツですね。男の子に多いです。母親は男の子に甘いですから、そういう誤魔化しで乗り切ってきたんだろうと思いますよ。「子供、特に男の子がダメになる要因・・・数多くの子供を教えてきた男の偏見」に書いた通りです。

まあ、今はそんなどうしようもないのは教えませんけどね。

ホームページはコチラ

芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。

コメントは受け付けていません。