「関関同立は難しくなった!」/キチンと勉強していたら、どの学校からでも入れます/昨日もお電話で相談があったんです

ご注意:関関同立を揶揄する目的で書いてはいません。噂話を信じて間違った判断をせずに、情報や状況を正確に認識して、間違いのない中学・大学受験をしていただきたいだけです。

「関関同立は凄く難しくなった!」の根拠

とてもたくさんのお母さんから、何度も聞かされる話です。「関関同立は難しくなった!」

でも、私は神戸大学と関学や同志社に合格して、同志社を選んだ生徒も親御さんも知りません。神戸大学に行ける学力がありながら、志望校を関学に決めたお子さんも知りません。私が知っている大阪大学や神戸大学の本気の志望者で関関同立を現役で滑り止めにした生徒は一人もいません。大阪大学や神戸大学に受からなければ浪人覚悟だからです。

だから、関関同立の立ち位置は有名国公立大学の次と言うのは昔から変わっていないと思います。ではどうしてこういう噂話が広まっているのでしょう? 

理由は、まず根拠のないお母さん同士の噂話です。そのうわさ話はどこからきているのかと言うと、大手模試会社や教育情報会社が提供する偏差値にが大きく影響していると思います。以前にも「偏差値のマジック/神戸大学と関西学院は同レベルらしいです」で紹介した通り、最近ではこういう偏差値を発表し、このような合否ラインを発表している大手企業が多い。

例えば、文系で一般的な経済学部を例にとると、関学や関大は大体偏差値71ぐらいと示されています。一方で、大阪大学は77、神戸大学は72、大阪市立大学は65となっています。理系で一般的な工学部では(ピンキリのため、真ん中ぐらい)、関学や関大は65くらい、一方で大阪大学は68、神戸大学で65、大阪市立大学で62です。

そりゃ~、関関同立は難しくなったと思うのはもっともです。でも、学校の成績順位や模試の得点順位から進む大学は昔から変わっていないんです。偏差値の母数や表の書き方で誤魔化しているとしか思えません。

確かに一般受験の入学定員は減っていますが、受験者数も劇的に減っている、その結果は難化なのか?

もうひとつの理由は、私立大学が内部進学や指定校推薦などの一般受験以外の生徒を半分以上取るようになったから入りにくくなったというものです。「神戸大学の次と言うのは分かっているが、一般受験の合格者数が少なくなったから、入りにくくなっている。」という話から来るものです。

確かに、関大・立命・同志社では50%、関学に至っては65%は一般受験外から採ります。「関学、必死で偏差値死守! 学力テストを受験した学生は35%で最低レベル/でもほとんどの大学でも50%」神戸大以上の国立大学と有名公立大学合わせて2万、関関同立2万人、併せて4万人の学生が1学年にいます。その中で私立は半数の学生を内部進学や指定校推薦などの一般入試以外で取ります。日本の人口減少から計算すると、親の世代に比べて関西の生徒数は1学年で25万人から17万人に3割減っています。付属からの内部進学組3割もいますか? 少子化のおかげで、一般入試や推薦を使えば昔より楽に入れるはずです。

内部進学の関連校を増やし指定校推薦のレベルを下げてまで生徒を確保して一般受験の合格者を減らさないと、偏差値が劇的に下がるからこういうことをしているんです。加えて、間口を狭めて名門化することによって付属校ビジネスが繁盛を目指す。そのビジネスに模試や受験産業も乗っかっていると思えるんです。だから、この名門化は情報に操られているだけの親の誤解であって、レベルアップのためではないです。

ただ、受験生は劇的に減っても、内部や指定校推薦の人数は増え、一般受験の合格者も減った。でも実質の競争相手がどれだけ減ったのかは分からない。多くの受験生を見比べて、今も昔も知っている私のような知識も経験もないから、この複雑な関数に誰もが疑心暗鬼になっているわけです。

私が言えるのは、関関同立の合格者の学力レベルはこの20年間、下がりこそすれ上がってはいないということです。「関学や同志社に合格する数学の勉強法/誰にでもできてチョー簡単」に書いていることが私の実感です。学校で配られる問題集の基本問題ができていれば入れる状況が、「難しくなっている」とは思えません。

関関同立に必要な学力とは?

