塾生徒の指導から垣間見るブラック企業の理由

ゆとり教育の時期と一致するブラック企業の出現時期

ブラック企業という言葉が使われだしたのは、平成になって日本の経済成長が止まり所得が伸びなくなってからです。少しでも安く商品やサービスを届けるため、企業は少しでも長時間、安く従業員をこき使い始めたというのが一般認識です。

まあ、それは間違いないでしょう。ところが、その平成から子供たちと接している私には、違う側面が見えてきます。学校ではゆとり教育でユルユルに、親には少子化の中で過保護に育てられた若者は、ブラックに厳しく指導しないと一人前のこともできないし、ブラックにこき使わないと一人前の仕事量もこなせないからだと、私は半分思っています。「真剣な学習ができない子供たち/大人の通過儀礼が必要なのか?」「子供、特に男の子がダメになる要因・・・数多くの子供を教えてきた男の偏見」にも書いてきた通りです。

だからブラック企業はサービス業に多い

大企業の方がホワイトだというのは、利益率が高く、それほど従業員をこき使わなくてもいいからだと言われます。でも、あのトヨタでさえ営業利益率なんか7%以ぐらいのものです。それに、売り上げ30兆円に対して20兆円の有利子負債があります。これをスケールダウンして、売上3000万円、負債2000万円、利益210万円の家族経営の企業って身の丈で考えると、それほど余裕ある経営ですか? それほどホワイトに人材を優遇できるんでしょうか?

私は、大企業がホワイトである理由は、放っておいても給料分キチンと仕事をする優秀な社員を採用できることに尽きると思います。一方、そういう人材を採用できないサービス業なんかでは、まともに働かせるための厳しい管理と人並みな労働力を確保するたの長時間勤務を強いる側面もあるんだと思うんですよ。

ただ、ブラックで文句を言っている従業員は、ホワイト企業の社員の努力と効率が分かっていないんだと思うんですよ。学校でもそうですから。成績の悪い生徒は、成績の良い生徒の努力も効率も眼中になくマイペースですから。だから、自分の仕事も評価できずに「ブラックだ」と騒ぐ一面もあると思います。のったりくったり勉強している生徒に、「テストまでに終われへんやないか!お前だけ、出来へんかったとこ宿題でやって来い!」と塾で言われて、「なんでオレだけ・・」って生徒が文句を言っているのと似ているとも思うんですよ。

だから、子供たちは進むべくして、ブラック企業に進む

だから「真剣な学習ができない子供たち/大人の通過儀礼が必要なのか?」「子供、特に男の子がダメになる要因・・・数多くの子供を教えてきた男の偏見」にも書いてきた子供たちは、それ相応の学歴しか手に入らず、自らブラック企業へ進んでいくんだと思うんですよ。私が見ている限り、「自ら」進んでいきます。

だって、こういう話をいくら子供にしても、「あのオッサン、また面倒くさいことい言ってるわ。」って頭の中素通りですもん。まあ、素通りしてるんですから、ブラック企業で苦しむようになったときにも、塾で言われたことなんか思い出しもしないでしょうしね。こういう若者を雇用するんですから、そらブラックに管理しないとまともに働きませんって。

何で、塾で私が言わないといけないの?

でも、こんなこと塾で私がいう前に、親が言わないといけないことなんですよ。特に社会で奮闘している父親が怒鳴りつけないといけないことだと思うんですよ。

あなたの息子さん、会社の部下だったらどうします? 通常の社員管理でキチンと働きますか? それ以前に、あなたの会社で雇いますか? その答えがすべてだと思うんですよ。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。