メルカトル図法が産む白人の誤解/中学の社会のお勉強

メルカトル図法とは?

一般的に私たちが一番よく見る地図です。球状の地球を長方形に表すために、一番直径がデカい赤道に長さを合わせると、高緯度の地域ほど引き延ばされて表されます。

すなわち、比較的低緯度にある日本より、高緯度にあるヨーロッパの方がメルカトル図法ではデカく表記されます。なんしろ、日本の東北と、ヨーロッパで南方の大都市ローマの緯度がほぼ同じですから。大西洋が中心に表されている白人のメルカトル図法では、世界の果ての小国にしか日本は認識されない。

で、日本とヨーロッパの面積を合わせるとこうなります

この図をオンライン英会話のヨーロッパ人講師に見せると、みんな引きます。ヨーロッパ人の日本に対するイメージは、「小さい国だけど発展している。」ですから。遠方の東洋人のよく分からない小国だとは思っても、国土も広く人口も多く国力があるなんて思っていない。

ドイツやフランスは日本には絶対に勝てない アジアにも勝てないでしょう

この図を見ると、面積も人口も大きい日本に勝てるわけないじゃんという簡単な結論に達してしまうから、彼らは「引く」わけです。人種カーストの上位にある彼らには、思ってもいない現実なわけです。だから、地図で明らかに大きな中国やインドは大国として渋々認めるが、日本なんか大国とずっと思っていない。

ということは、より低緯度にあるインドネシアなど東南アジアのかつての植民地が、自分たちの国より広大であるなんて考えもしていない。アジアの原住民の国が経済発展すれば、ヨーロッパなど勝ち目は全くなくなるなんて思いもしない。だから、アジアにバンバン工場を立てても、目先の利益が上がれば何とも思っていない。原住民にも技術を盗む頭があり、広い国土に自分たちで工場を建てて、多い人口相手にビジネスも発展し、経済でヨーロッパを追い抜いていくなんて、予想もしていない。・・・まあ、日本の中国や東南アジアに対する意識も似たり寄ったりでしたけどね。

けれど、少々前からヨーロッパでも知識階級はこの現実を理解できている。だから、どれだけ揉めてもヨーロッパ人はEUを組むんですよ。でも大衆は理解できていないから、「移民ムカつく!」でブレクジットが起こるわけです・・・まあ、ムカつく気持ちもよく分かりますがね。

イタリアが大国な理由/北欧が持ちあげられる理由

イタリアと言う経済的にダメダメな国がヨーロッパで大国扱いされている理由もこのメルカトル図法で見ると分かりません。理由はメルカトル図法で見るよりヨーロッパの南国のイタリアの国土が広いからです。人口も多く、ダメダメでもGDPはデカくなる。

逆に、北欧のスカンジナビア諸国はものすごく広大に見えます。だから、ボルボだノキアだ、教育だと良いところに目をつけて、大国扱いするのかもしれません。実際は、人口も少なく、日本の都道府県レベルの国力しかないところもあるのに。

白人の思い上がりの原因なんじゃないでしょうか?

このメルカトル図法の面積のゆがみが北方に住む白人の思い上がりの原因の一因だと私は思うんですよ。

東南アジアの国々が発展して経済的にヨーロッパに肩を並べ、元植民地の小国の野蛮人の国だと思っていた国々が、実際は自国より広大で人口も多いと知った時、ドイツやフランスの少し頭の弱い一般白人はどう思うんでしょうかねぇ・・・とオンライン英会話で毎日思っている次第でございます。

白人って、日本人が何十万人もアメリカの爆弾や焼夷弾で無差別に殺されようと、ウイグルやチベットで南百万人が収容所で酷い目に合ってようと、シリアで中東の人々がもっと酷い目に合ってようと平気なくせに、何を言ってるんだ・・・と、思う気持ちが半分あります。

日本が中国に同じ目に合わされても、アメリカは絶対に手を出さないと私は思います。

ホームページはコチラ

芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。