数学ができない生徒の特徴/グラフや線分図を描かない生徒・定規でグラフを書く生徒

グラフや線分図を描かないで解く理由

関数ならグラフ、方程式の文章題なら線分図などを書かないで解く生徒は非常に多いです。特徴は成績が悪いことです。

グラフや線分図を描くということは、問題がどうなっているか図示して明確に整理していることに他なりません。数式の関係を観念的に頭の中で考えるだけではごっちゃになるし、式を展開するだけで条件分け等の問題の意図を把握しきれないから、数学の応用問題は図示して整理する必要があるのです。

だから、問題が複雑になる高校の参考書や教科書では論点を明確にするために、式を展開している横に必ずグラフなどが書いてあります。あれは解説のためだけではなく、実際に自分で解くときにもグラフなどを書きながらその横に式を展開していく「模範解答」でもあります。

数学の苦手な生徒がグラフや図を描かない理由とその結果

数学が苦手な生徒は理解せずに解法丸暗記で解こうとするから、そもそもグラフなどを書いて模式的に考える必要がない。というより、理解して解いていないので模式的にグラフなどが書けないんです。

だから、基本問題と全く同じ問題しか解けない。基本問題でも、少し捻られたり、変えられると、何がどう違うのか模式的につかめないから、解けない。もちろん、問題が複雑になる応用問題では、題意や論点を模式的に確認しながら解く必要があるのですが、そんなことはできるはずもないということになります。

そういう生徒の第2の特徴/定規で書く

そういう生徒にグラフなどをかけと言うと、定規でピシッとしたグラフや図を描く生徒が多いです。模式的に理解するためのものだから、フリーハンドで座標や式など、必要な情報が書き込まれて内容を把握できるようにすればいいだけなので、きれいに書く必要はないんです。それより、情報を模式的に展開して、解法を吟味することに時間を使う必要があるんですが、そんな考えはない。

色々な生徒を見てきて、数学ができない生徒がきれいなグラフなどを書こうとするのは、模式的にも書けないし考えもできないから、キレイに書くことで体裁を整え勉強時間を潰してやったフリをしてるんだと私は思っています。

そういう生徒の成れの果て

思考と努力の跡がないノートなど無用/まとめノートなど成績不良の証」に書いた通り、こういう生徒は考えるのが嫌だから、キレイに書いて勉強時間を潰して、勉強したフリをします。数学ではピシッと間違えたグラフを書き、暗記科目では素晴らしく要点をまとめてある問題集の説明をそのまま書き写します。何の意味があるんでしょう?

彼らに聞くと「書いたら整理がついておぼえられる。」というんですけれど、こういうことをする生徒で整理がついておぼえられたテスト結果を取って来る生徒などいません。まともな生徒なら、ピシッとまとまっている問題集や参考書を見れば整理はつきますし、書き写す暇があるのなら一生懸命おぼえます。

キレイに書いたら分かったような充足感が得られるし、勉強したフリで充足感が得られる。それにキレイにまとめたノートを見せればテスト結果が酷くても親に言い訳ができる。一石三鳥なんです。

それで、テストで何度酷い目に合っても少し気が利いた生徒では横に定規で書いたキレイなグラフを書き、まとめノートに色分けしてキレイにまとめ、いい加減極まりない丸暗記をして、頭の中はスッカラカンでまとめることもおぼえることもできていないことを繰り返すわけです。もちろん、「理解」など論外です。

アホみたいにキレイなノートやグラフを書く生徒で、ロクな生徒を私は見たことはありません。

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芦屋で500人以上、個別指導20年のベテラン講師が、毎日・全教科、中学生と高校生を指導します。御影高校・神戸高校、関西学院・同志社・神戸大学・大阪大学を目指す特進個別塾です。