生徒の制服が高級衣料に見える昨今/生徒諸君も自分の将来をよく考えよう!

電車に乗ると感じること

私も含め、皆さん着てらっしゃる服が貧乏くさくなっている・・・偏見かもしれませんが。生地が安物になって、デザインも縫製の手間のかからないようにしてあるから、ものすごく野暮ったく見える。これ、コロナ以前に中国人の観光客と日本人が見分けられたポイントです。

もちろん、化粧も中国と日本では違いますから顔でも見分けはつきますが、遠くからでもパッと見で違うのは服装です。中国の方の着ている服は野暮ったかった。日本人の着ている服は、ユニクロの既成品でも、生地もよくデザインも洗練されていた。でも、その当時中国人観光客が着ていた野暮ったい服を今日本人が着るようになっている。

そんな中、高校の制服など見ると高級品に見えます

生地や縫製の値上がりを価格転嫁できなくなり、日本の衣料も中国並みに野暮ったくなった。ところが、品質を確保のため価格転嫁できている服があります。制服、特に中高一貫校の制服です。独占販売で競争がないからです。昔ながらの制服や少し安物のスーツの生地を今でも使い続け、デザインはそれなりに可愛く・カッコよくなっているので尚更です。価格競争で品質が劣化したオヤジのくたびれた2着29,800円のスーツと比べると、高校生の制服など俄然高級品に見えるんです。もちろん、ユニクロの感動ジャケットなど比べるまでもありません。

昔って、制服が高級服に見えました? 私そんな記憶はありません。安物のスーツの生地にしか見えなかったでしょ? 今の状況は、モンペを履いた国民の目には将校の軍服が高級に見えていた戦前と同じじゃないですか!

コロナ後に起こること/生徒諸君もよく考えよう!

コロナ終息後に中国人が日本に大挙して押し寄せてきても、私たちは着ているもので見分けがつかなくなっているでしょう。

そこで生徒諸君に考えて欲しいのが、一生懸命勉強して就職を勝ち取り、それでまた一生懸命働いても、今着ている制服以上の品質の服を将来は着れないかもしれないという惨めな事実です。

その裏側には「日本のレベルは1972年に落ちている/5年後は1960年代=開発途上国レベルに戻る?/円安こそ最悪の既得権益だ!」「偏差値60ない高校生は、アメリカでトラックドライバーになれ!」と言った話が張り付いています。日本の国力は50年以上前、やっと先進国の仲間入りをしたころに落ちています。その証拠に、一人当たりの給料は韓国やイタリアに抜かれて先進国最低レベルになっています。将来はユニクロは高級衣料になって、普通のサラリーマンでは手が出なくなっているかもしれません。

だから、一生懸命勉強するのなら「新しい世代へ/文系なら国際教養大学、理系なら海外の院に行こう」と言うことも視野に入れて考えないと、この調子で行けば開発途上国に落ちた国で生活しないといけなくなるかもしれません。

ウクライナのゼレンスキー大統領は「戦後復興に協力してほしい。」=「金を出せ」と言っているわけですが、そんな金は日本のどこにももうないんです。

絶対に見込みはありません

もちろん、「10年後、私学も塾も破綻する・・かもしれない/でも勉強が嫌いな子供にはチャンスかもしれない」にも書いた通り、これは平成の30年間、日本が官民挙げてしてきたことのツケなわけです。日本は財政赤字を削減しようと政府支出を削減し、企業は設備投資も人件費も削減して、需要が激減して来た結果です。外国はこの間、政府支出などを増やして、その分日本より成長してきたんです。

もう開発途上国に落ちかけている今、この状況でも、「減税だけは絶対嫌だ!」と言って法律に明記されているガソリン税減税のトリガー条項も外さずに、元売りなどに寄付金を配っている国なんか、見込みはないです。ガソリン価格が160円以上になると、ガソリン税を減税すると言うのがトリガー条項の法律ですが、この法律は東日本大震災の財源に充てるために凍結されました。震災の緊急時に増税したあと、コロナやコスト・プッシュインフレの正反対の緊急時には「国民が苦しもうと、工場が潰れようと、減税なんか絶対にするもんか!」と言っているんです。

ガソリン税下げる「トリガー条項」発動へ政府・与党が調整…4月以降の補助金も継続 : 政治 : ニュース : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)」この記事は3月6日のもので、1カ月経っても法律に明記されているガソリンの減税はされていません。

なぜなら、一旦トリガー条項の凍結を解除して減税したら、減税は恒久的なものとなる、一方、補助金はいつでも辞められる。企業は儲かっても基本給を上げずにボーナスで調整するのと同じなわけです。将来の約束のない金を配っても、誰も金など使いません。需要が開発途上国レベルまで減退しても、「モンペみたいなユニクロを何で着やなアカンねん!」と暴動も起こさない国民も悪いと思うのですが・・。

その結果が、発展途上国に落ちかけて制服が高級品に見えるようになっている日本なのです。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。