数学が苦手な生徒の勉強方法/数学を捨てることです

進学校の見栄で数学を取るな

進学校の多くの子供と親は「やっぱり神戸大学に!」と言い、「数学を何とかしてくれ」と塾に駆け込んでくることも多いです。

中学受験や中学では解答丸暗記学習で何とか不得意の算数や数学を凌いで進学校に進んだ生徒も、学習内容が高度化し複雑になる高校では丸暗記は通用しなくなるからです。

でも、本人が、そして何より親が「せっかく進学校に入ったのだから、やっぱり国立大学。神戸大学。」って言います。ほぼ塾に来る進学校の生徒の全員が言います。「関学で良い」という生徒も親御さんも少数派です。

しかし、教えている側からしたら「それはムリやろ。」というのは、手に取るように分かるんです。その理由を書きます。

無理な理由

国立大学の数学の配点は、文系でも大きいです。大雑把に書くと、共通テストで各教科100点満点で900点満点です。二次は文系では国語300・英語400点・数学200点でなどす、法学部などは数学はもう少し低いかも知れません。理系では英語300点、数学300点、理科2教科で300点だったりします。大よそですよ。

大雑把に言って、1800満点中で二次の数学が占める点数は文系でも450点程度はあるわけです。もちろん、理系では数学の比率は倍の600点ぐらいになります。文系でも1/4近くは数学の得点なわけです。

そして、数学というのは、得意不得意の差が大きな科目です。数学が得意な生徒は5問の出題中3問強~4問程度は解くはずです。ところが不得意な生徒は2問も解けません。共通テストも併せると、文系でも100点以上、理系なら200点の差がつきます。英語や国語などの科目で、一方が4割、一方が7割などという大差は、ボーダーにいる生徒間ではつきません。社会などの暗記科目、理科などの頻出問題科目ならなおさらです。

共通テストで30点違うだけで志望大学の変更など大騒ぎしないといけないのに、数学が苦手な生徒は公立大学など無理です。もちろん「○○学科に行きたい!」だけで理系の国立など不可能です。

だから、進研模試で数学の偏差値が60に届かないような生徒は絶対に国立大学を志望してはいけないんです。

学習して逆転だって? 無理です。

確かに学習をサボっていた優秀な生徒が、まだ2年生に入りたての頃なら、心を入れ替えてもう勉強したら追いつくこともあるかもしれません。けれど、中学から数学が苦手で他教科でカバーしてきたような生徒は成績を上げるのは無理です。

なぜなら、基本解法がどう組み合わさっているのか題意から判断してアプローチするという理系の思考回路を苦手としているからです。大よそ大雑把に暗記する学習しかしてこなかったため、「考える」という作業に慣れておらず、その面倒さから中途半端に解法丸暗記に走り今の様になっているからです。

この「考えれる」という状態に思考回路と努力の壁を持ち上げることは、偏差値60以下の生徒ではほぼ引き上げるのは能力的に無理です。なにより、考える作業が嫌いなはずで、挑戦しても途中で投げ出す場合がほとんどです。中学の時のように丸暗記で対処するには、バリエーションが多すぎて対処することも出来ません。

だから、進研模試で数学の偏差値が60ないような生徒の最良の勉強方法は、数学を頑張ることではなく、数学を捨ててより上位の私立文系に進むことです。英語と国語が抜群にできれば、慶應でも早稲田でも行けばいいんです。ソコソコできれば関関同立に進めばいい。慶應が大阪大学より悪いなどあり得ないし、関学が地方の国立大学より悪いなんてこともあり得ない。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。