中学受験は「結婚できない男」を作る?/リビングで学習する男子
中学受験が生んだリビングで勉強する子供
昔は居間で勉強するというのは子供部屋も作れない貧しい家庭という意味だったんですが、中学受験が盛んになった20年ほど前から事情が変わってきました。塾や評論家が「お母さんとスキンシップを図ると勉強もはかどりますよぉ~」などと意味不明な事を言い始めてリビングで勉強する子供が増えたからです。
なんで親と一緒に勉強すると成績が上がるのか、私にはまったく意味不明です。私などは、リビングで学習するなど、集中力が途切れる、鬱陶しいとしか思わなかったので子供部屋を要求しましたけれどね。おまけに、親に教えてもらわないといけないなど、そんな子供に受験の将来などあるかい!
この塾などの言葉の本当の意味は、「落ちこぼれているから、親が教えろ」「お宅の子供は目を離すとサボるから監視しろ!」ということなんですけれど、そんなこと親に言ったら怒りを買うので「スキンシップ」になるわけです。お母さんの方も可愛い盛りの小学校の子供と少しでも長時間一緒にいれるので、好都合なわけです。
中学・高校でもリビングで勉強する息子たち
まあ、私も中学受験をする小学校の間は分からんでもないですよ・・・・でも、基本的に親が教えたり監視をしないといけないような子供は、中学受験を成功しても中学2,3年生ころから落ちこぼれたり、親の言うことなんか聞かなくなって、どうせ勉強しなくなりますけれどもね。
ところが、受験に成功しても、このリビングで勉強をするのに慣れた子供たちの多くは、中学・高校となってもリビングで勉強を続けるという、私の理解を超えたことをしだします。特に男の子で多いです。いつもお母さんの側がいいわけです・・・私は、高校の数学なんか解いている時に親が側でチョロチョロされたりTVでもつけられら集中できなくなってブチ切れますけれどもねぇ。もうね、こういう男の子たちは私の理解の範疇を超えています。
中学受験が生み出した自立できない男たち
私の塾生からの聞き取りの結果、こういう男子は、もちろん大学で下宿なんか考えてもいません。中には、下宿するならママについてきてもらうって言ってるのもいますから。こういう男子の大学選定の最初の条件は偏差値でも学部でもなく、「家から通える」大学です。会社に入って独身寮に放り込まれたり、一人暮らしでアパート借りてって、・・・無理じゃないかって思います。
こういう男の子たちは、高校生にもなってお母さんとご飯に出かけ、買い物に行きます。反抗期など一切ありません。いい子には育っているんでしょうけれど、オスとして社会で生きていける男には育っているのか私は大いに疑問があります。
なんか、中学受験とリビング勉強で母親が子供を丸抱えすることで、大昔流行ったドラマの主人公の「冬彦さん」を量産しているような気がします。
彼女のことを母親に相談する男たち
私の塾の卒業生の追跡サーチによると、こういう男子の多くは、彼女とどうしたこうしたという事も、母親に筒抜けと言うか、母親と話をして決めていきます。多くの場合、母親は女に厳しい目線から、あるいは「息子を取られる」という気持ちが無意識に働いて、ポジティブな事は言いません。・・・・逆にそのお母さんに聞きたいんですが、自分の娘がこういう男と付き合っていると考えたらどうなんでしょうか?
もちろん、ボクちゃんはママ>>彼女ですから、ママの言う通りです。「彼女の悪口言うな!」と言って彼女の方を取る冬彦さんはいません。
経済格差で年収300万円以下は結婚できないという冷徹なデータもあるようですが、中学受験に成功して高学歴・高所得になっても、やっぱり結婚できない理由は他にできつつあると私は思っています。そりゃあ、何でも受け入れてくれるママに比べたら、面倒くさいワガママな女なんか相手に出来ないですよ。経済格差の下と上の両方から非婚化が進んでいるように思えてなりません。
私の結論
親が勉強を教えて監視しなければいけない子供なら、どうせ大学受験で破綻します。リビングで監視してまで中学受験させる意味はありません。また、勉強ができて自分から進んでする子供でも、やはり中学生や高校生になっても児童のような母親との共存関係を続けるのは正直、その子の後の人生に禍根を残すんじゃないかと思います。彼女のことだけでなく、会社や社会で生き抜いていけるとは思えないんです。
子供部屋に放り込んでサボる子供は「手に職をつけて生きていけ!」、自分から進んで勉強するような子供は部屋で勝手にやらせておけば良いんじゃないかというのが、500人以上の子供を見てきた私の結論です。自立を後押しすることも親の大切な教育だと思うんですけれどもねぇ。