病院選びと塾選び/名医っているんですね。感謝します。
目の手術の後遺症で困っていた私
私の右目には眼内レンズが入っています。黄斑上膜という病気で、手術をしたからです。黄斑上膜とは、加齢によって硝子体(レンズと網膜の間のゲルのような組織)が縮むときに、硝子体を覆っている膜が網膜上に張り付いて残り、その膜が収縮して黄斑をゆがめるために起こる視覚異常です。加齢で誰にでも起こり得ますが、手術をするほどの症状になる人は数%もいません。
治療は外科的手法しかなく、網膜の黄斑上に張り付いた膜を剥ぎ取ります。そのためには、角膜を切開し角膜の下の袋状の組織に入っているレンズを取り、別の切開口からその下の硝子体を取り、そのさらに下の網膜に張り付いた膜をはがします。このような手術を硝子体手術と言います。黄斑に張り付いている膜をはがした後は、硝子体の代わりに生理食塩水を入れ、そして、白内障と同じで、取り除いたレンズの代わりに人口レンズを袋に入れ換え、傷口を縫い合わせます。
この手術はあさぎり病院という、兵庫県下でも有数の眼科の病院で行いました。執刀医は前野という東邦大学の教授で、硝子体手術の名医です。おかげで、黄斑上膜自体は素晴らしい回復をしました。ところが、この白内障手術という多くの病院でルーティンで行われるレベルの手術が上手くいかなかった。簡単な手術で別の医師が担当したのも原因かもしれません。レンズの径が合っていなかったのかもしれません。
おかげで、光が乱反射して、物がキチンと見れないんです。1年間私は悩み抜き、鬱病のようになりました。もちろん、手術をしたあさぎり病院にも、あさぎり病院を紹介した御影の眼科にも、その他阪神間の評判のいいかなりの数の眼科に通いましたが「キチンと手術は行われている。そういう自覚症状はどうしようもない。」と診断され続けました。
あさぎり病院で白内障手術を担当した医師からは「歳を取ったら、そこまで眩しくなくなる」などと酷いことを言われ、あさぎり病院を紹介した医師などは「エライ患者に引っかかったなぁ~」って言うような対応でした。
医者の治療を諦めた私は、眼鏡に頼り、眼鏡屋も梅田から三宮まではしごしました。結局、ずっとお世話になっている芦屋駅前のグラスアデルが一番良くて、まあ何とか少しマシにはなりました。で、私のメガネは10万円以上のレンズが入っています。
塾の再開まで2年かかったのは、こういう事情もあったんです。手術前より酷い状態に諦めきって吹っ切るのに1年以上かかったんです。
素晴らしい名医で解決した。
ところが、先日、阪神打出の駅前にある「なか眼科」から大阪の湖崎眼科の前田先生がそういう症状に詳しいと紹介されて、大阪まで診察に行きました。以前にも紹介されていたんですが、諦めきっていた私は行かなかったんです。でも、今回花粉症の目薬を貰いに行って、再度この話になって、気分も軽くなっていた私は「ダメもとで行って見よう。」と思って、梅田の湖崎眼科まで行ったんです。
すると、今まで「しょうがない」「気のせい」と言われ続けてきた症状を、「レンズを入れた袋に皺が入って、その影響だ。」と前田先生は診察で即答して、光が乱反射している方向まで言い当てたんです。そして、その診断の翌日の3月3日、レーザー手術でその皺を焼きました。
たった5分足らずの手術で、3年以上物を見る度に悩み抜いていた症状が、かなり改善されました。まだ多少光の散乱はありますが、蛍光灯や車のヘッドライトを直接見れないほどの酷いグレア症状ではなくなりました。普通に景色を見ていても、眩しかったり、光の強いところは光が散乱してベールが被ったようになっていることはなくなりました。とてもクリアに見えます。これなら、病気の治療の代償として受け入れられます。
そればかりでなく、手術後ずっと悩まされてきた左右の目の遠近感の違和感が、綺麗に解消されています。階段を降りる時なんか、怖かったわけです。眼科医からは「眼鏡が合っていない」などと言われ続けてきましたが、すべてこの皺が原因だったんです。この世界が別世界のように鮮やかに見えます。もう感謝しかありません。
と、同時に、こういう手術を何千件とやって来たあさぎり病院や、私が症状を訴えた多くの阪神間の眼科医たちは何を診察してきたんだと思いましたよ。だって、眼球の画像で皺が見えるんですから。
ネットでは、眼内レンズを入れるときに袋に皺ができて光が散乱することがあると書かれているのは、私でも知っていました。この皺は、手術のせいかもしれませんし、もともとのレンズとサイズの異なった人口レンズを袋に入れるため、術後に袋が収縮して起こるとも言われています。そのことも医者にも言ってきたんですけれども、取り合ってくれた医者はいませんでした。どないなってるねん! と同時に、この前田先生と紹介してくれた中先生には本当に感謝です。
左手でも
昨年、私は左手の親指を酷く打撲して、指が反らなくなって、力も入らなくなったんです。駅前の整形外科に行ってレントゲンをとっても「骨に異常がない」と湿布薬を渡されただけです。それで、ネットで探して評判のよさそうな阪神打出から少し南に下がった大野整形外科に行きました。
私の指を触って、「腱か腱鞘が腫れて、腱が引っかかっていると思う。手術しないと直らない。」と言われ、西宮協立脳神経外科病院の瀧川という手の手術の名医を紹介いただき、わずか1時間足らずの腱鞘切開の日帰り手術でキチンと動くようになりました。これが昨年のクリスマスです。
素人でもコブみたいに関節部が盛り上がっているのが分かるんですから、そんなに分かりにくい症状でもないと思うんですが、何なんでしょうねぇ。これほど医者の力って違うんですかねぇ。
ところが塾は・・・こういう外科的に即解決できる名医はいません
子供の頭を切開して電極でも埋め込めれば、即解決でいいんでしょうけれど、そうもいきませんからねぇ・・いい先生に当たって、子供が1日で見違えったなんて、劇的な話はないですよね。
私ができるのは、基礎学力と努力する気持ちがあって、今まで「進学塾に下のクラスで入る愚かさ/公立中学の学力と入塾基準」「スイミングスクールと学習塾や進学校は同じビジネス手法です」に書いたようなおざなりな教え方をされてきた生徒の成績を伸ばすことぐらいです。
以前は、「基本から教え直して・・・」はできたんですが、もう最近の子供は無理ですわ・・「理解の壁/公立中学の通知簿3と4間に立ち塞がる途方もない壁。」「中学受験を利用して基礎学力を身につけよう!/指導不可能になっている公立中学の半数の生徒」に書いた通りです。年々酷くなってきています。
公立だけでなく私立も上半分が持ち直しているのと対照的で、完全に二極化しています。