分かりやすい数学を例に挙げます。数学は(1)が小問5問ほど、(2)~(5)までは各問①②③の小問からなります。(1)の小問もチャート式の例題レベル以下です。(2)~(5)の①は教科書レベル、②はチャート式の例題レベルです。③は少し難しく、重要問題レベルが多いです。これで関関同立の理系の合格点は60点少々です。ということは、この教科書とチャート式の例題レベルの問題さえ確実に取れれば余裕をもって合格ラインに到達します。

関関同立の数学で合格点が取れないというのは、中堅公立高校の学校の宿題レベル・中間テストや期末テストレベルの学習もできていないとうことです。

言い換えれば、「高2生3割が勉強時間ゼロ 希望進路で差、文科省調査: 日本経済新聞 (nikkei.com)」のような状況で、まともに学習もしていない高校生が「むずかしい」と言っているに過ぎない。私の塾に「できれば関学に行きたい!」と言って来る高校生は、全員、チャート式の例題もまともに解けません。例外なく解けません。

だから、どの高校であっても、学校から配られた問題集をまともに学習していれば、関関同立など入れると言っているんです。

関関同立が名門化されたなら、何で付属校を蹴って進学校の中学・高校受験をするの?

そもそも、関関同立がそんな名門化されたなら、中学受験で付属校の偏差値と神戸大学や大阪大学合格を売り物にしている進学校の偏差値が並ぶはずです。でも、並んでいないし、ほとんどの親御さんは上位の進学校に進める可能性があるなら「神戸大学も夢じゃない!」と進学校を選ぶわけです。高校入試でも、神戸高校に入れる子供が関学や関大の付属校選びますか? そんなわけがない。

「関関同立入りにくい!」と高校の段階で言いながら、中学・高校受験の段階では否定していたんじゃないですか? もし本当に入りにくいと思っているなら最初から付属に入れているはずです。

要するに、学校や塾からおいしい情報だけを流されて進学校に入ってみたら、中位でやっと関関同立、下位では産近甲龍も行けない現実に真っ青になって、「関関同立ってそんなに難しいの!」ってなっているだけだと思うんです。

あるいは、公立中学や中堅高校であまりにも努力しない子供を前に「関関同立って、この子には難しいよなぁ・・」ってなっているかです。

その最大の証拠が西宮北口なんかの予備校の宣伝看板です。京大・阪大・神戸大〇〇名はデカデカトと書かれていて、関関同立はその下に小さな文字で書かれています。情報で「関関同立名門化」を操作しても、結局は金をとる実質の段階では現実を書かざるを得ないんです。

関関同立が名門になった根源的理由は二つ

進学校の学校の宣伝になる上位の生徒だけをターゲットにした難しい授業に落ちこぼれ、普通に公立高校や中堅私立に進んで普通の授業を受けていたなら理解できたことが理解できなくなっている。苦労して苦労してこんな状況になっている子供を見て「関関同立って、こんなに苦労しないと入れないの?」ってなっているんです。「私が見た最悪の学校指導・・中2で青チャート、高3で白チャートを教える進学校」「進学校とはどういうところか?/優秀な生徒を搔き集め、チャート式も理解させられず多くは関関同立で精一杯、そういうところです

でもそれは間違いです。実際は「関学や同志社に合格する数学の勉強法/誰にでもできてチョー簡単」の通り、基礎問題が出来ていれば入れます。苦労して苦労して子供が基本問題も出来ない状況に追いやられたことが問題なのです。

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あるいは、「中学受験を利用して基礎学力を身につけよう!/指導不可能になっている公立中学の半数の生徒」「理解の壁/公立中学の通知簿3と4間に立ち塞がる途方もない壁」に書いたように、中学受験生の休息場となっている小学校で放置されたため、基礎学力はおろか少しの努力も頑張りも身につかなくなっている子供になっているかです。

どちらも、進路選択・親御さんの育て方の間違いから「関関同立」は名門となっているとしか思えません。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。